“冷凍食品の利用状況”実態調査(冷凍食品を「月 1 回以上」利用している 25 歳以上の男女対象) 

2019年04月08日

日本冷凍食品協会は、本年2月23日から2月24日にかけて、冷凍食品の利用者を対象に、『“冷凍食品の利用状況”実態調査』を実施しました。
調査対象は、冷凍食品を「月 1 回以上」利用している 25 歳以上の男女各 625 人。

調査結果概要


序 スクリーニング調査結果

1.冷凍食品を利用する頻度
  • 《女性》では、 「ほとんど又はまったく使わない」という人は2割弱(17.3%)で、“使う”人は8割強(82.7%)。“使う”人では「週2~3回」(26.7%)が最も多く、以下「週1回」(18.7%)、「月2~3回」(16.9%)といった頻度が多い。
  • 《男性》では、「ほとんど又はまったく使わない」(20.2%)が《女性》(17.3%)よりもやや多く、総じて《女性》よりも冷凍食品を使う頻度は低め。
  • 男女とも、若い世代ほど冷凍食品の利用頻度は高い。
  • 「ほとんど又はまったく使わない」は男女ともに年々減少している。
2.冷凍食品の過去の利用経験【冷凍食品 非利用者】
  • 《女性》は「ほとんど又はまったく使わない」という人は2割弱であるが、そのうち8割強(80.6%)は利用経験が「ある」としており、《男性》(72.5%)よりも多い。
  • 男女とも年代が上がるほど「ある」の割合は若干高い。
  • 利用経験者の割合は、年々増加傾向。
  • 現在も過去も冷凍食品を利用したことのない人は、女性はわずか 3.4%、男性も 5.6%と極めて少ない。
3.冷凍食品を使わなくなった理由【冷凍食品 非利用者(利用経験あり)】
  • 《女性》では「お弁当を作らなくなったから」(40.2%)、「できるだけ手づくりにするようになったから」(28.2%)、「中国産が多いから」(22.1%)、「割高に感じるようになったから」(21.4%)など、さまざまな理由がある。
  • 《男性》は、「特に理由はない/わからない」(32.2%)が最多。「お弁当を作らなくなったから」(16.3%)、「中国産が多いから」(16.2%)、「そもそも料理しなくなったから」(16.2%)などが上位だが、ほとんどが《女性》に比べて低い割合。
4.冷凍食品を利用しない理由【冷凍食品 非利用者(利用経験なし)】
  • 《女性》では「できるだけ手づくりにしたいから」(31.0%)が最も多く、以下「特に理由はない/わからない」(29.2%)、「割高だから」(25.6%)、「おいしくなさそうだから」(22.0%)、「中国産が多いから」(21.4%)などの順。
  • 《男性》では「特に理由はない/わからない」(43.5%)は女性に比べはるかに高く、最多となっています。その他の項目では《女性》に比べほとんどの項目で低い割合ですが、「そもそも料理しないから」(女性 4.8%、男性 20.7%)は男性が高くなっています。

