中食・惣菜市場の流通5チャネルの動向調査 

2013年10月18日
総合マーケティングビジネスの富士経済は、13年6~8月にかけて、チャネルがほぼ軒並み好調に推移している中食と惣菜市場を調査した。 この調査結果を報告書「中食・惣菜市場のメニュー×チャネル徹底調査 2013」にまとめた。

この報告書では、チャネル市場編とメニュー編の2部構成で、双方の切り口から需要動向、消費トレンドを分析した。チャネル市場編では、CVS、量販店、百貨店、駅ナカ・駅ビル、惣菜路面店の5チャネルを対象に市場規模や参入企業の動向と、売れ筋品目とその要因を明らかにした。さらに企業事例では、注目の中食と惣菜企業の取り組みをまとめた。 また、メニュー市場編では11カテゴリーを対象に、市場規模や各チャネルの動向、実績を分析して、チャネル間の差異や、売れ筋メニューとその要因を明らかにした。

◆調査結果の概要

13年のこの市場は小売ベースで5兆5,019億円、前年比102.9%の見込みである。調理の技術革新や新奇性の高いメニューの拡大など外食や家庭内調理と遜色のない品質と簡便性が支持され、さらに昼食などの即食需要から夕食やおつまみ需要など幅広い時間帯の需要を喚起して、CVS、量販店、百貨店、駅ナカ・駅ビルのチャネルが好調に推移している。また、近年はチャネル間競争が広がっており、13年は「高齢化」「個食化」「健康志向」をキーワードとした店舗開発や商品設計により新規需要を獲得している企業が実績を拡大している。

カテゴリー別では、13年の販売規模が大きい中食・惣菜は、弁当類1兆5,358億円(構成比27.9%)、寿司やおにぎりなどの米飯類1兆4,124億円(同25.7%)、それとフライドチキンやメンチカツのホットデリカ1兆2,109億円(同22.0%)が主な品目である。

◆注目チャネルの中食・惣菜市場

1. CVS 13年見込 1兆9,917億円 前年比 107.1%
2. 量販店 13年見込 1兆9,347億円 前年比 101.0%
3. 百貨店(デパ地下) 13年見込 3,530億円 前年比 100.2%
4. 駅ナカ・駅ビル 13年見込 2,873億円 前年比 101.4%

◆チャネル別の売れ筋品目予想

13年の市場見込みのなかから、各チャネル別の売れ筋となりそうな中食・惣菜をピックアップした。

1. CVS 13年見込 1兆9,917億円 前年比 107.1%
市場の28%を占める米飯類で、なかでもおにぎりがこのチャネルのトップで5,191億円の売上げが見込まれる。もう一方の23%の弁当類では、白飯プラスおかずの定番からチルド弁当が好調に伸びている。

2. 量販店 13年見込 1兆9,347億円 前年比 101.0%
売上げの35%を占める米飯類では、寿司が需要を回復中で4,980億円のトップメニュー、30%を占めるホットデリカでは、フライ類、畜肉惣菜、中華惣菜が中心で、特にフライ類の構成比が大きい。

3. 百貨店(デパ地下) 13年見込 3,530億円 前年比 100.2%
売上げの32%を占めるのはフライ類と中華惣菜のホットデリカ、それにトップメニューの弁当684億円が売り上げの中心になる。

4. 駅ナカ・駅ビル 13年見込 2,873億円 前年比 101.4%
売上げはホットデリカと弁当で5割を超える。532億円を見込む弁当は、手間のかかるおかずを多く含む商品の動きが良く企業側もこうした弁当を展開して付加価値ニーズの取り込みを図っている。


【調査対象】
メニュー:11カテゴリー 25品目
流通:5チャネル

その他、詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[富士経済]
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