医療機関検索におけるインターネット活用状況に関する調査(15歳以上の男女対象) 

2018年03月07日

「病院なび」を運営するeヘルスケアは、医療機関を検索するにあたってのインターネットの活用状況に関する調査を実施。

15歳以上の男女502人の有効回答をまとめたところ、インターネットの活用は、医療機関を探す目的以上に、受診しようとしている医療機関に関する情報を確認する目的であることがわかった。さらに、インターネットからの診療予約のニーズは今後も拡大していく傾向にあることが明らかになった。また、患者が医療機関/医師を「信頼できる」と思うようになるには、経験や実績以上に「丁寧な説明」「患者の話しをよく聞く」など、医師のコミュニケーション力が求められていることがわかった。

eヘルスケアによる「医療機関検索におけるインターネット活用状況に関する調査」概要
この調査は、株式会社ジャストシステムが提供するリサーチサービス「Fastask」に登録している一般消費者パネルのうち、15歳以上の男女に向けて配信され、合計502人から有効回答を得ました。そのうち100人には、現在治療中の慢性疾患をもつ患者が含まれています。

調査結果の概要とまとめ


調査の結果から、次のような傾向およびニーズの高まりを読みとることができます。

  • 受診する医療機関を探すためにインターネットを活用している患者は約4割。それ以上に、受診予定の医療機関に関する情報(診療時間などの基本情報や専門性などの詳細な情報)を確認する目的での利用が多い。
  • 現時点でインターネットからの診療予約を利用しているユーザーは2割だが、今後利用したいと思っている患者も2割以上存在しており、今後の利用増加が見こめる。
  • 患者が医療機関・医師を「信頼できる」と思うようになるためには、経験や技術以上に「丁寧な説明」「患者の話をよく聞く」「治療の選択肢を提示」などのコミュニケーション力が大切である。
  • 繰り返し通院する慢性疾患をもつ患者の約半数が、医師の態度が不満などの理由で医療機関を変えた経験がある。
  • 患者に来院、信頼、定着してもらうには、正確な情報を公開したうえで、しっかりとコミュニケーションをとりながら診療をする必要がある。

調査結果の詳細


受診する医療機関を探すためにインターネットを活用している患者は約4割。子育て世代や慢性疾患患者ではその割合は高くなる傾向がある。

約4割の一般消費者が、受診する医療機関を探すためにインターネットを「よく使う」「時々使う」と回答しました。30~49歳の「子育て世代」の一般消費者では、本人に加えて子どもの受療機会も増えることから、その割合は約5割まで高まります。また、慢性疾患を持つ患者も約5割が医療機関探しにインターネットを活用しています。

受診する医療機関を探す目的よりも、受診予定の医療機関の基本情報を確認する目的で活用されている。

受診予定の医療機関について、診療時間などの基本的な情報を確認するためにインターネットを活用しているという回答は約5割近くに上り、これは前述の「受診する医療機関を探す」際にインターネットを活用している割合よりも高い結果となりました。また慢性疾患を持つ患者では、専門医の資格や専門的な治療の実施有無など、くわしい情報を知るためにインターネットを活用している割合が高くなっています。
この結果から医療機関検索サイトや医療機関の公式ウェブサイトでは、より正確かつ詳細な情報を掲載することが求められていることがわかります。

医療機関のインターネット予約を2割以上が活用、今後の利用希望も2割以上

最近では、インターネットから診療予約ができる医療機関が増えてきました。今回の調査の結果から、2割以上の患者がインターネット予約を活用しており、この割合は若い世代ほど高くなっています。また、調査時点では使ったことはないが「今後使ってみたい」という声が各年代で2割以上含まれており、今後もインターネットによる診療予約のニーズは増えていくことが予想されます。

慢性疾患患者の半数以上が、医師の態度への不満や治癒状況などを理由に医療機関を変えた経験がある。

慢性疾患を持つ患者100人に対して、その疾患の治療を受けている医療機関を変えた経験があるかどうかを聞いたところ、半数以上の患者に医療機関を変えた経験がありました。特に若い世代の患者では、6割に医療機関を変えた経験がありました。医療機関を変更した理由として「医師の態度・対応が不満」や「信頼できないと感じた」「治癒しない」などが多く挙げられています。

信頼できる医療機関になるためのキーワードは「コミュニケーション力」。

今回の調査では、医療機関検索におけるインターネットの活用に加えて、医療機関や医師が「信頼できる」と感じられるための条件についてもあわせて質問しました。
その結果、「医師が丁寧に説明してくれる」「医師がよく話を聞いてくれる」「病気について医師が多くの経験を有している」「治療の選択肢を提示してくれる」の4項目で信頼できると感じられるために「重要である」という声が8割を超えました。4項目のうち3項目が医師と患者とのやりとりに関する項目であり、経験や実績以上に医師の「コミュニケーション力」が重要であることが浮き彫りになりました。

調査概要


・調査対象: 「Fastask」登録モニター
・調査方法: 非公開のインターネットによるアンケート
・調査期間: 2018年1月16日(火)〜18日(木)
・有効回答者数:502人
 *「15~19歳」「20~29歳」「30~39歳」「40~49歳」「50~59歳」「60歳以上」という年齢別の6階級で男女それぞれ30人ずつの割付回収を実施。加えて、事前調査で「慢性疾患がある」と回答した100人ついては別途回収を実施。
・配信対象者の属性:15歳以上の男女


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