18歳意識調査:「災害・防災」に関する調査(17歳~19歳男女対象) 

2019年03月05日

日本財団は「災害・防災」をテーマに11回目の「18歳意識調査」を実施しました。

主な調査結果


​◎多発する災害 77.6%が不安
◎国の防災対策 80.9%が不充分
◎防災教育 役に立つと思う 64.9%
▼災害を不安に感じる理由
 1位:日本は災害多発国だから68.9%、2位:想定外の災害の常態化38.5%
 3位:大規模災害が想定される地域に住んでいる30.0%
▼国の防災対策が不充分だと思う理由
 トップは「想定を超える災害の多発に政策が追いついていない」
▼防災グッズ準備42.3%、自分の家の災害リスクを知っている30.4%
▼若者がもっと災害ボランティアに参加すべきだと思う 67.3%

近年、多発する災害について8割近くが不安と答え、うち約7割は「日本は災害多発国だから」としています。これを受け8割を超える人が国の防災対策を「不充分」とし、想定を超える災害の多発に政策が追いついていない現状を指摘しています。
防災教育については6割以上、被災経験者に限ると7割以上が「役に立つ/役に立った」と思うとし、「落ち着いて行動できた」「パニックにならなかった」などの声が挙がっています。しかし、自らの防災対策としては、「地域で定められた避難場所を知っている」が約5割、防災グッズの準備をしている人は約4割にとどまっています。災害ボランティアに関しては、7割近くが「若者がもっと災害ボランティアに参加すべきだと思う」と答えています。

調査結果


多発する災害に不安を感じるか
・ 77.6%が不安を感じると回答。
・ 被災経験がある層は、86.2%が不安に感じると回答し、災害にあった経験がない層に比べて不安に感じる割合が多い。

不安を感じる理由
・ 不安を感じる理由は、「日本は災害多発国だから」(68.9%)が最も多い。
・ 次いで、「想定外の災害の常態化」(38.5%)、「大規模災害が想定される地域に住んでいる」(30.0%)。

不安を感じない理由
・ 不安を感じない理由は、「自分ごととして実感できない」(36.3%)が最も多い。
・ 次いで、「災害を経験したことがない」(32.4%)、「自宅の立地が安全だと思う」(26.3%)。

国の防災対策は充分と思うか
・ 80.9%が国の防災対策は充分でないと回答。

国の防災対策について 充分と思わない理由
・ 国の防災対策が充分だと思わない理由としては、「想定を超える災害の多発に政策が追いついていない」(53.3%)が最も多い。他、「都市政策の災害対応が充分といえない」(43.0%)、「老朽化した橋や道路などインフラの整備が不充分」(42.7%)が上位にあがる。

国の防災対策について 充分と思う理由
・ 充分だと思う理由は、「なんとなくそう思う」(39.2%)が最も多い。
・ 他、「災害多発国としての充分な経験がある」(23.5%)、「防災教育が充分だから」(22.9%)が上位にあがる。

災害時の知識
・ 「避難所と避難場所の違いを知っている」34.3%、「災害用伝言ダイヤル171を知っている」41.4%、「避難勧告と避難指示の違いを知っている」54.4%。
・ 「災害への不安がある」、「災害にあった経験がある」、「災害ボランティアの経験がある」、「若者がもっと災害ボランティアに参加すべきだと思う」など、災害への意識が高い層は、そうでない層に比べて、これらの知識の認知率が高い傾向がみられる。

自助
・ 備えができている割合は低く、一番高い「地域で定められた避難場所を知っている」でも50.9%にとどまる。
・ 被災経験がある層はいずれの内容についても、全体に比べ備えができている割合が多い。
・ 備えができているものとしては、「地域で定められた避難場所を知っている」(50.9%)が最も多い。
・ 次いで、「耐震構造の家に住んでいる」(46.1%)、「防災グッズ(水、食糧等)を準備している」(42.3%)、「家族で落ち合う場所を決めている」(33.9%)などが上位にあがる。
・ 前ページで言及した「被災経験がある」層の他、「災害ボランティアの経験がある」「若者がもっと災害ボランティアに参加すべきだと思う」層は、備えができている割合が多い。
学校の防災教育は役に立った・役に立つと思うか
・ 「役に立ったと思う/役に立つと思う」は64.9%。
・ 被災経験がある層は、被災経験がない層に比べて「役に立ったと思う/役に立つと思う」が多く、71.0%。

学校の防災教育は役に立つか 理由
・ 防災教育は「役に立った・役に立つと思う」理由としては、被災経験がある人からは「実際に役に立った」「落ち着いて行動できた」「パニックにならなかった」など。被災経験がない人からは「やらないよりは良い」「何も学ばなかったら行動に移せない」「他では学べない」などの声が挙がっている。
・ 「役に立たなかった・役に立たないと思う」理由では、被災経験がある人からは、「リアリティに欠ける」「想定外すぎて避難訓練のように冷静に動けない」「自宅でどのような行動をすればよいのかわからない」という意見。
被災経験がない人からは、「緊張感がなかった」「校内でしか役立たない」「本当に災害にあったときに同じ行動ができるとは限らない」などの意見が出ている。

被災経験
・ 災害にあった経験があるのは全体の47.0%。

災害ボランティアについて
・ 「若者がもっと災害ボランティアに参加すべきだと思う」は67.3%であるのに対し、「災害ボランティアの経験がある」は全体の8.3%という結果であった。

若者がもっと災害ボランティアに参加すべきか 理由
・ 「若者がもっと災害ボランティアに参加すべき」と回答した理由は、「若い人の方が体力がある」「一番動けるのは若い世代」「即戦力を持つ若者は災害からの復興への手助けとなると思う」など、ボランティアには体力のある若者が向いているという意見や、「防災意識を高められる」「災害の実態を知ることができる」「自分たちが災害にあった時どう行動すればいいのか知識もつくと思う」という回答も目立った。
・ 「いいえ」と回答した理由は、「参加したい人がするべき」「ボランティアは自由参加」「参加できる余裕がある人は若者に限らず参加すべき」「意欲がないものは邪魔」など。

調査概要


調査対象:全国の17歳~19歳男女
回答数:800
実施期間:2019年2月12日(火)~ 2月14日(木)
調査手法:インターネット調査

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[日本財団]
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