「2015年卒マイナビ大学生就職企業人気ランキング」調査 

2014年03月27日
マイナビは、1978年以来毎年実施している「マイナビ大学生就職企業人気ランキング」において、2015年卒業予定者の調査結果、文系ランキング(総合・男子・女子)と理系ランキング(総合・男子・女子)各上位100社を発表(有効回答数:19,228名)。

■文系■
総合1位:JTBグループ(7年連続)
男子1位:JTBグループ(2年ぶり)/女子1位:JTBグループ(7年連続)

■理系■
総合1位:カゴメ(初)
男子1位:トヨタ自動車(6年ぶり)/女子1位:カゴメ(2年連続)

■文系総合ランキング(上位10位)
1 JTBグループ
2 ANA(全日本空輸)
3 エイチ・アイ・エス(H.I.S.)
4 JAL(日本航空)
5 電通
6 博報堂/博報堂DIYメディアパートナーズ
7 三菱東京UFJ銀行
8 オリエンタルランド
9 東京海上日動火災保険
10 Plan・Do・See

■理系総合ランキング(上位10位)
1 カゴメ
2 トヨタ自動車
3 味の素
4 JR東日本(東日本旅客鉄道)
5 明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)
6 三菱重工業
7 東芝
8 旭化成グループ
9 資生堂
10 一条工務店

【 全体概況 】
■ 2年連続の内定率の上昇などを受けて、大手志向・安定志向が、ともに増加傾向


2015年卒の新卒採用は、次年度に政府要請による採用スケジュールの変更を控えているため、3年続いた12月採用広報開始・4月選考開始の最終年となる。前々年度、前年度と内定率が上昇傾向だったことや(「マイナビ大学生就職内定率調査(8月)」によると、2012年卒58.5% → 2013年卒60.5% → 2014年卒64.7%)、景況感の改善を伝える報道の影響からか、「2015年卒マイナビ大学生就職意識調査」では2年連続で「大手志向」がやや増加した。

企業人気ランキングの選社理由では、前年同様「やりたい仕事ができそう※1」が最も票を集めたが、文系では前年度に続いてやや割合が下がった(理系はほぼ横ばい)。一方「安定している※2」は文理とも前年に続いて上昇し、安定志向が強まっているようだ。また「業界上位である※3」は文系では増加、理系では減少という対照的な結果となった。その他、文理とも増加したのは「将来性がある※4」で、逆に文理とも減少したのは「社会的貢献度が高い※5」だった。

このような状況のもと、文系のランキングでは「JTBグループ」が7年連続のトップ(文系男子・文系女子ともにトップ)、理系のランキングでは「カゴメ」が前々年の3位、前年の2位からひとつずつ順位を上げて初のトップとなった。「カゴメ」は理系女子でも前年に続いてトップとなったが、理系男子、理系院生では「トヨタ自動車」がそれぞれ前年より順位を上げてトップを獲得した。

参考)全企業の選社理由に占める各選択肢の割合
※1「やりたい仕事ができそう」・文系2014卒 20.3% → 2015卒 19.7%(-0.6pt)、理系2014卒 18.3% → 2015卒 18.2%(-0.1pt)
※2「安定している」・・・・・・文系2014卒 11.3% → 2015卒 12.4%(+1.1pt)、理系2014卒 12.3% → 2015卒 13.3%(+1.0pt)
※3「業界上位である」・・・・・文系2014卒 10.0% → 2015卒 10.6%(+0.6pt)、理系2014卒 12.3% → 2015卒 11.6%(-0.7pt)
※4「将来性がある」・・・・・・文系2014卒 7.5% → 2015卒 7.8%(+0.3pt)、理系2014卒 8.0% → 2015卒 8.5%(+0.5pt)
※5「社会的貢献度が高い」・・・文系2014卒 6.7% → 2015卒 5.9%(-0.8pt)、理系2014卒 6.3% → 2014卒 5.6%(-0.7pt)

