「人手不足の影響」についての調査(転職コンサルタント対象) 

2017年08月31日
エン・ジャパンが運営するミドル層専用の転職求人サイト『ミドルの転職』上で、サイトを利用している転職コンサルタントを対象に「人手不足の影響」についてアンケートを行ない、105名から回答を得ました。

【調査結果概要】

★ 8割の転職コンサルタントが「人手不足の影響でミドル人材の求人が増加している」と回答。
★ 増加しているミドル人材を対象とした求人トレンド、企業タイプは「中小企業」、業種は「メーカー」、職種は「営業・マーケテイング」、年齢は「35歳~44歳」。
★ ミドル人材の転職者に企業が求める能力は「経験を元にした高い専門性」。

【調査結果詳細】

1:8割の転職コンサルタントが 「人手不足の影響でミドル人材の求人が増加している」と回答。(図1~図2)

「人手不足の影響を受けて、ミドル人材を対象とした求人は増えていますか?」と転職支援のプロであるコンサルタントに質問したところ、81%の方が「増えている(増えている:33%、どちらかと言えば増えている:48%)」と回答。増えているポジションを伺うと、「課長クラス」(73%)が最多でした。

2:増加しているミドル人材を対象とした求人トレンド、企業タイプは「中小企業」、 業種は「メーカー」、職種は「営業・マーケテイング」、年齢は「35歳~44歳」。(図3~図6)

人手不足の影響によるミドル人材を対象とした求人のトレンドを伺いました。企業タイプは「中小企業」(77%)、業種は「メーカー」(68%)、職種は「営業・マーケティング系」(60%)が第1位でした。年代は同率で「30代後半(35才~39才)」「40代前半(40才~44才)」(68%)がもっとも多い回答でした。「経済の好不況の流れで、30代~40代の人材が極端に少ない企業が多い」「業務経験・スキルの高いマネジメント経験者が不足している」「若手が集まりずらいので、採用年齢を拡げている」といった声が多く寄せられました。

3:ミドル人材の転職者に企業が求める能力は「経験を元にした高い専門性」。(図7)

ミドル人材の転職者に対して企業がもっとも求める能力を伺いました。第1位は「経験を元にした高い専門性を発揮する能力」(44%)でした。「知識を持ったうえで引っ張る人を必要としている」「現場では人不足が深刻な為、教育にあてる人員も時間も無いため」といった声が寄せられました。人手不足が及ぼすミドル人材への影響について、具体的な見解もご紹介します。

人手不足が及ぼすミドル人材への影響についての見解

◯転職35歳限界説は過去のものとなり、  雇用の流動化が進む。

◯年齢に関係なく、スキルや経験で検討してもらえるため、自身のキャリアをしっかり棚卸できる人には選択肢が広がっていく。

◯組織編成上などの理由から若年層の採用にこだわってきた企業が、即戦力性のあるミドル人材の採用へとシフトしていく可能性がある。

◯人手不足により、やむを得ずミドル人材の獲得に乗り出す企業は増えている。 一方で、不況下で就活をした世代が30代後半となり、活躍できるミドルが増えてきた。その世代が40代に上がってくると、40代前半、40代後半と、中途採用ターゲット層が徐々に広がってくると思われる。長期的に見れば、人手不足という要因だけでなく、ミドル層の中途採用ニーズは増えていくだろうというのが予測です。

◯2017年現時点の人手不足は人口の減少もあるが、オリンピック需要、人工知能等の技術革新、日本企業の海外マーケットへの再々進出など、ポジティブな理由が多いと思います。そのため、専門性を持った方であれば、求人の年齢は緩和されており、ミドル人材の転職にもチャンスが広がっています。ただし、その専門性や即戦力となる経験がない方は、なかなか苦戦しているイメージがあります。今後は、ミドル層と若手を区切って募集をかけたりする必要はあまりないのではないでしょうか。


【調査概要】
調査方法:インターネットによるアンケート
調査対象:『ミドルの転職』を利用する転職コンサルタント
有効回答数:105名
調査期間:2017年6月16日 ~ 6月26日

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[エン・ジャパン]
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