経営者と社員の意識比較調査(20 歳以上の経営者・会社役員と20 歳以上の会社員対象) 

2016年05月25日
ソニー生命保険は、20 歳以上の経営者・会社役員と20 歳以上の会社員に対し、「経営者と社員の意 識比較調査」をインターネットリサーチで実施し、1,000 名の有効サンプルの集計結果を公開しまし た。(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)

<調査結果 概要>

【仕事スタンス】
経営者と社員がともに仕事上大切にしていること「時間を守る」「正確・丁寧に」
“経営者視点”と“従業員視点”の違いは「利益志向」「情報収集」「リスク管理」にあり
経営者も社員も仕事の進め方は「孤軍奮闘タイプ」が多数派、
60 代以上のシニア経営者は「巻き込み上手タイプ」が多数派に

【コミュニケーション】
経営者は人脈づくり意欲旺盛 3 人に1 人が「ビジネス上関係なさそうな人ともつながる」
経営者は「異業種交流会や勉強会」などで社外人脈づくり、社員は「社内人脈づくり」に注力
コミュニケーションで大切にしていること
経営者も社員も「聞く姿勢」と「あいさつ」を大切にする人が多数
経営者のコミュニケーション術 社員との違いは「具体例を用いて」「失敗談も隠さず」

【タイムマネジメント】
睡眠時間の確保は大事!平日の睡眠時間 経営者は平均6.1 時間、社員は平均5.8 時間
仕事で大成するには早起きが有利?年収1,000 万円以上は「朝型」が6 割半

【こだわりと読書】
経営者がこだわってお金を掛けているもの「自動車・バイク」と「腕時計」がトップ2
社員は「食事」や「私服」など、プライベートにこだわり投資
ビジネス小物に気をつかうのはエグゼクティブの証?
年収1,000 万円以上の経営者はビジネス小物へのこだわりがより強く
経営者・社員が読んでいる本 1 位は「歴史・時代小説」
経営者お気に入りの1 冊 1 位は「火花」、2 位は「海賊とよばれた男」と「嫌われる勇気」

【理想像】
年収1,000 万円以上の経営者「できるだけ富や名声を手に入れたい」4 割
理想の日本人経営者 1 位「松下幸之助さん」、2 位「本田宗一郎さん」、3 位「孫正義さん」
理想の外国人経営者 1 位「スティーブ・ジョブズさん」、2 位「ビル・ゲイツさん」、3 位「カルロス・ゴーンさん」

【プライベート】
経営者のリラックス方法は「お風呂」「お酒」「テレビ」「音楽」、社員も同様
リタイア後にしたいこと 経営者も社員も「旅行」が6 割強で最多回答

<調査結果>

◆経営者と社員がともに仕事上大切にしていること「時間を守る」「正確・丁寧に」
◆“経営者視点”と“従業員視点”の違いは「利益志向」「情報収集」「リスク管理」にあり


経営者と社員では、仕事に対するスタンスはどのように異なるのでしょうか。

20歳以上の経営者・会社役員500名(以下、経営者)と20歳以上の会社員500名(以下、社員)、合計1,000名(全回答者)に、仕事において大切にしていることを聞いたところ、経営者では、「時間を守る」が57.0%で最も高く、次いで、「正確・丁寧に仕上げる」(48.0%)、「利益をあげる」(47.6%)、「常に情報を収集する」(42.2%)、「何事もリスクを見込んでおく」(40.6%)が4割台で続きました。

経営者と社員とを比較すると、「利益をあげる」、「常に情報を収集する」、「何事もリスクを見込んでおく」は、経営者(47.6%、42.2%、40.6%)が社員(23.4%、24.6%、25.4%)よりも10ポイント以上高くなりました。経営者はリスクを見越し、利益につながる意思決定ができるように、常日頃から情報に対するアンテナを張り巡らせているようです。また、経営者も社員も、1位は「時間を守る」(57.0%、48.6%)、2位は「正確・丁寧に仕上げる」(48.0%、42.6%)でした。立場に関わらず、約束の時間や締め切りを守ることと、丁寧で正確な仕事を行うことを大切にしている様子がうかがえました。

◆経営者も社員も仕事の進め方は「孤軍奮闘タイプ」が多数派、60代以上のシニア経営者は「巻き込み上手タイプ」が多数派に

次に、全回答者(1,000名)に、仕事の進め方について、「孤軍奮闘(ひとりでドンドン進める)」と「巻き込み上手(周囲を巻き込みながら進める)」のどちらに近いか聞いたところ、「孤軍奮闘タイプ」(「孤軍奮闘に近い」と「どちらかといえば孤軍奮闘に近い」の合計)が経営者(56.8%)、社員(61.6%)ともに多数派となりました。

