KPMGグローバルCEO調査2016【日本語版】(世界の主要10カ国のCEO対象) 

2016年10月05日
KPMGジャパンは、KPMGインターナショナルが世界のCEOを対象に今後3年間の展望や優先課題などに対する意識について調査した「KPMGグローバルCEO調査2016」の日本語版報告書を発行しました。

KPMG グローバルCEO調査は、世界の主要10カ国のCEO1,268人に対して昨年に引き続き実施したものです。今回の日本語版報告書は、2016年7月に公表したグローバル調査結果を基に、その調査対象に含まれている日本企業のCEO103名の回答をグローバル全体の回答と比較分析した結果を加えています。主な分析結果は以下のとおりです。

日本のCEOの変革への意識は高い

日本のCEOの多くは、競合他社や新規参入者に対する警戒を強めており、競合にビジネスを奪われる可能性を懸念事項の上位として挙げた割合が、グローバルでは85%であったのに対し、日本では94%にも達した。イノベーションなどを通じてビジネスモデルの変革を起こさなければいけないと考えている割合も多く、88%のCEOが、自社のイノベーションに対するアプローチは「CEO個人の最重要課題になっている」もしくは「CEO個人の重要課題の上位3つに入っている」と回答。また、今後3年間で大きく異なる事業体に変革していると考えている割合は、昨年の14%から大幅アップの48%と、ビジネスモデル変革に対する意識が日本のCEOの間でも高まりつつあることが明らかになった。

日本のCEOの約6割が、既に恒常的に変革に向けて活動している

日本のCEOの64%が、イノベーション活動の実施レベルが「発展的レベル」または「戦略的レベル」に達していると回答しており、既に恒常的に変革に向けて活動していることがわかる。また、データアナリティクスの活用方法も「戦略と変革の促進のため」が46%と最も多く、変革への高い取り組み意識がうかがえる。

サイバー攻撃に対する対応が追いついていない

日本のCEOの73%が、サイバー攻撃に対する準備状況が万全でないと回答しており、昨年の64%に対して増えている。サイバー攻撃に対する対応が追いついていないことがうかがえる。

日本企業はグローバルに比べて自社の管理体制強化を優先

今後3年間で最も優先される戦略事項として、グローバルでは「イノベーションの促進」、「顧客志向の強化」、「破壊的テクノロジーの導入」など積極的な攻めの姿勢が見られるが、日本企業では「投資家報告の妥当性の向上」、「サイバーリスクの最小化」、「業績評価の適正向上」などが上位3項目に挙げられており、グローバルと比べると自社の管理体制の強化をより優先している様子が明らかになった。

CEOが今後3年間に優先する戦略事項TOP3比較

グローバル
1位 イノベーションの促進 21%
2位 顧客志向の強化 19%
3位 破壊的テクノロジーの導入 18%

日本
1位 投資家報告の妥当性 20%
2位 サイバーリスクの最小化 19%
3位 パートナー・アライアンスのエコシステムの管理 18%
3位 業績評価の適正向上 18%
3位 イノベーションの促進 18%


KPMGグローバルCEO調査2016について
本調査は、主要10カ国(オーストラリア、中国、フランス、ドイツ、インド、イタリア、日本、スペイン、英国、米国)の1,268名の経営幹部を対象に、2016年3月15日から4月29日にかけて実施しました。対象業種は主要11業界(自動車、銀行、インフラ、保険、投資管理、ライフサイエンス、製造、小売り/消費財、テクノロジー、エネルギー/公益事業、通信)で、回答企業の売上は業務収入が5億米ドル以上の企業であり、そのうち3分の1の企業が100億米ドル以上です。

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