Ⅰ 冷凍食品の利用状況

1.冷凍食品を自分自身で購入、調理しているか
  • 《女性》の大半は「自分で購入して、自分で調理している」(86.9%)。
  • 《男性》では、「自分で購入して、自分で調理している」(41.3%)、あるいは「家族が購入し、家族が調理している」(32.0%)が主であるが、「家族が購入し、自分で調理している」割合が年々高まっている。
2.冷凍食品の購入場所
  • 《女性》では、「スーパーマーケット(店頭)」(93.1%)が圧倒的で、そのほか「ドラッグストア」(25.4%)、「宅配サービス」(19.2%)、「コンビニエンスストア」(15.1%)など。「宅配サービス」の利用は、《男性》(5.1%)に比べて高い。
  • 《男性》でも、「スーパーマーケット(店頭)」(92.0%)が最も多く、次いで「ドラッグストア」(28.9%)、「コンビニエンスストア」(27.0%)が同程度。
  • 年齢別では、男女とも「ドラッグストア」や「コンビニエンスストア」は若い人ほど高い割合。
  • 「ドラッグストア」は男女とも年々増加し、「コンビニエンスストア」は男女ともに増加傾向が続いている。
3.冷凍食品を利用する頻度
  • 《女性》は「週2~3回」(35.0%)が最も多く、以下「週1回」(20.8%)、「月2~3回」(19.8%)の順で、1割強が「ほぼ毎日」(11.5%)。平均は「2.0 回/週」。
  • 《男性》も「週2~3回」(32.2%)が最も多く、平均「1.8 回/週」。
  • 男女とも《お弁当を作っている人》の方が《作っていない人》よりも利用頻度は高い。
  • 年齢別では、《女性》は若い人ほど「ほぼ毎日」利用する割合が高い。
  • 男女ともヘビーユーザー(「ほぼ毎日」と「週2~3回」を合わせた割合)が増加傾向。
4.冷凍食品を利用する頻度は、1年前に比べて変わったか
  • 《女性》では、「変わらない」(56.3%)という人が過半数を占めているが、「増えた」(27.5%)が「減った」(13.8%)の2倍。
  • 《男性》でも「変わらない」(59.4%)が多いが、「増えた」(23.0%)が「減った」(8.8%)の 2.6 倍。
  • 男女とも、おおむね若い人ほど「増えた」割合が高く、《女性・25~34 歳》(38.4%)では「変わらない」(39.2%)と同程度。
  • 男女とも利用する頻度が「増えた」が、ここ3年着実に増加。
5.冷凍食品を利用する頻度が増えた理由
  • 《女性》では、「調理が簡単で便利だから」(79.7%)が最も多く、次いで「おいしいと思う商品が増えたから」(48.8%)、第4位に「手ごろな値段だから」(32.0%)といった“冷凍食品のメリット”が上位にランク。また、「お弁当を作るようになったから」(34.3%)、「忙しくなり、食事を作る時間が減ったから」(30.2%)などの“生活面の環境変化による理由”も少なくない。
  • 《男性》でも、「調理が簡単で便利だから」(80.6%)がトップ。以下「おいしいと思う商品が増えたから」(53.5%)、「手ごろな値段だから」(44.4%)、「忙しくなり、食事を作る時間が減ったから」(26.4%)、「お弁当を作るようになったから」(22.2%)が続く。
  • 《女性》は、例年圧倒的に多い「調理が簡単で便利だから」が今回一層高率になり、「おいしいと思う商品が増えたから」も増加傾向で推移している。
6.1年前に比べ、利用頻度が増えた冷凍食品
  • 《女性》では「ギョウザ」(39.0%)、「冷凍野菜」(35.2%)、「うどん・そば・ラーメン(麺のみ)」(29.1%)、「ピラフ・炒飯」(27.2%)、「からあげ」「スパゲティ」(各 24.5%)など、ほとんどの項目が増加しており、“何らかの利用が増えた冷凍食品がある”割合は8割弱(77.6%)。
