空気のキレイさに関する意識・実態調査 

2013年09月30日
トレンド総研では、“空気を買う時代”の到来というテーマの下、「空気のキレイさに関する意識・実態調査」を実施。今回行った「空気のキレイさに関する意識・実態調査」では、20代~50代の男女500名を調査対象にしました。はじめに、空気中の有害物質に対する生活者の問題意識について探った上で、「空気清浄機の購入意向」や「空気が美味しいところの憧れ」など、生活者が感じる“キレイな空気の価値”について調べました。

【主な調査結果】

(1) 空気中の有害物質に関する問題についての調査
 ⇒ 最近話題になっている問題:1位「中国の大気汚染」、2位「PM2.5」、3位「花粉症」
 ⇒ 気になる問題:「中国の大気汚染」、「PM2.5」、「花粉症」、「インフルエンザなどのウイルス」、「タバコ」が全て7割超
(2) 空気清浄機の所有に関する調査:所有率は52%、購入意向者も含めると74%
(3) 「お金を払ってでも、空気のキレイな場所に行きたいと思う人」は74%
(4) これから冬にかけ偏西風の影響が強くなり、PM2.5に関する話題が再燃すると予想
 ⇒ 空気中の有害物質に対する人々の意識はより高まり、「空気を買う時代」への流れはますます加速すると予測

【調査結果】

◆ PM2.5、花粉症、インフルエンザ、… 「気になる空気の問題」、上位5項目がいずれも7割超!
近年、空気中の有害物質に関する話題は、非常に多岐に渡ります。


それでは、こうした問題の内、生活者が特に注目しているのは、どういった問題なのでしょうか。「最近、話題になっていると思う問題」を複数回答で聞くと、「中国の大気汚染」(61%)、「PM2.5」(60%)の2つ問題が僅差で並びました。 やはり、今年の1月~7月にメディアを騒がせることの多かった、この2つの問題に、生活者の注目は集まっているようです。

一方で、「空気中の有害物質に関する話題の内、その影響が気になる問題」についても同様に聞いたところ、最も多くの人が選んだのは、「PM2.5」(77%)でした。しかし、続く4つの問題(「中国の大気汚染」、「花粉症」、「インフルエンザなどのウイルス」、「タバコの副流煙」)を選んだ人も、いずれも7割以上。上位2項目は話題を集めた問題と同じ結果だったとはいえ、生活者の問題意識は、特定の問題ばかりに向けられている訳ではなく、空気中の有害物質全般に向けられていると言えるかもしれません。

これからは、徐々に空気が乾燥していく季節。影響が出やすい問題も変化していきます。それにともない、話題になりやすい問題も変わっていくでしょう。「インフルエンザなどのウイルス」といった話題が、これから生活者の注目を集めていくと予想されます。

◆ 所有率52%の空気清浄機、3人に1人が求めるのは「加湿機能」

こうした空気中の有害物質による問題への対策として活用されるのが、「空気清浄機」です。近年、その市場規模を急速に拡大していると言います。そこで、次に、この空気清浄機に関する生活者の意識・実態を探ります。

まず、家庭における空気清浄機の有無を聞くと、その所有率は52%。過半数を占めます。さらに、空気清浄機を持っていない家庭でも、22%は「購入の意向がある」と回答。今後のさらなる所有率の上昇も予想されます。
そこで、空気清浄機の「購入のきっかけ」についても、自由回答形式で調べました。この質問に対して多かったのは、「花粉症がひどいため。(東京都・女性26歳)」といった回答。空気清浄機については、PM2.5、ハウスダスト、新型ウイルス、インフルエンザなど、具体的な悩みの解決策として購入する人が多いようです。その他には、「子供が生まれたから。(愛知県・女性35歳)」、「子供の喘息がきっかけ。(東京都・男性47歳)」というような回答も多くあげられ、子供のための購入も多いことが明らかになりました。

次に、人々が空気清浄機に求める機能について調べました。「空気清浄機において、重要だと思う機能は何ですか?」とたずねました。その結果、「集塵、除菌」(82%)、「脱臭」(66%)という空気清浄機の中心的な2つの機能に加え、3人に1人以上となる36%の人は、空気清浄機に「加湿」の機能を求めていることが明らかになりました。
ちなみに、空気清浄機の「集塵、除菌」機能により取り除きたいものとしては、「ホコリ」(85%)、「カビ」(85%)、「ウイルス」(81%)、が上位3項目。 同様に、「脱臭」機能により取り除きたいものとして多かったのは、「生ゴミ臭」(56%)、「料理臭」(54%)、「タバコ臭」(46%)という結果になりました。

◆ 7割が「お金を払っても良い」、高まる“キレイな空気”の価値

このように、空気中の有害物質への対策として期待される、空気清浄機。その所有率や購入意向率の高さも明らかになり、「“キレイな空気”のためであれば、ある程度お金を払っても良い」という消費者の意識が垣間見られました。そこで、最後に、生活者たちが、“キレイな空気”に対して、どういった価値を感じているのかを探りました。

まず、「今までに空気がキレイだと感じた場所はありますか?」と聞いたところ、「ある」と答えた人は、およそ7割にのぼります。さらに、この「ある」と答えた人に、その「空気がキレイだと感じた場所はどんなところですか?」と自由回答でたずねると、多くの人が自然に囲まれた土地を答えました。具体的な地名をあげて答える人も多く、「屋久島。(山口県・男性44歳)」、「立山。(兵庫県・男性52歳)」、「北海道の美瑛。(東京都・女性35歳)」というように、いずれも豊かな自然を誇る土地ばかり。やはり、こうした土地に比べて、都会の空気は汚れているということは、明白な事実のようです。

また、特徴的だったのは、「森の中や、清流の脇のマイナスイオンを感じる環境。(秋田県・男性46歳)」、「山と滝と川など、イオン効果がたくさんありそうな場所。(東京都・女性51歳)」といったように、生活者たちは、“イオン”、“マイナスイオン”といったワードに空気のキレイさを感じるようです。
そして、こうした結果を受け、最後に、「お金を払ってでも、空気のキレイな場所に行きたいと思いますか?」とたずねると、「はい」と回答した人は74%と7割にのぼります。「“空気を買う時代”の到来」というテーマで行った本調査ですが、キレイな空気に対して、お金を払うことへの抵抗は小さいと言えそうです。


【調査概要】
・調査名:空気のキレイさに関する意識・実態調査
・調査対象:20 代~50 代の男女 500 名 (性別・年代別に均等割り付け)
 20 代男性:63 名、30 代男性:62 名、40 代男性:62 名、50 代男性:63 名
 20 代女性:62 名、30 代女性:63 名、40 代女性:63 名、50 代女性:62 名
・調査期間:2013 年9 月4日(水)~2013 年9 月9日(月)
・調査方法:インターネット調査

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