「かぜ薬」に関する調査 

2015年02月25日
インターワイヤードが運営するネットリサーチのDIMSDRIVEでは、「風邪薬」についてアンケートを行い、使用しているかぜ薬のブランド名や満足度、購入する際の重視点等についてまとめました。調査は2015年1月16日~2月4日に実施。DIMSDRIVEのモニター6,308名から回答を得ています。

【調査サマリー】

● かぜを年に1回以上ひく人は65%

● 市販かぜ薬 直近服用率1位は「パブロン」

● 総合満足度1位は【プレコール】。“葛根湯”は「副作用の起こりにくさ」に満足

● 重視点は「かぜの症状全般に効くこと」。即効性も期待

● 軽いかぜなら病院ではなく市販のかぜ薬で・・・57.5%

● 「セルフメディケーション」を知らない人は55%。でも常備薬を置いている人は7割


【調査結果】

かぜを年に1回以上ひく人は65%

■かぜをひく頻度
『年に1回以上』かぜをひくと回答した人は全体の65.1%であった。「数年に1回ひく程度」が27.1%で最も多く、「全くひかない」という人も7.8%存在している。

市販かぜ薬 直近服用率1位は「パブロン」

■市販かぜ薬のブランド認知
知っている市販の「かぜ薬」のブランドを尋ねたところ、「ルル」が最も多く80.1%、次いで僅差で「パブロン」が79.7%、以下「ベンザブロック」69.5%、「コンタック」68.0%と続いた。
性別や年代別でみると、順位にそれほど変動はないが、すべてのブランドにおいて男性より女性の方が認知率が高かった。
年代別では、40~60代で全体的に認知率が高く、20代以下と70代以上は低い傾向にあった。

■一番最近服用したかぜ薬
一番最近服用した市販かぜ薬は、「パブロン」が最も多く21.6%、次いで「ルル」14.2%、「葛根湯(ツムラ)」6.5%、「ベンザブロック」5.6%、「葛根湯(クラシエ)」4.2%と続いた。ブランド認知の順位とは異なっており、漢方の総合感冒薬であるツムラとクラシエの「葛根湯」も上位にランクインしている。また、「パブロン」はかぜをひく頻度が高いほど直近で飲んだ割合が高く、特徴的である。
「市販のかぜ薬は服用するが、ブランド名はわからない」という人も9.1%存在している。
総合満足度1位は【プレコール】。“葛根湯”は「副作用の起こりにくさ」に満足

■直近服用かぜ薬の満足度
一番最近服用したかぜ薬について、「効果の高さ」・「効き目の速さ」・「持続時間」などの満足度を尋ねた。

<全ブランドでの値>
最も満足度が高かった項目は「効果の高さ」62.0%で、6割以上の人が『満足』と回答。次いで「副作用の起こりにくさ」60.6%、「効き始める時間の速さ」52.3%と続いた。上位3つの項目は半数以上が満足しているが、「効果の持続時間」45.5%と、「価格」45.4%は半分以下である。さらに「価格」については『不満』な人も13.1%存在している。
「総合的な満足度」としては59.7%が『満足』と回答しているが、「どちらともいえない」という人も35.5%と多く、3人に1人は不満ではないが満足しきれない…という評価のようだ。

<ブランド別>
服用率上位7ブランドについて満足度を見てみると、評価の高い項目がブランドごとに違い、それぞれの特色が現れる結果となっている。

「効果の高さ」が最も評価されているのは、【パブロン】・【ベンザブロック】・【コンタック】・【プレコール】であった。【ルル】では、1番目が「副作用の起こりにくさ」で、2番目が「効果の高さ」、3番目が「価格」である。漢方の総合感冒薬である【葛根湯(ツムラ)】・【葛根湯(クラシエ)】では、「副作用の起こりにくさ」が高く、7割以上が『満足』している。

「価格」については、ブランドによって満足度にかなり差があり、【葛根湯(クラシエ)】では50.5%と他ブランドに比べ高くなっている。

「総合的な満足度」について、最も高かった※のは【プレコール】で、66.7%と7割弱の人が満足している。
※服用者数が100人以上の10ブランドにおける順位

【葛根湯(ツムラ)】・【葛根湯(クラシエ)】については、「副作用の起こりにくさ」が共に70%を超え、7ブランドの中で70%を超える項目はこの2つのみである。ブランドに関わらず、“葛根湯”を選ぶ人は「副作用の起こりにくさ」を求めており、また、満足している事がうかがえる。

重視点は「かぜの症状全般に効くこと」。即効性も期待

■かぜ薬の重視点
かぜ薬の重視する点で、最も多かったのは「かぜの症状全般に効くこと」の58.3%で、約6割の人が幅広い症状に効くことを期待している。次いで「価格」43.9%、「すぐに効くこと(即効性)」38.7%、「特定の症状(のどの痛み・鼻水・発熱など)に効くこと」30.9%と続いた。
「症状全般に効くこと」と「特定の症状に効くこと」のどちらを好むかについては、全般に効くタイプを好む人の方が多い。また効果については、持続時間や効果の高さよりも「即効性」が求められているようだ。

