冬のかぜ対策に関する意識調査 

2020年01月15日

プラネットは消費財や暮らしにまつわるトピックスをお届けする『Fromプラネット』の第125号として、冬のかぜ対策に関する意識調査の結果をご紹介します。

調査結果


■かぜ対策、女性は予防に徹し、男性は“本格的にひいてから”!?

 いよいよ冬本番。かぜをひきやすい季節ですが、予防や対策はしていますか? 今回は、冬のかぜ対策についてアンケートを実施。かぜ対策の男女差や年代差、かぜ対策の必須アイテムなどをまとめました。

 まずは、今の季節、どのタイミングでどのようにかぜ対策をとるかを調査。症状にかかわらず予防を心がけるか、それとも初期症状を感じたら対策をするのか聞きました(表1)。すると、「かぜの季節には予防を心がける」と「初期症状を感じたら早めに対処・対策する」はどちらも4割超で、ほぼ拮抗していました。

 ただし、男女では差があります。女性では「かぜの季節には予防を心がける」のほうが高く、反対に男性は「初期症状を感じたら早めに対処・対策する」がわずかに上回りました。さらに男性は「発熱など、本格的な症状が出てから対処する」も、女性に比べ高いのです。症状が本格的になって、やっと対策に乗り出す男性は少なくないようです。

 性年代別でも、「予防を心がける」はどの年代も女性のほうが高く、特に女性の20代では6割近くと突出。免疫力の落ちてくる高齢層より、若い20代のほうが積極的にかぜ予防をしているのは意外です。とはいえ、「本格的な症状が出てから対処する」は男女ともに年代が低いほど高く、男性の20代・30代では4人に1人が回答。若年層は健康や体力に自信があり、実際に快復も早いのでしょう。

■女性は“温活”でかぜ予防

「かぜの季節には予防を心がける」と答えた人に、どんな対策をしているかを聞くと(表2)、1位は「うがい・手洗いをする」。9割近くが回答しており、生活習慣になっていそうです。男女差に注目すると、全項目で女性が上回っていました。最も男女差が大きいのが「体が温まる食事をとる」、次いで「マスクを着用する」、「暖かい服装をする」の順。多くの女性が、体の中から外から、温める(暖かくする)ことでかぜ対策をしています。体力や免疫力を高めるという“温活”が注目されていますが、女性には実践している人が多いようです。

■初期対策1位は「うがい・手洗い」…3年前より大きくアップ

 次に、初期症状を感じたら対処・対策すると答えた人にも、何をするのか聞きました。こちらも1位は表2と同じく「うがい・手洗いをする」で、6割を超えました。実は2017年の調査結果(「Fromプラネット」Vol.54)では、「こまめにうがい・手洗いをする」は4人に1人程度。回答対象者や選択項目が違うので単純に比較はできませんが、“かぜ対策にうがい・手洗い”という認識がこの3年でかなり浸透したことが見てとれます。

 続いて2位は、「市販薬を飲む」。1位とは僅差で、2017年の結果とほぼ同じく、6割超が回答しました。これに比べ、「医療機関を受診する」は12位と、かなり差があります。病院へ行くほどではない初期症状への対策として、市販薬が強い味方になっているようです。

 男女差では、ほとんどの項目で女性のほうが高く、最も差が大きいのが「のどあめをなめる」、次いで「マスクを着用する」、「体の温まる食事をとる」の順。一方で男性のほうが高いのが「医療機関を受診する」「市販薬を飲む」などです。女性は日常生活の範囲で症状を改善しようとしていますが、男性は治療や服薬など、即効性を求めているようです。

■女性は “よく効く”より “やさしく効く”を求める?

 かぜの初期対策として市販薬を飲む人は多いようですが、種類が豊富なので、どれを選ぶか迷いますね。今度は、かぜで市販薬を飲むとき、どんな効能やポイントを重視するかを聞きました。1位は「のどの痛みの緩和・改善」、2位は「鎮痛・解熱効果」、3位は「総合感冒薬」。のどの痛みやせきでかぜを自覚し、ひどくなる前に対処しようと市販薬に手を伸ばす人が多いのでしょう。

 男女差に注目すると、最も差が大きいのが「鼻水・鼻づまりの緩和・改善」で男性のほうが高く、次いで差が大きい「効果のやさしいもの」は女性が上回っています。「漢方薬」や「生薬配合のもの」も女性のほうが高く、女性には自然に近いものを選ぶ傾向がありそうです。「市販薬は飲まない(処方薬を飲む)」も女性が上回っています。

 前の調査からも、女性はむやみに市販薬に頼らず、生活態度などで改善を試み、飲むなら病院でもらう処方薬を…と段階を踏んでいるようで、即効性を求める男性とは違いがありそうです。

■かぜ対策の必須アイテム1位マスク、2位のどあめ、3位はCMで注目の…

 かぜ対策の必須アイテムは何かを聞きました。1位は「マスク」、2位は「のどあめ」。この定番のアイテムに続いて、3位に「ヨーグルト飲料・乳酸菌飲料」が入っていることに注目です。この数年で乳酸菌飲料の広告が目立つせいか、乳酸菌が健康にいいという認識が広く浸透しているようです。

 性年代別でも、ほぼ全性年代で「マスク」が1位。特に女性で高く、いずれの年代でも男性は40%台なのに女性は60%台です。中でも女性の30代で最も高く、7割に迫っています。一方、男性の特に若い年代で順位が高かったのが「栄養ドリンク」。60代・70代以上で4位、40代・50代で3位、20代・30代で2位とランクアップしています。

 「栄養ドリンク」は男性では3位ですが、女性の3位は「ヨーグルト飲料・乳酸菌飲料」。この2つは男女で順位が逆転しています。年代別では、意外な気もしますが「ヨーグルト飲料・乳酸菌飲料」は高齢層で高く、男性の70代以上では3割超。さらに女性の70代以上では4割を超え、2位に入りました。

 男女別ではそれぞれトップ6圏外の「入浴剤」と「使い切りカイロ」が、男性では6位、女性では5位に。どちらも体を温めるためのアイテムですが、男女で利用するシーンやスタイルの違いが想像できて、興味深いですね。

■かぜの人がそばにいたら、誰もが内心思うことは?

 外出先や電車・バスなどの公共交通機関で、せきや鼻水といったかぜ症状の人と、やむを得ず接近…今の季節ありがちなシチュエーションです。そこで、そんなとき心の中でどう思うことが多いかを尋ねました。

 1位は「マスクをしてほしい」で、8割と圧倒的。2位は「せきやくしゃみのときは人を避けてほしい」で、半数以上が回答しています。どちらも当然のマナーですが、気遣いのない人がいると困りますね。

 3位は「近寄らないでほしい」。電車内なら自分から距離をとることもできますが、仕事などでかぜ気味の相手とやり取りが必要な場面もあるでしょう。自分がかぜのときにはマナーを守りたいものです。4位は「無理せず家で休んでほしい」。しっかり休んで治すことが、結局は周囲への配慮となるようです。

調査概要


■調査機関:株式会社プラネットによる調査企画をもとに、株式会社ネオマーケティングにて「冬のかぜ対策」に関する意識調査を実施。
■期間:2019年12月10日~13日、インターネットで4,000人から回答を得ています。

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[プラネット]
 マイページ TOP