外国人ビジネスパーソンの日本語習得に関する調査 

2018年09月11日

ダイジョブ・グローバルリクルーティング(Daijob)は、日本語能力がビジネスレベル以上(日本語能力試験N2取得以上)の外国人ビジネスパーソン300人に対して、「日本語習得に関するアンケート調査」を実施しました。その結果、年齢によって、最も役立ったと考える習得方法が異なることが分かりました。

◆はじめに
 国内で働く外国人労働者が増えている昨今、外国人の日本語習得方法問題は注目を集めています。そこでDaijobでは「外国人ビジネスパーソンが日本語能力をどうような方法で身に付けたか」という疑問を明らかにすべく、一般的に日本国内でのビジネスに最低限必要といわれる「日本語能力試験N2」以上を有する外国人ビジネスパーソンを対象に、アンケート調査を実施しました。

調査結果


■若年層に人気の日本語習得方法は「映画・ドラマ」、「アニメ」、「漫画」

 日本語習得方法を年齢別に見てみると、若年層は「映画・ドラマ」や「アニメ(映像)」、「漫画(本・雑誌)」と回答した割合が高い結果となりました(=図1)。一方で、30歳代後半以上の層は、「TV・ラジオ」の割合が最も高く、以下「日本語教材」や「日本の語学学校(通学型)」、「日本の大学」などが上位にランクインするなど、年齢により役立ったと考える学習方法に違いがあることが分かりました。

■日本の大学は「書く」スキルの向上に大きく貢献

 「読む」・「聞く」・「話す」・「書く」の4技能について、それぞれ最も役立った日本語習得方法について見てみると、「読む」に対しては日本語教材、「聞く」にはTV・ラジオ、「話す」には友人・パートナー、「書く」には日本の大学が、最も多いことが分かりました(=図2)。各技能で習得方法が大きく異なることから、今後日本語を学習したいと考えている外国人は、身に付けたいスキルに応じて、最適な学習方法を選択した方がよいといえそうです。

■最も仕事に使う技能は「話す」スキル

 職種別に最も仕事に使う技能を見てみると、3つの職種を除きいずれも「話す」スキルが重視されていることが分かりました(=図3)。

■日本語学習で「量をこなすこと」を重視

 日本語習得のための重要なポイントを挙げてもらったところ、「とにかく使う。量が重要」を挙げる回答が最も多く、約4割を占めました(=図4)。一方で、今年Daijobが実施した「Daijob.com 英語習得に関するアンケート調査」では、英語を習得した日本人の3割が「継続すること(忍耐&モチベーション維持)」を学習にて重視していました。
 このことを踏まえると、日本人は英語を学ぶ際に「精神面」を重視していたのに対し、外国人は日本語を学ぶために「量」を重視していることが分かりました。

※日本語の回答は本調査より、英語の回答は「【Daijob.com英語習得に関するアンケート調査】 最も役立った方法 「海外留学および長期滞在」は半年間を境に最多に」(2018年5月28日公表)よりそれぞれ引用

■アニメ・漫画では「ナルト」が最多

 日本語を学び始めたきっかけとして「アニメ(映像)」や「漫画(本・雑誌)」を挙げた人に、その作品名を複数回答で尋ねたところ、「ナルト」(31.7%)や「ワンピース」(29.3%)、「デスノート」(27.8%)など、1990年代後半から2000年代前半に始まった作品が上位に入りました(=図5)。

調査概要


調査期間: 2018年7月20日(金)~ 8月2日(木)
調査対象条件:
・日本国籍以外の者
・日本語能力ビジネスレベル以上(日本語能力試験N2以上)を有する者
・ビジネス経験がある者
有効回答数: 300名
調査方法: 「Daijob.com」を通じたインターネット調査
調査主体: ダイジョブ・グローバルリクルーティング株式会社

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[ダイジョブ・グローバルリクルーティング]
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