オフィスの音環境に関するアンケート調査 

2015年04月14日
コクヨグループのコクヨエンジニアリング&テクノロジーは、2015年3月20日~29日に全国のオフィスなどで働く人を対象に「オフィスの音環境」に関する調査を実施。

今回の調査結果からオフィスの会議室の会話漏れが気になる人の6割は、会話漏れが気になることで会議への「集中力の低下」や「安心して商談を行えない」ということが分かりました。
どのような内容の会話をするときに会話漏れが気になるかを聞いてみると、「機密事項」「個人情報」といったデリケートな内容のときという回答が目立ちました。
役職別で見てみると、役員、部長クラスの中で会話漏れが「気になることがある」と回答する人は8割でした。他の役職と比べても多い結果となりました。
このように、会議室の会話漏れが会議や商談の「集中」や「安心」に影響があるにも関わらず、オフィスで会話漏れ対策をしているところは1割にも満たず、9割以上のオフィスで対策がなされていないという結果になりました。さらには会議室に必要な要素として「遮音性能」の優先順位は「備品」、「部屋のデザイン・レイアウト」に次ぐ3番目であり、意識が低いことが見て取れます。

【調査結果のポイント】

(1)社内会議において会話漏れが気になる人の6割は「会議に集中できない」

(2)応接・商談中に会話漏れが気になる人の6割は「安心して商談が行えない」

(3)会話漏れを気にする内容は「機密事項」「個人情報」を話す時が最も気になる

(4)役員・部長クラスの8割は応接・商談時に会話漏れを気にしている

(5)個室の会議室であっても会話漏れが気になるが、対策をしているオフィスはわずか1割にも満たない。

(6)会議室に必要な要素として遮音性能(会話漏れ対策)の優先順位は3番目


【調査結果】

(1)社内会議において会話漏れが気になる人の6割は「会議に集中できない」
Q.社内会議中に会話漏れが気になることで、会議への集中力は変わりますか?

変わる。集中できなくなる。    62.4%
変わらない。集中できている。   35.0%
その他               2.6%
※社内会議中に隣の部屋や自室の会話漏れが気になると回答した者のみ(N=117)

会議中に、会話漏れが気になることで、集中力が切れてしまうという影響があることが分かります。隣室の会話が気になって目の前の会議の内容が頭に入ってこない状況が考えられます。「部屋外にいるときに部屋からの会話漏れが気になることがある」という声も寄せられました。

(2)応接・商談中に会話漏れが気になる人の6割は「安心して商談が行えない」
Q.社外会議(商談や応接)中に会話漏れが気になることで、商談を安心して行えますか?

行えない。   61.3%
行える。    32.0%
その他      6.7%
※社外会議中に隣の部屋や自室の会話漏れが気になると回答した者のみ(N=75)
 
商談中に、会話漏れが気になることで商談が安心して出来ないという影響があることが分かります。
大事な商談をしている場面では、情報漏えいを心配してしまう場面も考えられます。社内会議と同様に「集中できない」という声もありました。

(3)会話漏れを気にする会話内容は「機密事項」「個人情報」を話す時が最も気になる

会話漏れを気にする会話内容は「機密事項」「個人情報」という回答が多くあがりました。プライベートなことや雑談と比べて異動の情報や機密性の高い情報を話す時は情報漏えいが懸念されるので会話漏れにも敏感になると考えられます。

(4)役員・部長クラスの8割は応接・商談時に会話漏れを気にしている

役職別で見ると「役員」「部長クラス」の人は他の役職と比べて会話漏れが気になっているのが見て取れます。その部下にあたる「一般社員」「主任・係長クラス」「課長クラス」よりも上司は会話漏れに敏感なようです。

(5)個室の会議室であっても会話漏れが気になるが、対策をしているオフィスはわずか8.3%

会議は応接・会議室(天井まで壁で仕切られている部屋)といった個室で行われていることが7割近くでした。個室で行われていても、会話漏れが気になるという悩みがあるようです。しかしながら、会議室や応接室で「会話漏れ対策」をしているオフィスは1割にも満たず、会話漏れの悩みと矛盾していることが分かります。

(6)会議室に必要な要素として遮音性能(会話漏れ対策)の優先順位は3番目

会議室に必要な要素として、「備品関係」や「デザイン・レイアウト」を優先する人が多く、遮音性能(会話漏れ対策)の優先順位は3番目でした。優先順位が低いために会話漏れ対策がなされていないという結果に繋がります。

■考察

デリケートな情報を扱う会議や商談の際、部屋の【会話漏れ】が気になることで「集中力の低下」や「安心して行えない」という影響があることが見受けられます。6割の人がそういった不安を抱えていては、生産性や収益にも影響がないとはいえないのではないでしょうか。会議に集中できないのは部屋の【会話漏れ】のせい?!と言えるかもしれません。役員や部長クラスの人は気にしている割合が高いことも注目できるポイントです。そんな会話漏れへの悩みと矛盾して、会議室に必要な要素としての遮音性能は優先度が低く、実際ほとんどのオフィスで会話漏れへの対策がなされていない状況でした。


【調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国の働く男女
有効回答者数:351人(男性21.1% 女性78.9%)
調査期間:2015年3月20日~29日
調査実施:株式会社カウネット カウネットモニカ事務局

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