テイクアウト・デリバリーの対応状況に関する調査(飲食店.COM会員対象) 

2020年04月10日

飲食店に特化したリサーチサービス「飲食店リサーチ」を運営するシンクロ・フードは、飲食店.COM会員を対象に、テイクアウト・デリバリーの対応状況に関するアンケート調査を実施いたしました。

■回答者について
本調査にご協力いただいた回答者のうち68.7%が1店舗のみを運営しております。また、回答者のうち東京にある飲食店の割合は58%(首都圏の飲食店の割合は73.3%)となっており、こうした背景が結果に影響していると推測されます。

調査結果


■新型コロナウイルスの影響が露呈。飲食店の8割が「前年同月より売上が減った」と回答

はじめに、売上への影響を調査するため、今年3月と昨年3月の売上を比較する質問を実施いたしました。

まず、2020年3月における売上の前年対比について聞いたところ、「前年同月より売上が10%減った(8.2%)」に続き、「20%減った(16.5%)」、「30%減った(20.8%)」「40%減った(13%)」「50%減った(11.7%)」「60%以上減った(11.3%)」という回答が得られ、約8割の飲食店の売上が減少していることがわかりました。

また、現在の営業状態について聞いたところ「普段通り営業している(49%)」が最も多かったものの、次いで「営業時間を短縮した(30.9%)」、「休業日を増やした(18.1%)」、「営業自粛を検討している(17.7%)」、「営業自粛中(10.5%)」、「閉業を検討している(5.3%)」、「閉業した(1.2%)」という回答が得られ、通常営業とは違う形での営業や閉業を考える飲食店も多くみられることがわかりました。※本データは緊急事態宣言が発令される以前(4月3日~4月6日の期間)に集計したものです。

■52.7%の店舗が「テイクアウト販売を始める・または強化する」と回答

売上が減少する中で、店舗運営を継続するにはどうしたらいいのか、現在検討していることを複数回答で聞いたところ「融資・補助金・助成金を活用する」が最も多く54.7%。次いで「テイクアウト販売を始める・または強化する」が52.7%、「営業時間の短縮」が30.5%という結果が得られました。※本データは緊急事態宣言が発令される以前(4月3日~4月6日の期間)に集計したものです。

■テイクアウト・デリバリーを活用する店舗が増加

店内での食事が減っている現在、テイクアウト・デリバリーが店の売上を立てる重要な施策となっています。そこでまず、テイクアウト販売を行っているか聞いたところ「テイクアウト販売を行っている(51.4%)」に続き、「テイクアウト販売を行っていないが準備を進めている(12.5%)」「テイクアウト販売を行っていないが検討中(19.6%)」という回答が得られ、多くの店舗がテイクアウトに前向きであることがわかります。

さらに自由回答にて「テイクアウト客を集客するために行った施策のうち効果が得られたこと、工夫したこと」を聞いたところ、さまざまな意見が寄せられました。

<回答抜粋>

「来店したお客様へテイクアウトの宣伝を行ったことで、口コミでテイクアウトの利用客が増えました」 (兵庫県/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)

「Facebook、Instagramでの告知を強化。また、Googleマイビジネスで新着情報を告知しています」(神奈川県/カフェ/1店舗)

「宅飲み用のおつまみセットを販売しています」(神奈川県/その他/3~5店舗)

「割引券つきのチラシをテイクアウト容器に添付し、イートイン客の集客にも役立てています」(東京都/アジア料理/1店舗)

一方、同様にデリバリー販売を行っているか聞いたところ、「デリバリー販売を行っている」が19.1%、「デリバリー販売を行っていないが準備を進めている」が11.5%、デリバリー販売を行っていないが検討中」が25.7%とこちらも前向きな回答が多く得られました。

自由回答にて「テイクアウト客を集客するために行った施策のうち効果が得られたこと、工夫したこと」を聞いたところ、こちらもさまざまな回答が得られました。

<回答抜粋>

「複数のデリバリーサービスに手を出さずに絞ったことで、オーダーが集中するように感じる。また競合他店より少し割引をした」 (東京都/テイクアウト/1店舗)

「SNSでの情報発信が地域のお客様を集客するのに1番影響があると思う。あとは地域の新聞、地方紙などで告知する」 (千葉県/和食/2店舗)

「料理は1人前ずつで真空パックにして、冷蔵で最低でも2週間は日持ちするものを作っています」(東京都/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)

「代行配送の手数料が高いため、自社配送に切り替え粗利UP 」(神奈川県/専門料理/2店舗)

今回の調査では、飲食店が新型コロナウイルスの影響を強く受けていること、また苦境に立たされながらもテイクアウト販売やデリバリー販売を通じて売上を補填しようと工夫していることがわかりました。この状況をともに乗り越えるべく、弊社ではこれからも飲食店の現状をお伝えしてまいります。

「飲食店.COM(株式会社シンクロ・フード)調べ」

調査概要


■調査対象:飲食店.COM会員(飲食店経営者・運営者)
■回答数:514名
■調査期間: 2020年4月3日~2020年4月6日
■調査方法:インターネット調査

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[シンクロ・フード]
 マイページ TOP