脳卒中の主要原因である心房細動に関する意識調査(一般生活者と患者さん対象) 

2018年10月26日

ボストン・サイエンティフィック ジャパンは、10月29日の「世界脳卒中デー」の機会に、また、脳卒中の発症が多くなると言われる冬の本格到来を前に、脳卒中を引き起こす主要な原因の一つである心房細動に関する意識調査を実施いたしました。本調査は、心房細動に関する一般の方の認知と患者さんが直面している治療課題を明らかにすることを目的に行われました。

心房細動は、心臓の中で血液が流れ込む心房が細かく震えることで起こる不整脈の1つで、血液がよどみ血栓が形成されることで、脳卒中を引き起こすリスクがある疾患です。また、心原性脳卒中の約9割が左心耳で形成された血栓に起因すると言われています。特に高齢者で罹患のリスクが高く、高齢化に伴い、患者数は2010年の約80万人から、20年後の2030年 には100万人に増加するといわれています(*)。脳卒中により要介護となるリスクも高いことから、脳卒中の発症を抑制するための治療が重要になっています。

一般生活者5,820名、患者さん600名を対象とした本調査では、心房細動の疾患やリスクに対する認知の低さと共に患者さんが長期にわたる治療の中で不安感が高いということが明らかになりました。

調査結果ハイライト


心房細動の兆候を経験した人が4割に上るも、検査や治療を受けていない人が7割以上
  • 一般生活者において、心房細動の兆候となる症状を経験した人は、65歳以上の男性で41.0%、女性で44.3%に上りますが、その内、心電図検査を受けたり、病院を受診したりした人は男性で22.7%、女性で27.7%にとどまりました。(グラフ1~2)
  • 一般生活者において、心房細動の有効な診断手段であるホルター心電図検査を受けた人の割合は、65歳以上の男性で16.2%、女性で11.5%にとどまりました。(グラフ3)
心房細動による脳卒中のリスクや脳卒中による介護のリスクを知らない人は7割、高齢者の心房細動の罹患リスクの認知も低い
  • 一般生活者において、心房細動が将来的な脳卒中リスクを高めることを「知らなかった」人の割合は76.7%、また、脳卒中により介護が必要になることを「知らなかった」と答えた人の割合は70.8%に上りました。(グラフ4~5)
  • 一般生活者において、心房細動には自覚症状がないこと、70代以上の高齢者で出現率が高いこと、治療にあたり精密検査が必要になることは、いずれも「初めて聞いた」と回答した人の割合が約8割に上りました。(グラフ6)
脳卒中の起因となる血栓の形成に強く関わる「左心耳」を知らない人は約7割
  • 心原性脳卒中の原因となる血栓を形成する左心耳という部位を「初めて聞いた」人の割合は、一般生活者では68.0%、経験者でも40%に上りました。(グラフ7)
心房細動でライフスタイルが変化した人は約半数。抗凝固薬の服用で、経済的負担・出血不安を感じる人も約半数
  • 患者さんの中で、心房細動により生活に影響があったと答えた人は42.7%でした。具体的な影響として、「働き方を変えた」人が17.2%、「趣味を思うようにできなくなった」人が16.0%でした。(グラフ8)
  • 患者さんの中で、血栓形成を予防する抗凝固薬を3年以上服用している患者さんは約8割に上りました。抗凝固薬の服薬経験者のうち、血栓を予防する安心感を得る人が85.0%に上る一方、継続的な服用への不安感がある人が51.0%、経済的負担、出血の不安を感じている人がそれぞれ47.0%に上りました。(グラフ9~10)
詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[ボストン・サイエンティフィック ジャパン]
 マイページ TOP