<ブランド別>
重視点を服用率上位7ブランド別で見てみると、ブランドによって項目に大きく差が出ており、それぞれの商品特長に合った結果となっている。

【ルル】・【パブロン】は「かぜの症状全般に効くこと」が非常に高く、【ベンザブロック】や【コンタック】は「特定の症状に効くこと」が高くなっている。また、「すぐに効くこと」や「効果の持続時間が長いこと」では【コンタック】や【プレコール】などが高い。【葛根湯(ツムラ)】や【葛根湯(クラシエ)】など漢方・生薬配合のブランドでは、「眠くなりにくいこと」など『副作用が起こりにくい/弱い』ことが重視されている。
CMや商品パッケージでアピールされている特長を理解して、自分に合った商品を選んでいると
思われる。

軽いかぜなら病院ではなく市販のかぜ薬で・・・57.5%

■かぜをひいた時にとる行動
かぜをひいた時の行動について、「軽いかぜなら、病院には行かず市販のかぜ薬を服用している」人は半数以上の57.5%であった。“重症でなければ市販薬派”という人が圧倒的に多い。
市販薬ではなく「少しでもかぜの症状が出たら、病院・診療所で受診するようにしている」という“病院派”の人は15.6%、反対に「病院には行きたくないので、症状が重くても市販のかぜ薬のみで治す」という“完全な市販薬派”の人は10.6%だった。「病院にも行かないし、市販のかぜ薬も飲まない(自力で治す)」“自然治癒派”の人も14.8%存在している。

<年代別>
年代別で見ると、70代以上の高齢者で「病院・診療所で受診するようにしている」が27.6%と特に高くなっており、早めに受診することを心がけている人が多いようだ。40代以下の若い年代では、「市販のかぜ薬のみで治す」人が多くなっており、特に30代では17.0%と高い。

■市販薬を服用する理由
かぜ薬について、処方薬ではなく市販薬を服用している理由として、「病院に行くほど症状がひどくないから」41.0%が最も高く、次いで「常備薬として常にストックしてあるから」38.6%、「市販薬で十分効果があるから」34.0%、「ドラッグストアなどで手軽に購入できるから」32.7%と続いた。
『軽いかぜなら市販薬で十分対応できる』という点と、『入手のしやすさ』の2つが主な理由のようだ。

「セルフメディケーション」を知らない人は55%。でも常備薬を置いている人は7割

■【セルフメディケーション】の認知
【セルフメディケーション】という言葉の認知度について尋ねたところ、半数以上の54.6%が
「知らなかった」と回答。「言葉を聞いたことがある程度」の人は26.4%、「おおよその意味は知っている」人は16.1%、「詳しく知っている」人はわずか2.9%であった。

■市販薬の使い方・買い方
市販薬について、普段の使い方や買い方を尋ねた。

◆【自宅には市販薬を「常備薬」として置いている】人は70.2%と、7割であった。
ちなみに、年代別でみると、20代以下は59.0%と、他の年代に比べ常備薬を置いている人が少ない。また、<かぜを年6回以上ひく>人では82.2%と高く、かぜをひく頻度が多い人ほど常備薬を置いている。常備薬を置くなど、セルフメディケーション自体は行っている人が多い。ただ、「セルフメディケーションという概念」はあまり認知されておらず、“意識せず自然に”行っている人も多い事がうかがえる。

◆【市販薬について、人より詳しい方だと思う】人は11.2%と、1割であった。『詳しくはない』という人が圧倒的に多い。
 <セルフメディケーションを詳しく知っている>人では『詳しいと思う』が68.8%と非常に高い。

※以下の項目はそれぞれ「市販薬は買わない」と回答した人を除いて集計

◆【市販薬を買うときに、薬局の薬剤師に相談する】人は27.9%と、約3割であった。
 <セルフメディケーションを詳しく知っている>人では44.7%と、詳しい人ほど薬剤師に相談している。

◆【市販薬の用法・用量などの説明書はきちんと読んでいる】人は72.0%と、約7割であった。
 3割の人は読まずに使用してしまうことがあるようだ。
 年代別でみると、20代以下では67.5%であるのに対し、70代以上では86.1%と、
 年代が上がるにつれて『読んでいる』人が多くなっている。

◆【市販薬はいつも同じメーカーやブランドのものを購入することが多い】人は54.9%と、半数以上であった。
 <かぜを年6回以上ひく>人では66.5%と高く、よくかぜをひいてしまう人はお気に入りの薬があるようだ。


【調査概要】
調査方法:インターネットを利用した市場調査
調査期間:2015年1月16日~2月4日
有効回答数:DIMSDRIVE登録モニター男女6,308人

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