【 文系概況 】
■ JTBグループが7年連続トップ。旅行・空輸・広告が各2社ずつで上位を占める


「JTBグループ」が7年連続のトップとなった。文系女子でも同じく7年連続のトップ、さらに文系男子でも2年ぶりにトップに返り咲いた。選社理由※6では「やりたい仕事ができそう」「業界上位である」「国際的な仕事ができる」が高い数値となった。“「旅のチカラ」を未来の価値へ。”をキャッチフレーズにした採用広報戦略も大きなインパクトがあったようだ。
2位は4年連続で「ANA(全日本空輸)」が入った。前年同様2位だった文系女子に加え、文系男子でも13位から6位と大きく上昇した。客室乗務員の採用数を過去最多にするという報道も注目を集めたものと思われる。選社理由※7では「国際的な仕事ができる」「やりたい仕事ができそう」がともに2割を超えた。
3位も前年と同じ「エイチ・アイ・エス(H.I.S.)」で、トップ3は前年とまったく同じ企業となった。コーポレートカラーの鮮やかなブルーを基調にした動きのある採用ホームページは、“挑戦心が世界を揺るがす”という強いメッセージを感じさせる。文系男子では前年の24位から4位と大きく順位を上げた。
4位には前年の8位から上昇した「JAL(日本航空)」がランクイン。2010年卒の5位以来のトップ5入りとなった。文系女子でも4位、文系男子では大きく順位を上げて30位に入った。「訪日外国人旅行者が1000万人を突破した」ことなどが追い風となり(2013年、日本政府観光局の統計)、上位4社を旅行・観光関連業が占める結果となった。
5位には「電通」が入った。文系男子では前年の4位から2位に上昇した。続く6位には前年の14位から上昇した「博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ」がランクインし、広告業界大手が続く形となった。
7位には「三菱東京UFJ銀行」、9位には「東京海上日動火災保険」が入り、トップ10内の金融業は前年同様2社となった。

【 理系概況 】
■ カゴメが初のトップ。2位のトヨタ自動車は6年ぶりのトップ3に返り咲き

「カゴメ」が前々年の3位、前年の2位からトップに登りつめた。2007年卒から9年連続トップ10入りの末、ついに初の1位獲得となった。採用ホームページの“カゴメの人”では研究部門の23人中10人が女性で、今注目の“リケジョ”が活躍する企業であることがよくわかる。理系女子でも2年連続のトップとなっている。学科系統別の「数・物・農・その他系」でも前年に引き続きトップだった。
2位は前年の7位からランクアップした「トヨタ自動車」。2009年卒の1位以来、6年ぶりのトップ3返り咲きとなった。理系男子、理系院生ではトップとなっている。輸出増やハイブリッド車の普及など好材料がそろう自動車業界を牽引する存在として、就活生の注目度も高まったようだ。
3位は前年の6位から上昇の「味の素」で、3年ぶりのトップ3入りとなった。理系女子で3位、理系院生で7位、「数・物・農・その他系」で2位、「化学・薬学系」で9位と、幅広く票を集めている。
4位は「JR東日本(東日本旅客鉄道)」。選社理由※8では「安定している」が28.8%と、トップ50位内で最も高く、理系の安定志向の票を集める形となったようだ。理系男子では3位にランクインしている。
5位は前年と同じく「明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)」。4年連続のトップ5入りで、安定した人気となっている。理系女子で2位、「数・物・農・その他系」でも3位に入っている。
6位には前年の8位から順位を上げた「三菱重工業」、7位には前年の9位から順位を上げた「東芝」が入った。「三菱重工業」は「機械・電気・情報系」で前年の4位から上昇しトップとなった。8位の「旭化成グループ」は「化学・薬学系」で前年に引き続きトップだった。トップ10に新たにランクインしたのは10位の「一条工務店」1社で、前年の14位から初のトップ10入りとなった。「土木・建築系」でも前年に引き続きトップとなっている。


【調査概要】
Ⅰ.調査対象:2015年3月卒業見込みの全国大学3年生、大学院1年生
Ⅱ.調査期間:2013年12月1日~2014年2月28日 ※2014年卒の調査時期:2012年12月1日~2013年2月28日
Ⅲ.調査方法:
 ①就職情報サイト『マイナビ2015』上の入力フォームによる回収
 ②当社発行の就職情報誌にアンケートを同封し、郵送で回収
 ③『マイナビ就職EXPO』等、各イベント会場にてアンケートを配布・回収
  ■企業人気ランキングは5社連記方式
  ■選社理由は1社につき2項目を選択する複数回答
Ⅳ.有効回答:19,228名

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