男性の家事・育児参画状況実態調査(都内在住の男女対象) 

2019年12月20日

東京都は、「男性の家事・育児参画状況実態調査」を実施。調査対象は、都内在住の男女5,000人(うち未就学児を持つ男女2,000人)

調査結果概要


1 子育て世代の家事・育児関連時間【配偶者あり・未就学児あり】

子育て世代の女性の家事・育児時間は男性の 2 倍を超える

子育て世代(未就学児を持つ男女)の家事・育児関連時間を週平均で見ると男性の家事・買物時間 63 分、育児時間 143 分、介護時間 7 分に対し、女性の家事・買物時間 136 分、育児時間 369 分、介護時間 9 分と、子育て世代の女性の家事・育児関連時間は男性の 2 倍を超える。

2 家事・育児分担状況とその理由

「妻がほぼ全て担っている」と「どちらかといえば妻が担っている」の計が【家事】・【育児】ともに 8 割を超える

家事・育児分担の状況について聞いたところ「妻がほぼ全て担っている」と「どちらかといえば妻が担っている」の計は【家事】(83.5%)【育児】(85.4%)ともに 8 割を超えている。

「妻がほぼ全て担っている」と「どちらかといえば妻が多く担っている」理由は、【家事】・【育児】いずれも「夫の仕事が忙しいから」、「特に決めたわけでないがなんとなく」、「夫の家事スキルが低いから」の順となっている。

「夫と妻で平等に分担している」理由では、【家事】については「家事は平等に分担するべきものだと思うから」(46.9%)が最も多く、「特に決めたわけでないがなんとなく」(38.9%)、「妻の仕事が忙しいから」(27.2%)と続く。【育児】については、「特に決めたわけでないがなんとなく」(42.0%)、「家事は平等に分担するべきものだと思うから」(36.1%)、「夫が育児を好きだから、やりたいから」(24.4%)の順となっている。

3 家事・育児分担割合についての考え【配偶者あり・未就学児あり】

家事・育児分担割合について「適当だと思う」、「このままでいい」の計が 6 割を超える

【家事】・【育児】分担割合についての考えを聞いたところ「適当だと思う」、「適当かはわからないがこのままでいい」の計は、【家事】・【育児】ともに 6 割を超える。

「妻がほぼ全て担っている」は、【家事】で 53.9%、【育児】で 60.4%の女性が「もっと夫が担うべき」と回答

【家事】、【育児】分担を「妻がほぼ全て担っている」と回答した男女のうち「もっと夫が担うべき」は【家事】は男性 36.3%、女性は 53.9%、【育児】は男性 50.8%、女性 60.4%となっており、ともに女性の回答が 5 割を超える。

男女の差を見ると女性は【家事】で 17.6 ポイント、【育児】で 9.6 ポイント男性を上回っている。

「夫と妻で平等に分担をしている」では「適当だと思う」「適当かはわからないがこのままでいい」の計が【家事】、【育児】ともに男性で 8 割を超え、女性では 9 割を超える。

4 夫と妻の家事・育児内容別分担状況

主に自分が行っている家事は、「ゴミだし」を除くすべての項目で女性が男性を上回る

家事分担状況を内容別に聞いたところ、主に自分が行っている家事は「ゴミだし」を除くすべての項目で女性が男性を上回っており、その差が大きいのは「炊事」「洗濯」「買物」の順となっている。

「夫婦で分担している家事」は男性は「買物」が 57.1%で最も多く、女性は「ゴミだし」が 43.3%で最も多い。

主に自分が行っている育児は、全ての項目で女性が男性を上回る

育児分担状況を内容別に聞いたところ、「主に自分が行っている育児」は全ての項目で女性が男性を上回っており、その差が大きいのは「看病・通院」「寝かしつけ」「着替え」の順となっている。

「夫婦で分担している育児」は男性、女性ともに「子供と遊ぶ」が最多で男性は 80.0%、女性は 60.5%となっている。

5 男性の育児休業等取得状況

一日以上育児休業等を取得した男性 31.8%、希望通り取得できたのは 16.2%

配偶者あり・未就学児ありの男性に、一番最近生まれた子供について、どのくらいの期間の育児休業等を取得したかを聞いたところ、一日以上の育児休業等を取得した割合は 31.8%となっている。なお、ここでいう育児休業等は法定の育児休業制度に加えて、個人事業主や経営者等が育児のために自主的に仕事を休む場合も含んでいる。

育児休業等の取得状況をみると、「育休等を希望通り(又は希望以上)取得できた」は 16.2%、「育休等を希望通りに取得できなかった」は 79.1%となっている。

育児休業等を希望通り取得した理由・取得しなかった理由は、ともに「職場の雰囲気」が最多

未就学児を持つ男性に育児休業等を取得しなかった(または希望よりも取得した期間が短い)理由を聞いたところ、「職場が取得できる雰囲気ではなかったから」(43.4%)が最も多く、次いで「職場に代替要員がいなかったから」(36.8%)、「育休取得中の収入減が家計に影響するから」(26.4%)の順となっている。

育児休業等を希望通り(または希望以上)に取得できた方にその理由を聞いたところ、「職場が取得しやすい雰囲気だったから」(69.1%)が最も多く、次いで「育児休業がキャリアに悪影響を及ぼさないと思ったから」(17.9%)「収入減による影響がなかったから」(14.8%)の順となっている。

6 男性の家事・育児参画について

男性の家事・育児参画のイメージ「男性が家事・育児を行うことは、当然だ」が約 6 割

男性が家事・育児に積極的に参画することについて聞いたところ、「賛成」は 60.4%、「どちらかといえば賛成」は 24.8%で合計で 8 割を超える。

男性の家事・育児参画のイメージを聞いたところ、「男性が家事・育児を行うことは、当然だ」が 59.1%で最も多く、次いで「夫婦間の関係にいい影響を及ぼす」(47.2%)、「子供にいい影響を与える」(46.8%)となっている。

男性の家事・育児参画を「以前よりも肯定的に捉えている」約 5 割。影響を与えたのは「テレビ新聞等メディアのニュース」が最多

男性が家事・育児へ積極的に参画することについて以前と比べ考え方が変化したか聞いたところ、約 5割が以前より肯定的に捉えていると回答。以前と考え方が変わってきたと回答した方に、何が影響を与えたかを聞いたところ、「テレビ、新聞等メディアのニュース」が最も多く 42.2%、次いで「職場」(19.1%)、「知人」(19.0%)の順となっている。

男性の家事・育児参画に向けて必要なこと「夫婦や家族間のコミュニケーション」が最も多く「労働環境整備」、「男性自身の抵抗感をなくすこと」が続く

男性の家事・育児参画を進めるために何が必要か聞いたところ、「夫婦や家族間のコミュニケーションをよく図ること」は 48.0%、「各企業が働き方改革など労働環境整備を進めること」は 46.4%、「家事などに参加することに対する男性自身の抵抗感をなくすこと」は 46.3%、「男性も家事・育児を行うことは当然である、という考えが社会に広まること」は 44.3%となっている。

調査概要


■調査目的:未就学児の子を持つ夫婦等の家事・育児分担に関する実態や男性の家事・育児参画について都民の意識等を調査し、今後の施策の参考とする
■調査対象:都内在住の男女5,000人(うち未就学児を持つ男女2,000人)
■調査方法:WEBシステムを利用したインターネット調査
■調査時期:令和元年8月23日~令和元年8月29日

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