新大人研レポート27:新しい大人世代の食の意識と行動調査(40~60代男女対象) 

2016年04月27日
博報堂新しい大人文化研究所では、40〜60代を“新しい大人世代“と呼び、調査研究を行っています。
調査結果を見ると、40〜60代の変化は、さらに本格感を増しています。新大人研レポート2012〜13年は「絶滅!?する中高年-“新しい大人世代の登場”」、2013〜14年は「いま高齢社会は“新しい大人社会”へと大きく変化」でした。2015年からはあらためて生活者の変化に注目して『シニアから新大人へ』。自分たちは従来の50・60代とは違うという意識が高まっています。40代も含めて、単なる「若々しさ」だけでなく多方面での新たな兆しが見えて来ました。今回のシリーズでは、消費にも大きな影響を与えるその生活者の意識変化を明らかにして行きます。

おかずの品数は、朝食で2~3品以上を摂る人が40~60代全体の52.4%に対し、60代は66.8%、60代・夫婦ふたり(子どもとの同居なし)では69.1%。夕食で4~5品以上が全体の43.6%に対し、60代は57.1%、60代・夫婦ふたり(子どもとの同居なし)では59.2%。40代・50代と比較しても、おかずの品数が多いのが特徴です。

食事や料理に楽しみを感じている人は40~60代全体で91.7%に達しており、60代は93.5%とやや高くなっています。
食事や料理における気持ちや行動では、40~60代全体で1位が「自分自身で料理を作る」、2位「栄養バランス」 、3位「手づくり」 、4位「季節の旬のもの」、5位「海外産より国産の食材」であり、特に女性にその傾向が強く表れています。60代では「季節の旬のもの」が3位に浮上、「海外産より国産の食材」が4位と、食材へのこだわりがみえる結果となっており、60代のグルメ志向がうかがえます。

おかずの品数をみると、60代になると食が太くなっているような印象を持ちますが、定年後に子どもが独立した家庭では、夕食で小皿や小鉢が数多く並ぶ食卓となり、言わばビストロ化・居酒屋化が進んでいます。夫婦ふたりの食卓になって、一皿一皿は少量ですが、たくさんの種類の料理や食材を楽しむ“アラカルトグルメ” となっているようです。

【調査結果】

■60代の朝食のおかずの品数2~3品以上は66.8%、40・50代よりかなり品数が多い。
朝食のおかずの品数が2~3品以上なのは40~60代全体の52.4%に対し、60代は66.8%とかなり品数が多くなっています。男女別や40代・50代別でも大きな違いは見られませんが、60代は突出して多くのおかずを摂っているようです。

■昼食のおかずの品数2~3品以上は、60代は73.5%、 50代は74.2%と、40代よりやや品数が多い。
普段の昼食で摂るおかずの品数は、2~3品以上が40代では70.1%、50代は74.2%、60代は73.5%、と50・60代ではやや品数が多くなっています。

■夕食のおかずの品数は、4~5品以上が全体の43.6%なのに対し、 60代では57.1%とかなり品数が多い。
夕食のおかずの品数は、4~5品以上摂る人が全体の43.6%なのに対し、60代は57.1%とより高い数値になっています。40代では33.3%、50代では40.3%と年代が上がるにつれ、増えてきています。これは、50代で子供が独立し、夕食を夫婦ふたりで摂ることが増えるにしたがって、大人向けの小皿・小鉢が食卓に沢山並ぶようになることが反映されていると考えられます。

■全体の91.7%と高い割合で「食」への楽しみを感じており、とくに60代は93.5%とやや高い傾向。
「食事や料理をすることに楽しみを感じているか」を聞いたところ、40~60代の91.7% が「楽しみを感じている」と回答しています。また、男女別では、男性90.3%、女性は93.2%と女性のほうがより高い数値になりました。60代は93.5%とやや高くなっており、 60代は団塊世代・ポパイJJ(ポスト団塊)世代でグルメ第一世代であり、リタイア後に「食」に関心が向いてるとみられます。

■食事や料理をするときの気持ちや行動は、全体で1位が「自分自身で料理をつくる」、2位「栄養バランス」 、3位「手づくり」 、4位が「季節の旬のもの」、5位が「海外産より国産の食材」。
普段の食事や料理をするときの気持ちや行動は、40~60代で1位が「自分自身で料理をつくる」、2位「栄養バランス」、3位「手づくり」、4位が「季節の旬のもの」、5位が「海外産より国産の食材」であり、女性はとくに強くその傾向を持っています。60代においては、3位に「季節の旬のもの」が浮上して、4位「海外産より国産の食材」、5位が「栄養バランス」の順になっており、この年代のグルメ志向が伺えます。


<調査概要>
調査主体:博報堂 新しい大人文化研究所
調査対象:40~60代男女
対象エリア:
 1都3県(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)
 中小都市(首都圏、熊本市・岡山市以外の政令指定都市および岩手県・宮城県・福島県を除く)
対象者数:2,700サンプル
調査手法:インターネット調査
調査日時:2015年3月20日(金)~3月22日(日)

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