健康診断に関する調査(20代から60代男女対象) 

2018年10月24日

楽天インサイトは、「健康診断に関する調査」をインターネットで実施しました。今回の調査は、2018年6月29日(金)から7月6日(金)の8日間、楽天インサイトに登録しているモニター(約220万人)の中から、全国の20代から60代の男女5,005人を対象に行いました。
※集計にあたっては、都道府県別の人口構成比に基づいたウエイト集計を行いました。

調査結果


■健康診断の定期受診割合は7割程度

定期的に健康診断を受けているかを聞いたところ、定期的に受診していると回答した割合が68.7%。性別でみると男性で73.0%、女性で64.4%と男性の方が高かった。
また、年代別でみた場合、定期的に健康診断を受けている割合が20代で最も低く、年代が上がるごとに割合は高くなり60代で77.2%であった。

■健康診断を定期的に受けない理由として「受診費用がかかるから」が最も多く挙げられた

健康診断を定期受診していない方にその理由を聞いたところ、「受診費用がかかるから」を理由として挙げた人が最も多く、次いで「忙しくて受診できない」ことが多く挙げられた。
年代別では、特に20代の半数以上で、費用が受診の高い障壁となっていた。さらに「受診方法が分からない」(30.8%)も他の年代に比べて多い否受診理由であった。40・50代で最も多かった否受診理由は「忙しいため時間がない」(39.0%)、60代では、受診費用は最多の否受診理由であったが、全体に比べると少なく、一方で「健康状態に自信があるから」を否受診理由とする割合が全体よりも高くなっていた。

■最近1年間のがん検診(胃がん、肺がん、大腸がん):最も検診率の高い60代でも15~19%程度

最近1年間で、健康診断とは別に受けた「がん検診」について聞いたところ、胃がん、肺がん、大腸がんともに60代の検診率が最も高かった。いずれも男性60代の検診率が女性60代を上回り、胃がんと大腸がんの場合、男性は両方共とも約18%、女性は両方とも約15%であった。肺がんは胃がん、大腸がんに比べて検診率が低く男女ともどの年代も10%に満たない検診率となった。

■最近1年間のがん検診(男性-前立腺がん、女性-乳がん、子宮がん):女性特有のがん検診は若年層で2割超え、男性特有のがん検診は最も高い60代でも約15%

同時に、男には前立腺がん、女には乳がんと子宮がんの検診経験を聞いたところ、男性の前立腺がん検診率は全体で6.0%、年代別ではやはり60代が15.9%と最も高い結果となった。女性の乳がん検診率は全体で16.6%、子宮がん検診率は全体で17.9%、年代別では、乳がんは40代の24.1%が最も高く、子宮がんは30代の26.0%、次いで20代の23.3%と、乳がんよりも若い年代の検診率が高くなる結果となった。

■胃、肺、大腸がんでは検診を受けた理由として「国や市からのお知らせ」が最も高かった

それぞれのがん検診を受けたと回答した人にその理由を聞いたところ、胃、肺、大腸がんでは「国や市から検診のお知らせが届いたから」が検診理由の第一位であったった。特に、肺がんは胃がんや大腸がんに比べ「国や市からのお知らせ」を検診理由として挙げた人の割合が高く、3割を超える結果となった。
前立腺がんでは、「健康診断のメニューに入っていたから」が検診理由の第一位(30.8%)となり、こちらも3割を超える結果となった。また、テレビやインターネットの検診への影響が他のがんよりも強い傾向がみられる結果となった。

■胃がん検診を受けた理由には地域差が見られた

胃がん検診受診理由については地域差がみられた。北海道・東北、関東では「国や市からのお知らせ」が検診理由第一位(北海道・東北35.3%。関東24.8%)となり、中部、近畿では「医師にすすめられたから」(中部30.3%。近畿28.6%)、九州・沖縄では「健康診断のメニュー」(27.6%)が検診理由第一位の結果となった。

■最近1年間でがん検診を受けていない理由は年代で傾向が異なっている

がん検診を受けていない人にその理由を聞いたところ、30代、40代、50代では「検診に費用がかかるから」が第一位で、続いて、「忙しいため受ける時間がないから」と健康診断を受けない理由と同様の傾向となった。
一方、60代では「1年以上前に受けたから」が検診を受けない理由の第一位(28.9%)であった。
「その他」と回答した人に理由を自由記述してもらったが、その大半が「特に理由はない」となった。しかしながら、少数ではあったが「がんと分かるのが怖い」や「検査自体にリスクがある」という意見もみられた。

■大腸・直腸がんの7割以上は健康診断や検診で発見されている

これまでに罹患したことのある病気と、そのうち健康診断や検診で判明したものを聞いたところ、胃がんを罹患したことがある方が33名、大腸・直腸がんは43名、肺がんが20名であった。そのうち、健康診断もしくは検診で見つかった方が、胃がんで18名、大腸・直腸がんで32名、肺がんで13名であり、大腸・直腸がんを罹患したことのある人のうち実に74.4%は健康診断や検診で判明していたことがわかった。
健康診断・検診でがんが見つかった割合が次いで高かったのは乳がんの62.1%であった。胃がん、子宮がんを罹患された方も5割以上の方が健康診断や検診によって発見されていた結果となった。

■家族にがんを患った方がいる人のほうが患った方がいない人に比べて、民間の保険加入率が高かった

加入している保険を聞いたところ、家族にがんを患った方がいる人といない人で保険加入率に差が見られた。20代、30代ではその差が大きく、特に30代は、医療保険、がん保険ともに家族にがんを患った方がいる場合の加入率が、いない方に比べ15ポイント以上高く有意な差がみられた。
がん保険の加入率は若年層よりも高年層のほうが高い傾向ではあるが、それでも60代のがん保険加入率は家族にがん罹患者がいた場合でも50.5%、家族にがん罹患者がいない場合では36.1%と、6割以上の方が未加入という現状となっている。

■民間の保険加入別にがん検診割合をみると放射線治療給付特約に加入した人は全体と比較して受診率が高かった

男性、女性それぞれ加入保険別にがん検診割合を見てみると、放射線治療給付特約に加入している人はすべてのがんで受診割合が10%を超えており、全体と比較して高い値となっている。
前立腺がん検診では、男性全体で受診率6.0%にも関わらず、放射線治療給付特約に加入している人は21.3%と高い割合となった。また女性における乳がん検診、子宮がん検診では放射線治療給付特約に加入している人だけではなく、抗がん剤特約に加入している人も女性全体に比べ高い検診割合となっている。

調査概要


■調査エリア : 全国
■調査対象者 : 20歳~69歳 男女
■回収サンプル数 : 5,005サンプル
■集計 : 総務省統計局から2018年4月13日に発表されている「人口推計」をもとに、都道府県別の人口構成比に基づいたウエイト集計を行った
■調査期間 : 2018年6月29日から7月6日
■調査実施機関 : 楽天インサイト株式会社

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