総合感冒薬の購買理由調査(2013年6月~10月) 

2013年10月29日
フィールドマーケティング支援サービスを提供するソフトブレーン・フィールドは、クレディセゾンとの共同事業として、2013年2月1日にサービスを開始した購買理由データ提供サービスのデータをもとに購買理由に関する分析レポートを報告している。対象は、食品、飲料、日用品、医薬品、化粧品などの消費財商品約50カテゴリー。2013年10月20日時点で、購買理由データ数435247件、会員数41,962名。

本リリースでの分析レポートの購買対象期間は6月3日~10月20日の約4カ月半、分析対象カテゴリーは「総合感冒薬」で実施し、全国を対象に1,618レシートデータ(男性:571レシートデータ、女性:1047レシートデータ)の回答を基に分析した。

【調査結果】

◆「パブロンゴールドA」が安定的に推移

総合感冒薬カテゴリーの期間中における購入は、1,618レシートとなりました。このレシートデータをシリーズ別にみると、1位「大正製薬 パブロンゴールドA」が201レシート、2位「その他」が123レシート、3位「大正製薬 パブロンS」が104レシート、4位「第一三共ヘルスケア 新ルル-A」が80レシート、5位「大正製薬 パブロンSゴールド」が72レシートとなりました。

◆購入理由は1位「いつも買っているから」、2位「魅力的な商品特徴があったから」

各シリーズにおける購買理由としては、「いつも買っているから」「魅力的な商品特徴があったから」「価格がお手頃だったから」の項目が高い割合となりました。特に「その他」を除く上位4つのシリーズでは「いつも買っているから」が70%以上となっており、「大正製薬 パブロンゴールドA」、「第一三共ヘルスケア 新ルル-A」では80%超える結果となりました。
具体的な購買理由を見ると「総合感冒薬は新しいものを試すことはほとんどありません。いつも家に買い置きしているものを選ぶようにしています」(37歳未婚女性・大正製薬 パブロンゴールドA購入)、「我が家の風邪薬はこれだから」(35歳未婚男性・第一三共ヘルスケア 新ルル-A購入)、「長年この商品が気に入って使用しているので他の選択肢はない」(35歳既婚女性・第一三共ヘルスケア プレコール持続性カプセル購入)といったように、長年使い続けていることに対する信頼から商品を選んでいる様子がうかがえます。

◆上位シリーズでは約60%以上の購入者が前回と同じ商品を購入

「その他」を含む上位5シリーズの購入者に前回購入商品を確認したところ、「大正製薬 パブロンゴールドA」は70%もの人が前回も同じ商品を購入していることがわかりました。また、3位の「大正製薬 パブロンS」では58%が、4位の「第一三共ヘルスケア 新ルル-A」では64%が、5位の「大正製薬 パブロンSゴールド」では58%が前回も同じ商品を購入しており、レシートランキングで上位のシリーズは継続購入されている様子が実際のデータにも表れています。

◆上位シリーズは約8割の人が30秒以内に商品の購入を決定

「その他」を含む上位5シリーズの購入者に、その商品を買うことを決めるまでにかかった時間を聞いたところ、「大正製薬 パブロンゴールドA」では76.12%の人が「すぐに購入を決めた(5秒以内)」、「第一三共ヘルスケア 新ルル-A」でも71.25%の人が「すぐに購入を決めた(5秒以内)」ことがわかりました。それ以外のシリーズについても5割以上の人が「すぐに購入を決めた」と答えています。「他のブランドも一通り見てから購入を決めた(30秒以内)」を含むと、平均して約8割の人が30秒以内にその商品の購入を決めており、上位シリーズの購入者の大半は、これと決めた商品をすぐに購入している様子がうかがえます。

◆POPでの訴求や薬剤師の推奨が商品の初回購入のきっかけに

同じシリーズを継続購入する傾向の強い総合感冒薬カテゴリーですが、今回購入した商品を「過去に購入した経験がある人」と「初めて購入した人」に分けて購入理由をみると、いずれも「魅力的な商品特徴があったから」が購入理由のトップとなりましたが、次点以降の理由では「過去に購入した経験がある人」と「初めて購入した人」で理由に差が見られました。「過去に購入した経験がある人」の購入理由で多いのは「家族が気に入っているから」、「特売・セールされていたから」、「価格がお手頃だったから」の三つで、家庭の常備薬である総合感冒薬を価格も考慮しながら購入している様子が見受けられます。
一方で「初めて購入した人」に特徴的に見られた理由としては「試し買いしてみたかったから」、「店員(美容部員・薬剤師含む)に勧められたから」、「値段や商品特徴を表す、目立つ販促説明(POPなど)があったから」などがあり、薬剤師のアドバイスやPOPに書かれた効能効果を見て試しに買ってみたという購買行動が推測されました。

総合感冒薬カテゴリーは、頭痛、発熱、悪寒、咳、喉の痛みといった体の不調時に使用する商品であることから、商品の安全性、効能効果への信頼感といった要素が購入のポイントとなっており、さらに購入決定までの時間も短いため、商品のスイッチが起こりにくいカテゴリーであると考えられます。
その一方で「その他」のブランド・商品が購入レシート数では2位にランクインしており、自分の体の不調に合った商品に出会えていない消費者が、より自分の症状にマッチした商品を探している様子もうかがえます。その際の購入を決めるポイントとなるのは薬剤師のアドバイスや、商品の効能効果を示すPOP であり、いかに店頭で推奨してもらえるかが、新たな使用者を増やしていく鍵となると言えそうです。

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[ソフトブレーン・フィールド]
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