介護者の“介護疲れ”に関する調査(ケアマネジャー対象) 

2016年03月01日
インターネットインフィニティーは、毎日新聞社と共同で、「介護者の“介護疲れ”」についてアンケートを実施しました。
調査は、2016年1月28日~2月3日、当社が運営するウェブサイト「ケアマネジメント・オンライン」の会員ケアマネジャーを対象に実施し、730名から有効回答を得ました。

【調査結果ポイント】

○ 93%のケアマネジャー、介護者が追い詰められていると感じた経験「ある」

○ 追い詰められた介護者には、「相談にのる」「サービス増やす」で対応

○ 55%のケアマネジャー、介護殺人・無理心中を危惧

○ 介護者の支援に必要なのは、「夜間や緊急時に対応できるサービス」

○ 「困難事例」「過剰相談」が、業務の大きな負担に


【調査結果詳細】

○93%のケアマネジャー、介護者が追い詰められていると感じた経験「ある」
「介護者が心身共に疲労困憊して追い詰められていると感じた経験」について、93.0%のケアマネジャーが「ある」と回答しました。
またそのときの介護者の状態として最も多かったのは、「利用者※に対する暴力的な言動があった」(58.6%)で、追い詰められた介護者は暴力的な言動に及びやすいことが推測されました。
そのほか、不眠や落ち込み、経済的困窮など、疲労困憊した介護者は、様々な状態に陥っていることがわかりました。
※「利用者」とは、介護保険サービスの利用者を指します。

○追い詰められた介護者には、「相談にのる」「サービス増やす」で対応
「追い詰められている」と感じた介護者に対し、ケアマネジャーとしてなんらかの対応が「できた」と答えた人は81.6%でした。
具体的な対応としては、「悩みを聞いたり相談にのった」(93.7%)や「負担を減らすために介護保険サービスを増やした」(85.4%)という人が多かったようです。
一方、対応が「できなかった」と答えた人にその理由をたずねたところ、54.4%の人が「自分がどこまで関われば良いのか分からなかった」と答えました。

○55%のケアマネジャー、介護殺人・無理心中を危惧
介護にまつわる殺人や無理心中などの事件が相次ぐなか、自身の担当する利用者やその家族でそのような事件が起きてもおかしくないと感じたことが「ある」と答えたケアマネジャーは、54.8%にのぼることが明らかになりました。
報道されるような事件は、決して特殊なケースではなく、どこでも起こりうるものであることがわかります。

○介護者の支援に必要なのは、「夜間や緊急時に対応できるサービス」
「追い詰められた介護者を支援するために特に必要なこと」を、ケアマネジャーの立場から回答してもらったところ、「夜間や緊急時に対応できるサービスの充実」(68.2%)が最も多い結果となりました。
現行の介護保険制度にも、「短期入所生活介護(ショートステイ)」などのサービスはありますが、まだまだ不足していると感じているケアマネジャーは多いようです。
そのほか、必要な支援として「在宅介護者への経済的支援」をあげたケアマネジャーも62.3%いました。

○「困難事例」「過剰相談」が、業務の大きな負担に
ケアマネジャーの仕事で、「特に負担が大きい」と感じる業務についてたずねたところ、多くの人が、「困難事例(身寄りがいない、介護拒否など)の対応」(74.5%)、「介護者からの過剰な相談(頻繁、長時間)対応」(70.5%)をあげました。
介護者の介護疲れや、それに伴う事件等に注目が集まる一方で、ケアマネジャーの負担の大きさも浮き彫りとなる結果となりました。


【調査概要】
期間:2016年1月28日~2月3日
方法:インターネット調査
対象:「ケアマネジメント・オンライン」の会員ケアマネジャー
回答数:730名

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
リンク先リサーチPDF
[インターネットインフィニティー]
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