子どものいる家庭の非常食の備えに関しての実態調査 2018(20歳から49歳までの女性対象) 

2018年08月24日

ミドリ安全.comは、9月1日(土)の防災の日に向けて、子どもと同居する20歳から49歳の全国の女性600名に対して、非常食(防災食)の備えについての実態調査を行いました。

調査結果概要


  • 子どものいる家庭でも53%が非常食を備えていない
  • 非常食の備蓄率 関東地方で高く、北海道・中国地方は低い傾向に
  • 備えが進まない要因、最多は「つい忘れてしまうから」28.9%
  • 「非常食の賞味期限切れ」75.1%が経験
  • 備蓄法「ローリングストック」実施率は13.7%、知らないと回答も56.8%
  • 簡易トイレや汚物処理袋の備えは未だ2割以下
  • 非常食を備えていない理由、中国地方では「必要性を感じない(14.5%)」が多い傾向が明らかに。
  • 「ローリングストック」の地域別実施率は関東が最多の21.3%。北海道では7割以上が「知らない」と回答。
  • ここ1年以内に家庭内で「非常食」が話題に上がった割合は45.9%。

調査結果


・子のいる家庭の半数以上が非常食を備えておらず
・関東地方以外は備蓄率が低い傾向に

全回答者600名に自宅に非常食を備えているかを聞いたところ、「家族全員が3日以上対応できる量を備えている」と回答した方は全体の10.8%にとどまり、「家族全員が1~2日対応できる量を備えている」が20.0%、「備えてはいるが、家族全員が1日以上対応することはできない」が11.7%と続きました。一方で回答として最も多かったのが「非常食を備えたことがない」と回答した方で40.7%にも上り、「以前備えていたが、現在は備えていない」と回答した12.3%と合わせると、実に53.0%の方が自宅に防災食を備えていない実情が明らかとなりました。

回答を地方別でみると、備蓄率が最も高かったのは関東地方で、少なからず非常食を備蓄していると回答した方が合わせて58.7%だったのに対し、最も少なかったのが中国地方で24.0%という結果となりました。また「非常食を備えたことがない」と回答した方が半数以上に上った地方は、北海道(53.3%)と中国地方(60.0%)という結果となりました。

・関東地方の備蓄率は3年前より4.5ポイント低下

当社では2015年にも関東地方に限定し、同様の調査を実施いたしました。当時の結果と今回の関東の回答結果を比較すると、3年の間で「家族全員が3日以上対応できる量を備えている」と回答した方は3.9ポイント上昇したものの、防災食を備えていないと回答した方は、4.5ポイント増加の38.7%へ上昇していることが分かりました。
(2015年調査:n=500/2018年調査:n=75 ※その他条件は同一)

・備蓄できていない理由最多は​「備えたいがつい忘れてしまう」

続いて防災食を現在備えていないと回答した318名の方に、備えていない最大の理由は何かを聞いたところ、最も多かった回答が「備えたいがつい忘れてしまう(28.9%)」で、次いで「お金がかかる(21.4%)」、「何を備えてよいか分からない(21.1%)」と続きました。

地方別で見ると、中国地方の「必要性を感じない」と回答した方の割合が14.5%と、他の地方と比べて特に多いのが特徴として見て取れます。

非常食を少なからず備蓄していると回答した225名を対象に、自宅に備えている防災食(非常食)の種類を聞いたところ、最も多かったのが「水」で73.7%、次いで「缶詰(63.9%)」、「パン・クッキー・カンパン(60.0%)」と続きました。

・75.1%が非常食の賞味期限が切れてしまった経験アリ
・賞味期限切れ非常食の4割以上が食品ロスに!?

