外食に求める期待と予算についての調査(20~69歳の男女対象) 

2019年02月21日

リクルートライフスタイルの外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」は、外食に求める期待と予算についてのアンケートを実施しました。
調査対象は、首都圏、関西圏、東海圏に住む20~69歳の男女。

【解説】


外食は食事そのものの他に、さまざまな演出等、わくわく感を提供している。今回はそのような外食のわくわく感(以下、「レジャー性」と表記)をどう捉え、通常の食事と比べてどの程度プラスで出費しているのかを調査した。結果、外食の目的に「レジャー性」を求める人は49.2%。また、「レジャー性」を感じるのは、「料理の豪華さ」「旬の素材」「食べ放題や飲み放題」で、業態では「和食」「フレンチ・イタリアン」「焼肉、ステーキ、ハンバーグ」という結果だった。また、夕食にかけている費用は、「自宅×普段」が平均626円に対し、「外食×特別」では平均3,826円。特別な外食には、通常の食費より多くの支出を容認していることが分かった。

【要約】


POINT1. 男性よりも女性で期待大!「お腹を満たす」以外に、外食に期待することは「料理の手間を省く」「レジャー性」等
・「お腹を満たす」以外の期待は、1位「料理する手間を省く」58.3%、2位「非日常感やレジャー性を楽しむ」49.2%等。
・女性は男性よりも外食に対して「お腹を満たす」以外の期待が大きい。
POINT2. 「レジャー性」を感じる外食は「豪華な料理」「旬の食材」「食べ放題や飲み放題」等
・「レジャー性」を感じる外食は、1位「料理が豪華であること」60.5%、2位「旬の素材を使っていること」46.7%、3位「食べ放題や飲み放題」33.7%。女性20・30代では、半数以上が「デザート・甘いものを食べること」に「レジャー性」を感じている。
・業態で「レジャー性」を感じるのは、1位「和食料理店」61.5%、2位「フレンチ・イタリアン料理店」51.1%、3位「焼肉、ステーキ、ハンバーグ等の専業店」48.4%。
POINT3. 「自宅×普段の夕食」は平均支出626円のところ、「外食×特別な夕食」だと同3,826円
・夕食で実際にかけた費用は、「自宅での普段の夕食」が平均626円、「自宅での特別な夕食」が平均1,569円、「外食での普段の夕食」が平均1,491円、「外食での特別な夕食」が平均3,826円。外食には「食費」の上乗せ支出を容認する傾向。

調査結果


1. 外食で「お腹を満たす」以外の期待は、1位「料理する手間を省く」58.3%、2位「レジャー性」49.2%。女性は男性より「お腹を満たす」以外の期待が高い

今回はどのような外食にわくわく感(以下、「レジャー性」と表記)を感じ、普段の食費に対して特別な外食ではどの程度プラスの出費を容認しているかについて調査した。最初に外食に対して「お腹を満たす」以外で期待していることを聞いた。1位は時短ニーズの「料理する手間を省く」が58.3%、2位は「非日常感やレジャー性を楽しむ」が49.2%、3位は「食事相手やお店のスタッフなどとのコミュニケーションや会話」が48.4%、僅差で4位は「同行者の満足感」が46.2%であった。全体的に男性よりも女性でスコアが高い傾向にあり、特に女性30~60代では「料理する手間を省く」、女性20~50代では「非日常感やレジャー性を楽しむ」が目立って高いスコアとなっている 。

2. 「レジャー性」を感じる外食内容は「料理が豪華」60.5%、「旬の食材」46.7%、「食べ放題・飲み放題」33.7%。女性20・30代ではスイーツにレジャー性を感じる傾向

次にどのような外食に「レジャー性」を感じるかという質問をした。食事の内容とお店のサービスや設備に大別してまとめたのが下図。最もスコアが高かったのは「料理が豪華であること」が60.5%、2位は「旬の素材を使っていること」が46.7%、3位は「食べ放題や飲み放題」が33.7%であった。食事の内容とお店のサービスや設備を比べると、どちらかというと食事の内容に「レジャー性」を感じる人が多い傾向だ。性年代別では、ここでも女性の方が男性よりも全体的にスコアが高めで、特に女性20代では多くの項目でスコアが高かった。また、女性20~50代で「デザート・甘いものを食べること」のスコアが高く、中でも女性20・30代では半数以上の回答が集まった。

※「外食で非日常感やレジャー性を感じることがある人」:「どのような外食に、非日常感やレジャー性を感じるか」で、「外食に非日常感やレジャー性を感じることはない」以外に回答した人を集計

3. 「レジャー性」を感じる業態は1位「和食」61.5%、2位「フレンチ・イタリアン」51.1%、3位「焼肉、ステーキ、ハンバーグ」48.4%

「レジャー性」を感じる外食の業態を聞いた。食事の内容に「レジャー性」を感じる人が多いという結果と連動して、「食事主体業態」「飲酒主体業態」「軽食主体業態」の大分類の中では、「食事主体業態」で「レジャー性」を感じる人が多い傾向にあった。全業態で最も高いスコアは「和食料理店」が61.5%、2位は「フレンチ・イタリアン料理店」が51.1%、3位は「焼肉、ステーキ、ハンバーグ等の専業店」が48.4%だった。「和食料理店」は男女60代や女性50代で多く、「フレンチ・イタリアン料理店」は女性20~50代で多かった。また、「焼肉、ステーキ、ハンバーグ等の専業店」 は男性30・40代と女性20・30代で多いなど、性年代で回答のばらつきがみられた。年代によって、育ってきた時代や環境の違いが原因で、「レジャー性」を感じる業態に差があることが推測される結果である。

※「外食で非日常感やレジャー性を感じることがある人」:「どのような外食に、非日常感やレジャー性を感じるか」で、「外食に非日常感やレジャー性を感じることはない」以外に回答した人を集計

4. 「自宅での普段の夕食」は平均626円、「外食での特別な夕食」は平均3,826円

普段の夕食と特別な夕食、また、自宅での夕食と外食の違いで、かける予算がどの程度違うのか、最も最近の夕食で実際にかけた費用を聞いた。基準となりそうな「自宅での普段の夕食」が平均626円で、500~1,000円未満が46.8%とボリュームゾーンになっている。これに対し、「自宅での特別な夕食」では平均1,569円と1,000円近く上がっており、また、「外食での普段の夕食」では平均1,491円で、「自宅での特別な夕食」に近い金額、かつ、費用の分布も類似している。そして、「外食での特別な夕食」は、ぐっと費用が上がって平均3,826円。同じ特別な夕食であっても自宅での上昇幅よりも大きく2,000円以上の金額アップとなった。3,000~3,500円未満、5,000円~5,500円未満、6,000円以上にも山があるなど、支出の分布傾向が大きく異なっている。4つのシチュエーションの平均額の差が食費として払っていい額と、「レジャー性」をプラスして払っている分の差額、と言い切ることはできないが、外食には、お腹を満たす以外の部分で相当な費用増を容認していることが分かる。

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