経団連による就活ルール廃止発表に関する調査(中小企業採用担当者対象) 

2018年11月01日

キャリアマートは、大手就活サイトを利用して新卒採用活動を実施している全国の企業に向けて「経団連による就活ルール廃止発表に関するアンケート」を実施いたしました。
本調査では、有効回答184件のうち中小企業(※)より103件の回答を取得。就活ルール廃止に伴う中小企業の複雑な心境が明らかとなりました。
※ここでは、従業員数300名未満の企業と定義

調査結果


■「困惑・やや困惑」が5割強、「賛成・やや賛成」のや3割を上回る結果に

「今回の経団連による就活ルール廃止に関して、どう感じましたか」という質問に対し、「困る」または「やや困惑」と回答した企業は合わせて55.4%、「影響なし」は14.6%、「賛成」または「やや賛成」は合わせて30.1%となりました。

■中小企業の8割が、ルール廃止に伴い採用活動の労力が「大きくなる」と回答

さらに「ルール廃止に伴い、御社ではどのような変化が生じると考えられますか」という質問に対し、採用に関する労力に関しては「大きくなる」と答えた企業が81.6%に達しました。

【採用活動に関わる労力が】
・大きくなる 81.6%
・小さくなる 0%
・変わらない 18.4%

また、同様に“採用活動のコスト”“採用活動の円滑さ”についての質問には、6〜7割が難色を示す結果となりました。

【採用活動のコストが】
・上がる 64.1%
・下がる 1.9%
・変わらない 34.0%

【採用活動が】
・困難になる 73.8%
・スムーズになる 6.8%
・変わらない 19.4%

■一方で、「応募数」「内定率」は下がる・または変わらないと多くの企業が回答

同じく「ルール廃止に伴い、御社ではどのような変化が生じると考えられますか」という問いにおいて、採用にかかる労力やコストが増大する見込みに対して、新卒募集に対する「応募数」や「内定率」に関しては「下がる」または「変わらない」との見解が多数を占めました。

【応募数が】
・上がる 8.7%
・下がる 44.7%
・変わらない 46.6%

【内定率が】
・上がる 12.6%
・下がる 39.8%
・変わらない 47.6%

■採用活動開始時期は早まる予想、ただし人事担当者の増員は控える傾向

(引き続き同質問)労力・コストに加え、採用活動の開始時期が早まり、採用活動期間が長くなると考えられるものの、人事担当者の増員は控える傾向が明らかになりました。

【採用活動開始時期が】
・早くなる 65.0%
・遅くなる 2.9%
・変わらない 32.0%

【人事担当者を】
・増員 17.5%
・減員 1.9%
・変わらない 80.6%

■「大手がさらに有利になるのでは」「中小企業にとっては向かい風」との懸念の声

「ルール廃止に対してのご意見、懸念事項、ご要望、ご相談などご自由にお書きください(自由回答)」の質問に対しては、

・「大企業の内定通知が早まればそれ以外の企業の内定率が下がり、逆だと内定辞退率が高まる」
・「名の知れた企業ほど、インターンシップから低学年生にも接触できるようになる」
・「大手企業の方がコスト面、マンパワー面でも有利」
・「青田刈りが促進される」
など、大手企業が有利になるのではないかという懸念の声が多く見られました。同様に、
・「さらなる同業他社との採用激化」
など、競合他社との競争に対する意識も挙がりました。

調査概要


2018年10月9日、日本経済団体連合が2021年春入社以降の新卒者を対象とする就職・採用活動のルール(いわゆる就活ルール)を策定しないことが決定されたことについて、Webアンケート調査を実施
■調査期間:2018年10月16日〜10月26日
■調査対象:大手就活サイトを利用し新卒採用活動を行う、全国の企業の採用担当者
■回答件数:184件うち、従業員数300名未満の中小企業からの回答103件

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