世代別のマナーの状況調査 

2015年03月09日
高齢期のライフスタイルの充実について研究・提言する、「老いの工学研究所」は、『世代別のマナーの状況』についてアンケート調査を実施し、20~81歳まで151名から回答を得ました。

【調査結果】

1.「高齢の男性」と「若い男性」のマナーが悪い

本調査では、電車内・お店・公道でのマナーが悪い、交通ルールや礼儀・規範を守らない、見苦しい振る舞い・無神経な振る舞いがある、などの様々な言動について、それぞれ「どの世代の人に多いと感じますか?」と質問しました。回答は、若手(20~30歳代)、中年(40~50歳代)、高齢(60歳代以上)の男性・女性、計6項目から選択していただく方式(複数回答可)をとりました。上のグラフは、これらの回答を「人目をはばからない」「思いやり・配慮に欠ける」「規範・礼儀を守らない」の3つの観点からまとめて集計したものです。
その結果、「人目をはばからない」は 高齢男性が52%でワースト、「思いやり・配慮に欠ける」「規範・礼儀を守らない」は、若手男性がワーストとなりました。
内容を見ると、高齢男性は、店などでのマナーの悪さに加え、見苦しい振る舞い、無神経な振る舞いが多いという回答が目立ちました。若手男性については、交通ルールや電車でのマナーの悪さを指摘する回答が多くありました。

2.“人目をはばからない”中年女性

「思いやり・配慮に欠ける」「規範・礼儀を守らない」では、男女とも、世代が上がるにつれて減少しています。年とともに、他者への思いやりを発揮するようになり、規範意識も高まっていくことが分かります。
一方、「人目をはばからない」では、男女に顕著な差が見られました。
男性は、高齢になるほど人目を気にしなくなっていくのに対し、女性では、中年女性が若手・高齢の女性よりも、人目をはばからない言動が多いことが分かります。回答内容を見ると、交通ルールを守らない、店などでのマナーが悪い、見苦しい振る舞いが多いという指摘が多く、中年女性のマナーにも問題が感じられる結果となりました。

【まとめ】
若者のマナーは昔から問題になりがちですが、今回の調査では、高齢男性のマナーの劣化が伺える結果となりました。高齢化率の上昇で高齢者の存在感は大きくなっており、マナーの劣化が社会に与える影響は軽視できないものがあります。また、高齢者の印象の悪化が、世代間の軋轢を助長する可能性も危惧されます。高齢者自身が、その年齢に相応しい振る舞いや、超高齢社会における高齢者のありようを自覚する必要があると考えられます。
また、中年の女性が、現在のようなマナーや振る舞いのまま高齢者になっていくのかどうかも、興味深い点です。


【調査概要】
調査期間:2015年2月2日~18日 / 調査方法:インターネット
回答者 :151名(男性81名/女性70名)

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[老いの工学研究所]
 マイページ TOP