また、年代別にみると、経営者では、年代が高いほど、「巻き込み上手タイプ」(「巻き込み上手に近い」と「どちらかといえば巻き込み上手に近い」の合計)が高い傾向がみられ、60代以上の経営者では、「巻き込み上手タイプ」が53.4%で、多数派となりました。対して社員では、年代による、特段の影響はみられませんでした。会社をまとめる立場の経営者は、年齢が上がるに連れ、周囲のメンバーの力量を引き出すことのできる、巻き込み上手となっていくのかもしれません。

◆経営者は人脈づくり意欲旺盛 3人に1人が「ビジネス上関係なさそうな人ともつながる」
◆経営者は「異業種交流会や勉強会」などで社外人脈づくり、社員は「社内人脈づくり」に注力


人脈づくりなどのコミュニケーション面では、経営者と社員でどのような違いがあるでしょうか。

全回答者(1,000名)に、ビジネスにおける人脈をどのようにして広げているか聞いたところ、経営者では、「ビジネス上関係がなさそうな人ともつながるようにする」(33.8%)と「社外の知り合いと飲みに行く」(30.8%)、「先に相手に何かをしてあげるようにする」(30.6%)が3割台でトップ3の回答となりました。ビジネス上の関係の有無を問わずに社外人脈を広げたり、相手より先にメリットを提供したりといった、人脈づくりにおける行動姿勢や心構えがうかがえます。

経営者と社員とを比較すると、「ビジネス上関係がなさそうな人ともつながるようにする」は、経営者(33.8%)が社員(13.4%)より20ポイント以上高くなりました。ビジネス上のつながりがなさそうな相手だとしても、人脈を広げることで後々の財産になると考えている経営者が多いのではないでしょうか。また、「社外の知り合いと飲みに行く」や「異業種交流会・勉強会に参加する」などは、経営者(30.8%、27.4%)が社員(17.4%、13.6%)よりも10ポイント以上高くなりました。経営者は社外の人脈づくりに精力的に取り組んでいるようです。一方、社員は「社内の仲間を増やす」(27.0%)が経営者(13.8%)よりも10ポイント以上高く、社員の最多回答となりました。社内人脈づくりに注力している方が多いようです。

◆コミュニケーションで大切にしていること
経営者も社員も「聞く姿勢」と「あいさつ」を大切にする人が多数
◆経営者のコミュニケーション術 社員との違いは「具体例を用いて」「失敗談も隠さず」


続いて、全回答者(1,000名)に、ビジネス上のコミュニケーションにおいて、どのようなことを大切にしているか聞いたところ、経営者では、「相手の話をよく聞く」(53.6%)と「あいさつをしっかりする」(52.4%)が5割台で最上位となりました。コミュニケーションにおいて、聞く姿勢とあいさつを重んじている経営者が多いようです。次いで、「相手の反応を見ながら話す」(39.4%)や「相手の側に立って話す」(36.2%)、「相手の目を見て話す」(32.4%)、「具体例を用いて話す」(30.2%)といった、話し方に関するコミュニケーション術が3割台で続きました。

経営者と社員とを比較すると、「あいさつをしっかりする」、「具体例を用いて話す」、「自分の失敗談なども隠さず話す」は、経営者(52.4%、30.2%、23.6%)が社員(40.2%、19.2%、13.6%)よりも10ポイント以上高くなりました。

◆睡眠時間の確保は大事!平日の睡眠時間 経営者は平均6.1時間、社員は平均5.8時間
◆仕事で大成するには早起きが有利?年収1,000万円以上は「朝型」が6割半


経営者と社員とで、時間の使い方に違いはあるのでしょうか。

全回答者(1,000名)に、平日の睡眠時間を聞いたところ、経営者では、「5時間」(22.8%)や「6時間」(34.8%)、「7時間」(23.6%)に回答が集中し、平均時間は6.1時間となりました。社員も同様の傾向ですが、平均時間は5.8時間と、経営者に比べてやや少なくなりました。経営者は社員よりも、平日の睡眠時間の確保を大切にしているのではないでしょうか。

また、日頃の行動は、「朝型(朝早く起きて行動する)」と「夜型(夜遅くまで起きていて行動する)」のどちらに近いか聞いたところ、「朝型」(「朝型に近い」と「どちらかといえば朝型に近い」の合計)が経営者(59.2%)、社員(52.8%)ともに多数派となりましたが、経営者は社員より「朝型」の割合が5ポイント以上高くなりました。