続いて、これまで非常食を備蓄したことがあると回答した329名を対象に、非常食の賞味期限が実際に切れてしまった経験があるかを聞いたところ、75.1%の方が賞味期限切れを経験していることが分かりました。

さらに、賞味期限切れを経験したことがあると回答した247名へ、賞味期限が近づいてきた際の行動に関して聞いたところ、最も多かったのが「そのまま賞味期限切れとなってしまい処分した(33.2%)」という回答で、続いて「賞味期限までに食べた(32.8%)」、「賞味期限切れとなったがそのまま食べた(25.9%)と続きました。また「賞味期限切れとなったがそのままおいてある」と回答した方も8.1%存在し、 「そのまま賞味期限切れとなってしまい処分した」と回答した33.2%と合わせると、賞味期限切れの非常食の4割近くが廃棄されていると想定されることが分かりました。

・ここ1年で非常食が家庭の話題に上った45.9%
・一方、話題にあがったことがないという家庭も約3割

全回答者600名を対象に、家庭内でどの程度非常食について話題に上ったか聞いたところ、「3ヶ月以内」と回答した方が23.8%、「半年以内」と回答した方が11.8%、「1年以内」と回答した方が10.3%で、直近1年間で非常食が家庭の話題に上った割合は45.9%であることが分かりました。
一方で29.0%の方は話題に上ったことがないとも回答しており、家庭によって防災意識に対しての温度差があることが見て取れます。

・ローリングストックの実行率は13.7%に留まり半数以上が知らないと回答

全回答者600名を対象に、非常食を食べた分だけ買い足して常に新しい食材を備蓄しておく備蓄法「ローリングストック」を知っているかどうか聞いたところ、実際に実施している方は13.7%にとどまり、「知らない」もしくは「聞いたことはあるが詳しく知らない」と回答した方が合わせて半数以上の56.8%にのぼる結果となりました。

地方別で見ると、関東での実施率が21.3%と最も高かった一方、ローリングストック自体を「知らない」もしくは「聞いたことはあるが詳しくは知らない」と回答した方が最も多かったのが北海道で7割以上が知らないという結果が分かりました。

・7割以上がローリングストックを実施してみたいと回答、導入には費用面がネック!?

ローリングストックは、非常食(防災食)をそのまま備蓄するのではなく、定期的に食べることで賞味期限切れを未然に防ぎながら、日常の中で食を通じて防災意識を高める備蓄法です。この備蓄方法を説明した上で、全回答者600名にローリングストックを実施してみたいか聞いたところ、73.8%の方が実施してみたいと回答しました。

一方で26.2%は実施したくないと回答しました。実施したくないと回答した157名を対象に、その理由を聞いたところ、最も多かったのが「お金がかかる(47.8%)」で、次いで「何を備えてよいか分からない(24.2%)」、「保管スペースがない(24.2%)」と続きました。

・意外と見落としがちなトイレ対策、簡易トイレや汚物処理袋の備えは2割を下回る結果に

平成30年7月豪雨でも大きな問題となったのが、災害による断水やトイレの問題でした。
そこで全回答者600名に「簡易トイレ」を備えているか聞いたところ、備蓄率は18.8%にとどまることが分かりました。また断水時に特に困るのが排泄物の処理問題です。汚物を衛生的に圧縮処理することができる「圧縮保管袋」の備えを聞いたところ、わずか13.2%しか備えていないことも分かりました。
また水が無くても使える歯磨きやシャンプーなどの備蓄も2割を切っており、防災の日を機会に断水対策を改めて考えてみる必要があるでしょう。

調査概要


■有効回答数:
子どもと同居している20歳から49歳までの全国の女性600名
(地方別に均等割付:北海道75名/東北地方75名/関東地方75名/中部地方75名/近畿地方75名/中国地方75名/四国地方75名/九州沖縄地方75名)
※平成30年7月豪雨(西日本豪雨)の主な被災地である岡山県・広島県・愛媛県の3県は配信規定上除外した
■調査期間:2018年8月15日~2018年8月20日
■調査方法:インターネットリサーチ
「ミドリ安全調べ」

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