GMOリサーチは、GMOリサーチが保有する日本のモニターと中国の提携モニターを対象に「加工食品に関する調査」を実施。

【調査背景】

昨今、日本では加工食品が生活必需品となっておりますが、最近では単なる時間短縮の目的ではない商品が増加傾向にある様子が見受けられます。
一方、日本でも加工食品を輸入する中国では、XO醤、豆板醤などの合わせ調味料が頻繁に利用されているイメージがありますが、「食の安全」をめぐる問題がマスメディアに取り沙汰されたことは記憶に新しく、現在の中国における加工食品の利用動向に関心が集まっています。
そこでGMOリサーチでは、日中両国の加工食品に関する消費者実態を把握するため、両国のモニターを対象にインターネットでのアンケートを実施いたしました。

【調査結果】

■各加工食品の利用頻度

・両国における加工食品の位置づけを把握するため、加工食品に属する4種類の食品に対して、それぞれ利用頻度を調べた。中国では「ほぼ毎日」と回答した数値が、各加工食品で日本より高い結果となり、単に「加工食品が生活に溶け込んでいる」だけに留まらず、“加工食品依存”とも捉えられるような頻度で利用しているヘビーユーザーが一定数いることがうかがえる。

・また、「週に1回以上利用する」と回答した人が最も多い加工食品は、「調理済み冷凍食品」(日本:39.9%、中国:64.3%)で、両国とも最も利用されていることがわかった。しかし、「ほとんど利用していない、全く利用していない」と回答した人は、中国が9.4%なのに比べて日本は31.6%と非常に多い結果になった。

・その他の食品における「週に1回以上利用する」と回答した人の割合も「レトルト食品」が日本:24.0%、中国:50.1%、「インスタント食品」が日本:29.7%、中国:47.1%、「メニュー専用合わせ調味料」が日本:28.9%、中国:53.2%と、それぞれ中国が日本の1.5~2倍の数値となっており、中国では加工食品が生活に溶け込んでいる様子がうかがえる。

■各加工食品に対して満足している点

・「調理済み冷凍食品」の日本・中国における利用頻度の高さの背景を探るべく、満足している点について調べたところ、日本・中国ともに「調理時間が短縮できる」(日本:50.2%、中国:46.8%)と「簡便性に優れ、調理の手間が省ける」(日本:46.1%、中国:52.9%)が上位になった。

・両国の違いがはっきりと分かれたのは、満足している点の3位で、日本は「美味しい商品が充実している」が3位となるも31.5%だったが、中国は「調理方法がわかりやすい」が45.2%と半数に迫る高い数値で、3位になっている。この順位は中国で2番めに利用頻度の高かった「レトルト食品」においても同じだった。

・このことから、「調理済み冷凍食品」に対して、日中ともに調理時間の短縮や手間が省ける点を重視しているが、中国の場合は、さらに「調理方法のわかりやすさ」にも比重を置いていることがわかった。

■各加工食品に対する不満点

・各加工食品に対する不満点では、食品別での不満点の項目に差はほぼ見られなかったものの、特に「インスタント食品」「メニュー専用あわせ調味料」において、日中の回答の違いが際立った。

<「インスタント食品」に対する不満点>

・日本では順に「ヘルシーな商品が少ない」(25.2%)、「もっと低い価格が相応しい」(21.2%)、「あまり美味しくない」(19.3%)が上位となった。一方、中国では「栄養成分表示に関する情報の不足」(32.8%)が一番多く、続いて「あまり美味しくない」(28.8%)、「ヘルシーな商品が少ない」(27.3%)となった。

・日本と中国の違いで際立っているのが、「栄養成分表示に関する情報の不足」で、日本では不満を感じている人が8.5%なのに対して、中国では32.8%と最も数値が高い。また、「品質があまり良くない」という項目に対して、日本は10.1%だが、中国では倍以上の22.5%という結果になった。

<「メニュー専用あわせ調味料」に対する不満点>

・日本では「もっと低い価格が相応しい」(日本30.1%、中国:18.0%)が他に比べて際立って高い数値になっているのに対して、中国では、「食材原料の原産地や製品の製造元などの情報が不足している」(日本:9.8%、中国:27.2%)が突出して高い数値になっている。

・こうした結果から、日本では加工食品を利用する際に、健康や価格を気にする人が多い一方、中国では価格や味よりも、食品の情報や品質についての関心が高いことがわかった。これは、「食の安全」への信頼が厚い日本に比べ、中国では加工食品に対して多くの人が懸念を抱いていると考えられ、両国の社会的背景の相違がうかがえる。


【調査概要】
調査テーマ:加工食品に関する調査について
調査地域:日本、中国
調査対象:20~59歳の男女、各国800名ずつ 計1,600名
調査期間:2014年6月30日~2014年7月4日
調査方法:インターネット調査(クローズド調査)

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[GMOリサーチ]
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