  • 《男性》でも「ギョウザ」(36.2%)がトップ。以下「ピラフ・炒飯」(27.0%)、「うどん・そば・ラーメン(麺のみ)」(25.8%)、「からあげ」(23.5%)、「スパゲティ」(22.6%)、「冷凍野菜」(19.7%)が続き、“何らかの利用が増えた冷凍食品がある”割合は7割(69.8%)。
  • 《女性》は、《男性》に比べ「冷凍野菜」や「冷凍果物」など素材系や、「お弁当用商品」の増えた割合が高い。
  • 《女性》は、ここ 3 年間ほとんどの項目が増加傾向で推移。
7.冷凍食品を購入している目的
  • 《女性》では、「自宅で食べる夕食」(56.5%)が最も多く、以下「自宅で食べる昼食」(47.4%)、「お弁当用」(38.2%)、「料理に使う素材として」(33.1%)、「間食・夜食」(21.4%)などの順。
  • 《男性》でも「自宅で食べる夕食」(66.7%)が最も多く、以下「自宅で食べる昼食」(44.8%)、「お弁当用」(31.5%)、「自宅で食べる朝食」(20.2%)、「料理に使う素材として」(17.0%)」などの順で、上位の目的は《女性》と変わらない。
  • 《女性》は「間食・夜食」が増加している。《男性》は、自宅で食べる「夕食」、「昼食」、「朝食」いずれも増加。
  • 男女とも、若い日とほど「お弁当用」や「間食・夜食」が高率。
8.冷凍食品の魅力
  • 《女性》では、「調理の手間が省ける」(67.2%)、「買い置きができる」(65.4%)、「時間が短縮できる」(60.6%)、「おいしい」(50.2%)といった魅力を半数以上の人があげている。
  • 《男性》でも「調理の手間が省ける」(56.6%)が最も多く、以下「買い置きができる」(52.2%)、「おいしい」(50.1%)、「時間が短縮できる」(48.6%)、「価格が安い」(31.5%)が続いている。全般的に《女性》の方が高率を示している魅力が多く、《女性》の方が多くの点に魅力を感じている。
  • 年齢別では、男女とも「おいしい」は若い人ほど、《女性》は「時間が短縮できる」で若い人ほど、「買い置きができる」は年齢が上の人ほど高い傾向。
  • 男女とも「おいしい」が増加傾向で推移している。
9.購入した冷凍食品をどのくらいの期間保管しているか
  • 《女性》では、「2~3週間程度」(28.6%)、あるいは「1か月程度」(34.1%)という人が多く、“1か月程度まで”保管しているという人が8割(79.7%)を占める。“1週間以内まで”に使い切る人も2割弱(17.0%)。
  • 《男性》でも「2~3週間程度」(34.4%)、あるいは「1か月程度」(32.2%)など、“1か月程度まで”保管しているという人が8割強(85.9%)と《女性》より一層高率。
10.冷凍食品は割引や特売をしている店で購入するか
  • 《女性》では、「定期的に割引や特売をしている店で購入することが多い」(57.4%)という人が過半数を占め、「割引や特売をしていない店で購入することが多い」は4割強(42.6%)。
  • 《男性》でも、「割引や特売をしていない店で購入することが多い」(44.4%)より「定期的に割引や特売をしている店で購入することが多い」(55.6%)という人の方が多い。
  • 女性は年齢が上がるほど、男性は年齢が下がるほど「定期的に割引や特売をしている店で購入することが多い」の割合が増える傾向。
  • 男女とも「割引や特売をしていない店で購入することが多い」が前回よりさらに増加し、小売店での冷凍食品の販売が、割引からEDLP(Everyday Low Price)などの一定価格に転換が着実に進んでいることがうかがえる。
11.冷凍食品の割引を行っている場合に購入することが多い価格
  • 男女とも、「1~2割引」、「3割引」、「5 割引」がそれぞれ4分の1程度を占める。
  • 男女とも、「5割引」の人が年々減少し、「1~2割引」や「3割引」など低い割引率をあげる人が増加。