また、年収別にみると、経営者も社員も、高年収の層は「朝型」の割合が高い傾向がみられ、年収1,000万円以上では、「朝型」が6割半(経営者65.4%、社員65.9%)となりました。仕事で大成し、高年収を得る方には、朝型が多いようです。

◆経営者がこだわってお金を掛けているもの「自動車・バイク」と「腕時計」がトップ2
◆社員は「食事」や「私服」など、プライベートにこだわり投資
◆ビジネス小物に気をつかうのはエグゼクティブの証?
年収1,000万円以上の経営者はビジネス小物へのこだわりがより強く


全回答者(1,000名)に、こだわりを持っているもの(しっかりお金を掛けているものなど)を聞いたところ、経営者では、「自動車・バイク」(26.2%)と「腕時計」(23.0%)が2割台、「くつ」(16.0%)と「バッグ・カバン」(15.8%)、「スーツ」(15.2%)、「外食」(14.6%)が1割半で続きました。自動車や外食のほか、スーツやビジネス用の小物などにこだわりを持って投資していることがわかりました。

経営者と社員とをランキングで比較すると、経営者では、「くつ」(3位)や「スーツ」(5位)、「財布」(7位)といった、身だしなみや小物関連が社員よりも上位となりました。対して社員では、「外食」(3位)や「家庭での食事」(5位)といった食事関連や、「私服」(9位)が経営者よりも上位となっています。食事や私服など、プライベートの時間に使うアイテムにこだわりを持つ社員、スーツやくつなど、ビジネス上の身だしなみに関連するアイテムにこだわりを持つ経営者、といった違いがみられました。

また、経営者のトップ5項目を年収別にみると、年収が高い経営者では特にこだわりを持っている傾向がみられ、年収1,000万円以上の経営者では、「自動車・バイク」が33.0%、「腕時計」が31.8%、「くつ」が24.0%、「バッグ・カバン」が22.3%、「スーツ」が22.3%となりました。

◆経営者・社員が読んでいる本 1位は「歴史・時代小説」

全回答者(1,000名)に、日頃、どのようなジャンルの本を読んでいるか聞いたところ、「歴史・時代小説」が31.4%で最も高く、次いで、「趣味・実用・教育」(25.6%)や「ノンフィクション・エッセイ・評論」(19.6%)、「経済小説」(19.2%)、「ミステリー小説」(19.0%)が続きました。

経営者と社員とをランキングで比較すると、経営者では、「ノンフィクション・エッセイ・評論」(3位)や「経済小説」(4位)、「時事・社会」(8位)、「金融・ファイナンス」(9位)が社員より上位となりました。ビジネスにおける知識や情報、新たな視点の発見などに役立ちそうなジャンルや、小説においては経済事件などをテーマにしたジャンルを好む傾向にあるようです。対して社員では、「ミステリー小説」(3位)、「旅行・地図」(5位)、「勉強・資格」(8位)が経営者よりも上位となっています。余暇や自己投資に役立ちそうなジャンルや、小説においては謎解き要素のあるジャンルを好む傾向にあるようです。

◆経営者お気に入りの1冊 1位は「火花」、2位は「海賊とよばれた男」と「嫌われる勇気」

また、最近1年間に読んだ本のなかで、最もお気に入りの本のタイトルを聞いたところ、多様なタイトルが挙がった中で、経営者の1位となったのは芥川賞を受賞した純文学小説の「火花(又吉直樹さん)」(5人)、2位は今年映画化が予定されている、経済・歴史小説の「海賊とよばれた男(百田尚樹さん)」と、アドラー心理学を解説した自己啓発書の「嫌われる勇気(岸見一郎さん、古賀史健さん)」(ともに4人)が同数で並びました。そのほか、「置かれた場所で咲きなさい(渡辺和子さん)」や「道は開ける(デール・カーネギーさん)」といった回答もみられました。

社員では、1位「火花(又吉直樹さん)」(6人)、2位「下町ロケット(池井戸潤さん)」(4人)、3位「海賊とよばれた男(百田尚樹さん)」(3人)となりました。そのほか、「図書館戦争(有川浩さん)」や「掟上今日子の備忘録(西尾維新さん)」といった、映像化された作品の回答が多くみられました。

◆年収1,000万円以上の経営者「できるだけ富や名声を手に入れたい」4割

全回答者(1,000名)に、理想とする将来像は、「野心的(できるだけ富や名声を手に入れたい)」と「保守的(今ある幸せを大切にしていきたい)」のどちらに近いか聞いたところ、「保守的」(「保守的に近い」と「どちらかといえば保守的に近い」の合計)が経営者(65.2%)、社員(71.6%)ともに多数派となりましたが、社員は経営者より「保守的」の割合が5ポイント以上高くなりました。

