2013年海外直接投資信頼度ランキング(世界の大手企業経営層を対象に調査) 

2013年06月27日
経営コンサルティング会社のA.T. カーニーは、世界の大手企業経営層を対象に海外直接投資(FDI)先への意向を定期的に調査する「海外直接投資信頼度指数(The FDI Confidence Index®:FDICI)」の結果を発表し、投資先として魅力のある国上位25カ国をランキングした。

【主な調査結果】

・「企業が投資したい国」米国が初の首位

・企業経営層の投資マインドは「慎重ながらも楽観的」に変化

・先進国が強い存在感、日本も13位に上昇


■ 概要
今回は、米国が1位になり、全体では再編成への期待に基づいた慎重かつ楽観的な見方が提示された結果となった。調査対象となった企業の7割は、自社のFDI水準が短期間で回復を見せると期待している。予算が既に経済危機以前のレベルまで戻っていると答えた企業は半数で、2割の企業は2014年までの回復を期待している。もしこれが実現すれば、FDIの増大は、マクロ経済を覆う暗雲を取り払ってグローバル成長へと連なる波及効果を生む可能性がある。しかし、約3分の1の企業は、FDIに対して、依然として静観姿勢を取っている。

先進国群が非常に強い存在感を示したのも今回の特徴だ。首位の米国を始め、カナダ、オーストラリア、ドイツ、英国が8位以内に入った。全体で見ても、ランキング25ヶ国のうち半数以上が先進国で、これらの地域へのFDI流入は今後も加速すると見られる。本調査によると、企業側は慎重ながらも楽観的で、世界中で散見される経済回復の兆候に基づいて、投資判断を下そうとしているようだ。

今回は、2001年以来、初めて中国が首位を外れた。これは、投資企業の米国再起に対する熱い期待に押しのけられた形だ。また、欧州債務危機や回復への暗い見通しにもかかわらず、7位のドイツを筆頭に、欧州7カ国が上位20位以内にランクインした。

【調査概要】「海外直接投資信頼度指数(The FDI Confidence Index®:FDICI)」は、世界の大手企業の経営者層を対象とする独自調査から得た一次データを分析し、まとめたもの。調査対象企業群は、世界28カ国、17の産業分野から成り、各企業の総売上を合算すると1兆ドル以上になる。回答者の役職はCXOレベルの役員、地域統括責任者。今回の調査は2012年10月~11月に実施された

【2013年海外直接投資信頼度ランキング (FDICI2013)】
(順位/国名/()内は前回順位)

1 米国(4)
2 中国(1)
3 ブラジル(3)
4 カナダ(20)
5 インド(2)
6 オーストラリア(6)
7 ドイツ(5)
8英 国(8)
9 メキシコ(--)
10 シンガポール(7)
11 ロシア(12)
12 フランス(17)
13 日本(21)
14 UAE(アラブ首長国連邦)(15)
15 南アフリカ(11)
16 スペイン(24)
17 タイ(16)
18 スイス(22)
19 ポーランド(23)
20 台湾(18)
21 韓国(19)
22 チリ(--)
23 アルゼンチン(--)
24 インドネシア(9)
25 マレーシア(10)

その他、詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[A.T. カーニー]
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