Ⅱ 冷凍食品の情報提供に関する意識

1.冷凍食品を購入または利用する時、パッケージの表示を見ているか
  • 「必ず見る」表示は、男女とも【調理方法】が最多。
  • “注目度”は、《女性》では 【調理方法】(68.3%)、【メーカー名】(62.4%)、【商品特徴(表面)】(57.8%)、【賞味期限】(57.4%)、【内容量】(55.7%)の順。
  • 《男性》は【賞味期限】(62.2%)がトップ。以下【調理方法】(61.9%)、【メーカー名】(58.2%)、【内容量】(49.8%)、【商品特徴(表面)】(48.2%)が続く。
  • 年齢別では、男女とも総じて年齢が高い人ほどさまざまな表示を見ている。一方、「調理方法」、「カロリー・栄養成分」、「商品特徴(表面)」などは、年齢による差はほとんどみられない。

Ⅲ 食品ロスとホームフリージングに関する意識と実態

1.自分の家庭では「食品ロス」があるか
  • 《女性》 「よくある」(9.0%)、「たまにある」(47.0%)を合わせた“ある”(56.0%)という回答が半数を超える。
  • 《男性》でも、“ある”(51.2%)の割合は半数を超えるが、《女性》(56.0%)に比べるとやや低い。
  • 男女ともどちらかと言えば若い人ほど食品ロスが多い。
1-1.購入した食材や、つくった料理の何%くらいを破棄(食品ロス)していると思うか
  • 《女性》 「10~15%未満」(35.7%)、「5~10%未満」(21.1%)、「20~25%未満」(18.0%)など人によりさまざまだが、「30%以上」(11.1%)という人も1割以上と少なくない。
  • 《男性》でもほぼ同様だが、《女性》に比べて破棄する割合は低め。
  • 《女性》では若い人ほど破棄する率が高い傾向。
2.「食品ロス」の問題に対して、普段どのようなことを心掛けているか
  • 《女性》 「賞味期限を意識して使いきる」(69.8%)、「残っている食材から使う」(68.8%)の2項目が7割近くを占めているほか、「使いきれなかった分を冷凍する」(57.9%)、「冷蔵庫の中身をチェックしてから買い物に行く」(47.0%)、「家にある食材を定期的にチェックする」(45.4%)など、さまざまなことを心掛けている。
  • 《男性》は、《女性》と比べて低い割合の項目がほとんどで、一方「特に気を付けていることはない」(16.0%)の割合は《女性》(4.8%)よりも 10 ポイント以上高い。
  • 総じて食品ロスの少ない人ほど高い割合の項目が多く、食品ロスへの意識が高いことがうかがえる。
3.どのくらいの頻度で、食材・料理したものをホームフリージングしているか
  • 《女性》 “している”(84.2%)人が大半で、「1週間に1回程度」(35.4%)、「2、3日に1回程度」(23.0%)、「2週間に1回程度」(15.8%)といった頻度が多い。
  • 《男性》では、“している”(72.5%)人の割合が女性に比べて低い。
  • 年齢別では、「2、3日に 1 度程度」の割合は、《女性》は《25~34 歳》で、《男性》は【65 歳以上】で最も高い。
3-1.ホームフリージングをした食材や料理をどのくらいの期間保存しているか
  • 《女性》 「1週間程度」(30.6%)、「2週間程度」(30.2%)、「1か月程度」(27.0%)がいずれも3割前後で多い。
  • 《男性》では、「1週間程度」(37.1%)、「2週間程度」(29.4%)、「1か月程度」(21.0%)の順で、《女性》と比べ保存期間は総じて短い。
  • ホームフリージングの適切な保存期間は2~3週間程度と言われているが、男女とも「1か月程度」または「1か月以上」保存する人が3割程度。
3-2.ホームフリージングをしている目的
  • 《女性》 「残った食材、あまった料理の保存」(70.0%)が最も多く、以下「あらかじめ多めに購入した食材の保存」(56.8%)、「料理のつくり置き」(44.7%)、「賞味期限直前や鮮度が落ちてきた食材の保存」(20.3%)などの順。
  • 《男性》でも、「残った食材、あまった料理の保存」(68.0%)が最も多いが、「あらかじめ多めに購入した食材の保存」(40.8%)の割合は《女性》(56.8%)に比べて 15 ポイント以上低い。
  • ホームフリージングをする頻度が高い人ほど総じて高い割合で、さまざまな理由からホームフリージングを行っている。
3-3.ホームフリージングしている食材、料理
  • 《女性》 「【素材】肉・魚」(85.0%)が最も多く、以下、自ら調理した「ごはん類」(73.0%)、「【調理品】パン」(54.4%)、「【素材】きのこ類」(33.1%)など、さまざまなものをホームフリージングしている。
  • 《男性》でも、「【素材】肉・魚」(78.4%)、自ら調理した「ごはん類」(66.4%)、「【調理品】パン」(36.6%)など、上位項目の順位は《女性》とあまり変わらないが、《女性》よりも低い割合の項目がほとんど。
3-4.ホームフリージングでどのような失敗をしたことがあるか
  • 男女とも8割程度の人が何らかの失敗をしており、「特にない」は2割程度。
  • 《女性》 「味・食感が悪くなった」(49.4%)、「見た目が悪くなった(霜が付く、干からびる、変色するなど)」(41.3%)、「食べる機会がないまま捨ててしまった」(36.9%)、「うまく解凍ができなかった(水っぽい、解凍がまばらなど)」(26.0%)、「冷凍庫や他の食材の臭いが付いた」(23.2%)など、「特にない」(16.0%)を除く 84.0%が何らかの失敗をしている。
  • 《男性》では、「味・食感が悪くなった」(女性 49.4%、男性 37.5%)、「見た目が悪くなった(霜が付く、干からびる、変色するなど)」(同 41.3%、29.6%)など、《男性》の方が低率の項目が多いが、「特にない」(23.8%)を除く 76.2%が何らかの失敗をしている。
  • 年齢別にみると、男女とも若い人ほど高い割合の項目が多く、失敗が多い。
3-5.どのくらいの頻度でホームフリージングを失敗することがあるか
  • 《女性》 「2~3回に1回程度」(4.8%)、「4~5回に1回程度」(13.6%)といった頻度はあまり多くなく、「それ以下だがたまに失敗する」(81.7%)が多数を占める。
  • 《男性》では、「2~3回に1回程度」(10.1%)、「4~5回に1回程度」(20.9%)ともに《女性》よりもやや多く、「それ以下だがたまに失敗する」(69.0%)は少なめで、《女性》よりも失敗する頻度が高い。

調査概要


■調査方法:インターネット調査
■調査対象:冷凍食品を「月 1 回以上」利用している 25 歳以上の男女各 625 人
■調査期間:2019 年 2 月 23 日(土)~2 月 24 日(日)
■標本構成:
 スクリーニング調査(回答対象者を絞り込むための調査):有効回収 9970 人
 本調査:有効回収 1250 人

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[日本冷凍食品協会]
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