また、年収別にみると、経営者の年収が高い層は「野心的」(「野心的に近い」と「どちらかといえば野心的に近い」の合計)の割合が高い傾向がみられ、年収800万円以上の経営者では「野心的」が4割(800万円~1,000万円未満40.0%、1,000万円以上40.3%)となりました。対して、社員では年収による特段の影響はみられませんでした。経営者として大成する方は野心的な方が多いのかもしれません。

◆理想の日本人経営者 1位「松下幸之助さん」、2位「本田宗一郎さん」、3位「孫正義さん」

それでは、どのような人物を経営者の理想像としてお手本にしているのでしょうか。全回答者(1,000名)に、“理想の経営者”として思い浮かぶ経営者は誰か、日本人経営者と外国人経営者に分けて聞きしました。

理想の日本人経営者について、経営者と社員の回答を合わせた総合ランキングをみると、1位は“経営の神様”との異名を持つ「松下幸之助さん」(246人)、2位は技術家にして創業者でもある「本田宗一郎さん」(104人)、3位は創業者でプロ野球チームのオーナーでもある「孫正義さん」(62人)、4位は「稲盛和夫さん」(29人)、5位は「柳井正さん」(9人)となりました。上位には、創業者が多くランクインしています。

経営者と社員とをランキングで比較すると、1位から4位は共通ですが、5位は経営者では「盛田昭夫さん」、社員では「柳井正さん」となりました。

◆理想の外国人経営者
1位「スティーブ・ジョブズさん」、2位「ビル・ゲイツさん」、3位「カルロス・ゴーンさん」


理想の外国人経営者について、経営者と社員の回答を合わせた総合ランキングをみると、1位は独創的な製品アイデアやプレゼン術などが注目を集めた「スティーブ・ジョブズさん」(161人)、2位は世界一の資産家としても知られる「ビル・ゲイツさん」(119人)、3位はスピード感のある“コミットメント経営”の手法で知られる「カルロス・ゴーンさん」(53人)、4位は「トーマス・エジソンさん」(11人)、5位は同数で「ウォーレン・バフェットさん」と「ジャック・ウェルチさん」(ともに9人)となりました。

経営者と社員とをランキングで比較すると、1位から3位は共通ですが、経営者では4位「トーマス・エジソンさん」、5位「ジャック・ウェルチさん」となり、社員では4位「ウォーレン・バフェットさん」、5位「マーク・ザッカーバーグさん」となりました。

◆経営者のリラックス方法は「お風呂」「お酒」「テレビ」「音楽」、社員も同様
◆リタイア後にしたいこと 経営者も社員も「旅行」が6割強で最多回答


全回答者(1,000名)に、リラックスする際に行っている方法を聞いたところ、経営者では、「寝る」が51.2%で最も高く、次いで、「お風呂に入る」(43.0%)、「お酒を飲む」(42.0%)、「テレビを見る」(37.2%)、「音楽を聴く」(34.6%)が続きました。社員では、「寝る」(47.4%)、「テレビを見る」(40.6%)、「お風呂に入る」(36.4%)、「お酒を飲む」(35.0%)、「音楽を聴く」(35.0%)の順となっています。

経営者と社員とを比較しても、目立った差はみられませんでした。休日などにリラックスする方法は、立場による違いはないようです。

全回答者(1,000名)に、リタイア後、何をしながら過ごしたいと思うか聞いたところ、経営者では、「旅行」が61.8%で最も高く、次いで、「のんびりする」(43.8%)が4割台、「スポーツ・運動」(29.0%)、「料理・食べ歩き」(28.0%)、「映画鑑賞」(22.8%)が2割台でトップ5の回答となりました。仕事を引退したら、旅行に行ったりのんびりしたりして、羽を伸ばしたいとの思いを抱いているようです。

経営者と社員とを比較すると、「のんびりする」は、経営者(43.8%)が社員(55.6%)より10ポイント以上低くなりました。仕事を引退したら、のんびりと暮らしたいと考えているのは社員に多いようで、経営者は比較的、リタイア後もアクティブでいたいと考えているようです。


「ソニー生命調べ」

【調査概要】
調査タイトル:経営者と社員の意識比較調査
調査対象:ネットエイジアリサーチのモニター会員を母集団とする 20歳以上の経営者・会社役員と20歳以上の会社員
調査期間:2016年2月29日~3月1日
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
有効回答数:1,000サンプル(有効回答から経営者・社員が均等になるように抽出)
調査協力会社:ネットエイジア株式会社

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