高齢者の自動車運転に関する調査 

2018年06月13日

シニアコムは、2018年3月8日(木)~3月13日(火)の6日間に、50歳以上の男女(シニアコムMASTER会員)を対象に「高齢者の自動車運転」に関するアンケートと題した調査を実施いたしました。

調査結果サマリー


  • 普通自動車運転免許証(以下、運転免許証)を所有する人は8割弱。
  • 運転免許証の返納を考えている人は36.6%、返納をするつもりがない人は33.4%。
  • 運転免許証返納を考えている時期の割合は「75歳以上85歳未満」が全体の6割。
  • 運転免許証の返納を考えた理由。
  • 運転免許証を返納しない理由。
  • 「自動運転車」を利用したいと思う割合は37.4%、利用したくないと思う割合は30.6%。
  • 「自動運転車」の普及に対して期待していること。

調査結果


(1)運転免許証を所有している割合は77.1%
50歳以上の男女(シニアコムMASTER会員)に普通自動車の運転免許証をもっているかと聞いたところ、「はい」と答えた割合は全体の77.1%、「いいえ」と答えた割合は22.9%となりました。また、運転免許証を保有する年代で最も多いのは、50代男女。80代女性は運転免許証を保有していませんでした。

(2)運転免許証の返納を考えている割合は36.6%
運転免許証を所有している人のうち、「返納を考えている人」は36.6%「返納するつもりはない人」は33.4%「わからない」は30.0%でした。

(3)運転免許証の返納時期は75歳以上85歳未満が全体の6割
男女・年代別の割合では「75歳以上85歳未満」の返納を考えている割合は50代男性が最も多く、「85歳以上95歳未満」の返納を考えている割合は80代男性が8割を占めました。女性は男性よりも「65歳以上75歳未満」に返納を考えている割合が多いことがわかりました。

(4)運転免許証の返納を考えた理由
運転免許証の返納を考えていると回答した人に、運転免許証の返納を考えた理由を聞いたところ、「視力が衰えて夜間運転をするのが怖いため」48.7%「自分の運転能力に対して自信がないため」48.0%「とっさの判断が遅れるため」46.0%となりました。

(5)運転免許証を返納しない理由
運転免許証を返納しない理由として「買い物に行く際に車を使うから」65.0%「遊びに行く際に車を使うから」56.9%が5割を占めました。「荷物の運搬に車を使うから」45.3%「家族の送り迎えに車を使うから」39.4%「公共交通機関(電車、バス)だと不便だから」38.0%「通院に車を使うから」35.0%という理由が続きます。

(6)「自動運転車」を利用したいと思う割合は37.4%
「自動運転車」を「利用したい」と思う割合は37.4%「利用したくない」と思う割合は30.6%「わからない」と回答した割合は32.0%となりました。

(7)「自動運転車」の普及に期待していることは
「自動運転車」を利用したいと回答した方に聞きました。「交通事故の減少」79.9%「運転負荷の軽減」64.3%「誤発進の減少」60.8%「高齢者の行動範囲の拡大」56.8%の順に割合が多いことがわかりました。「過疎地域における移動の利便性」「障がい者の移動支援」「渋滞の緩和」「運輸・物流産業の効率化」と続きます。


■考察
国内外で「自動運転車」の研究が進められていますが、シニア世代は「運転免許証の有無」や「運転免許証の返納の是非」についてどのような意識を持っているのか、また「自動運転車」についてどのようなイメージを持っているかを調査しました。

50歳以上の男女を対象にした運転免許証を持っているかの問いに対して「はい」の割合は77.1%「いいえ」の割合は22.9%となりました。男女・年代別の所有率で最も多いのは60代男性でした。続いて50代男性、70代男性という順番になりました。80代男性及び、60代以上の女性は運転免許証の所有率が減少傾向にあり80代以上の女性は運転免許証を持っているという回答がありませんでした。

運転免許証の返納を考えている人は36.6%で、運転免許証返納を考えている時期の割合は「75歳以上85歳未満」が全体の6割でした。また男女・年代別の割合ですと「75歳以上85歳未満」の返納を考えている割合は50代男性が最も多く、女性は男性よりも「65歳以上75歳未満」に返納を考えている割合が多いことがわかりました。

そして、「自動運転車」を利用したい理由が「万が一の時のために(安全性を考えて)」「運転が楽そうだから」「安全そうだから」という回答が50%以上でした。また「自動運転車」の普及に期待したいことが「交通事故の減少」「運転負荷の軽減」「誤発進の減少」「高齢者の行動範囲の拡大」が全体の5割以上いることから、日常の交通事故や運転負荷、誤発進という問題について悩みがあることが考えられます。

最後に、ドライバーの関与を不要とする「完全自動運転車」の実現はどのくらいで実現するか聞いたところ、「5年以上」が最も多く、「4から5年」「2から3年」と続くことから、「完全自動運転車」の市場への流入は先の話と考えているシニアが多いのではないでしょうか。

調査概要


調査方法:インターネット調査
調査期間:2018年3月8日(木)~3月13日(火)
有効回答者数:532名
回答者の属性:50代 60名、60代 261名、70代 187名、80代以上 23人
男女内訳:男性 350名/女性 182名

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