日経BPコンサルティングは、3万人以上のネットユーザーが国内500のサイトを評価する「Webブランド調査2018-春夏」の結果をまとめた。Webサイトのリニューアルの効果や製品への関心、企業の好感度への影響などを明らかにするもので、2018年6月20日に調査報告書を発行・発売した。

調査結果のポイント


  • 総合ランキングは「Yahoo! JAPAN」が2017-春夏調査から3回連続で首位を獲得
  • 一般企業編(インターネット専業企業を除く)で、「サントリー」が首位を獲得
    第1位「サントリー」はサイトを通して企業活動への理解が浸透、評価上昇に寄与
  • スコア上昇サイト:安全への取り組みを訴求した「JR西日本」が「態度変容:企業活動」で評価アップ
    「JR西日本」が安全への取り組み訴求で、高い評価を獲得

調査結果


■2つの「態度変容」スコアが上昇した「Yahoo! JAPAN」が総合第1位を堅持

調査対象500サイト中の総合ランキング第1位となったのは「Yahoo! JAPAN」。第2位の「楽天市場」、第3位の「Amazon.co.jp」も共に前回と同順位だった(表1)。

「Yahoo! JAPAN」は「態度変容:製品・サービス」「態度変容:企業活動」が共に上昇し、Webブランド指数(WBI)は前回113.6ポイントから1.2ポイント増の114.8ポイント。同サイトはインターネットポータルサイトとして「アクセス頻度」が500サイト中第1位、スコアは135ポイント超と極めて高かった。また、ニュースや天気情報、メールサービスやショッピングなどの生活に密着したサービスを広範に運営することで、インターネット・ユーザーから高い支持を得ている。

1 Yahoo! JAPAN
2 楽天市場
3 Amazon.co.jp
4 Google
5 サントリー
6 YouTube
7 クックパッド
8 Wikipedia
9 Tサイト
10 パナソニック
11 じゃらんnet
12 キリン
13 ヤマト運輸
14 楽天カード
15 日本郵便
16 価格.com
17 味の素 商品情報サイト
18 日清製粉グループ
19 サッポロビール
20 無印良品

■企業としての取り組み訴求が高い評価を得た「サントリー」が一般企業サイト首位を獲得

一般企業サイト (インターネット専業企業サイトを除く)のトップ3は、「サントリー」「Tサイト」「パナソニック」(表2)。

第1位の「サントリー」はWBIが87.5ポイントと、前回の87.2ポイントとほぼ同水準のスコアを維持し、一般企業サイトでの首位を堅持した(図3)。同サイトはコーポレートメッセージ「水と生きる」を訴求した動画をトップページのメインビジュアルに採用し、製品・サービス、企業としての取り組み、スポーツや文化活動をバランスよく訴求することで、自由意見でも好評を得ている。このことや環境活動の紹介コンテンツが奏功して、「態度変容:企業活動」スコアが82.8ポイントと極めて高い評価となっている。

第2位は「Tサイト」がランクインした。同サイトは前回から今回にかけて「行動喚起」スコアが大きく上昇し、WBIは7.3ポイント増の78.8ポイントとなった(図4)。「Tポイント」「Tカード」「Tマネー」のポータルサイトとしてキャンペーンや提携店の情報を提供することでユーザーを取り込んでおり、今回調査の自由意見では春先に実施した大型キャンペーンへの言及が複数あった。来訪者がこれらのキャンペーンに参加したことで、「行動喚起」スコアの上昇に繋がったとみられる。

1 サントリー
2 Tサイト
3 パナソニック
4 じゃらんnet
5 キリン
6 ヤマト運輸
7 日本郵便
8 味の素 商品情報サイト
9 日清製粉グループ
10 サッポロビール

■「安全」「信頼」のサイトトップでの訴求が奏功し「態度変容:企業活動」が大きく伸びた「JR西日本」がスコア上昇ランキングトップに

前回から今回にかけてスコアが大きく上昇したサイトは「JR西日本」「インターネット|ソフトバンク」「セゾンポイントモール」だった。「JR西日本」は前回から14.8ポイント増の63.4ポイント、「インターネット|ソフトバンク」は10.4ポイント増の54.4ポイントだった(表5)。

JR西日本はサイトトップページのメインビジュアルで「安全」「信頼」をキーワードにした取り組み、サービス面ではリアルタイムの運行状況やクルーズトレインなどのサービス情報を掲載しており、自由意見でも来訪者から高い評価を得ている。サイトトップページの大幅な改訂は行っていないが、過去の事故に関するコンテンツや安全への取り組み姿勢をサイトで示していることを評価する動きがみられる中で、「態度変容:企業活動」のスコアが大きく上昇した。

調査概要


■Webブランド調査について
・調査目的:Webサイトのブランド力を測定し、企業や団体のWebにおけるブランド・コミュニケーション戦略の成果を定点観測する
・調査手法:インターネット調査
・調査対象:全国、20歳以上のインターネット・ユーザー(日経BPコンサルティングの提携調査会社の調査モニター)
・有効回答数:37,884件
・調査対象ブランド:企業や団体が運営する日本の主要500サイト
・調査実施期間:2018年4月12日(木)~4月20日(金)※半年ごとに年2回実施(春夏:4月、秋冬:10月)
・調査企画・実施:日経BPコンサルティング

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[日経BPコンサルティン]
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