人付きあいに関する意識調査(60~79歳の男女対象) 

2015年02月10日
第一生命保険のシンクタンク、第一生命経済研究所は、全国の 60~79歳の男女 600 名に、標記についてのアンケート調査を実施。

【調査結果のポイント】

夫は頼りにならない
●男性の大多数は、「妻は頼りになる」が、夫を頼りにする女性は少ない。

夫婦の信頼関係
●男性は妻を信頼しているし、理解されていると思っているが、「理解されていない」と感じる女性は少なくない。

離婚を考えたことがあるか
●男性の6割が離婚を考えたことがないが、女性で考えたことがないのは3割にとどまる。

配偶者と離死別したら
●妻と離死別したら、新しいパートナーが欲しい男性 41.5%。

【調査実施の背景】

65 歳以上の住まい方がこの 30 年で大きく変化しています。主流が三世代同居から夫婦のみ世帯へと移行し、晩年は子どもと別居する高齢者の姿が一般化されつつあります。寿命の伸長で、夫婦二人だけで暮らす期間が長くなるなか、高齢者の夫婦関係の実態を把握するために、有配偶高齢者を対象に意識調査を実施しました。

【調査結果】

夫は頼りにならない
男性の大多数は、「妻は頼りになる」が、夫を頼りにする女性は少ない


病気などで一時的に寝込んだとき、あるいは寝たきりになったり、体の自由が利かなくなったりした場合、配偶者はどの程度頼りになるかをたずねたところ、病気などで一時的に寝込んだときに「頼りになる」と回答した人は全体では 49.0%と半数程度いました。しかし性別では、男性では 71.5%であったのに対し、女性では 26.4%と、男女で大きな差があります。「あまり頼りにならない」「頼りにならない」と回答した女性は合わせると 34.7%にものぼります。
また、寝たきりになったり、体の自由がきかなくなったりした場合、配偶者が「頼りになる」と回答した人は 40.0%おり、一時的に寝込んだ場合に比べると、頼りになると回答した人の割合は若干少なくなります。性別にみると、男性では「頼りになる」と回答した人は 58.5%と過半数を占めたが、女性では 21.5%しかおらず、夫を頼りになると考える女性はとても少ないようです。

夫婦の信頼関係
男性は妻を信頼しているし、理解されていると思っているが、「理解されていない」と感じる女性は少なくない


配偶者を信頼しているかたずねたところ、「信頼している」と回答した人は男性では68.4%いましたが、女性では 39.2%しかおらず、30 ポイント近い開きがあります。女性では、「あまり信頼していない」(13.6%)、「信頼していない」(5.3%)を合わせると 18.9%が夫を信頼していません。
配偶者から理解されているかという設問では、男性では「そう思う」と回答した人は過半数の 50.2%、「まあそう思う」(42.6%)を合わせると 92.8%が理解されていると感じているのに対し、女性では「そう思う」は 20.4%にとどまり、「あまりそう思わない(22.3%)、「そう思わない」(9.8%)を合わせると 32.1%の女性は夫から理解されていないと感じていました。

離婚を考えたことがあるか
男性の6割が離婚を考えたことがないが、女性で考えたことがないのは3割にとどまる。


現在の配偶者と離婚したいと考えたことがあるかたずねたところ、男性では 60.4%が「考えたことはない」と回答しましたが、女性では 29.4%にとどまり、7割以上の女性が離婚を考えたことがあるという結果になりました。女性では、「よく考える」(5.5%)、「たまに考える」(17.3%)を合わせると、60 歳を過ぎた現在でも 22.8%が離婚したいと考えることがあるようです。

配偶者と離死別したら
妻と離死別したら、新しいパートナーが欲しい男性 41.5%。


配偶者と離死別し、ひとり暮らしになった中高年のなかには、入籍するかどうかは別にして、新しいパートナーを見つけたいと考える人が増えていますが、こうした傾向についてどう思うかをたずねたところ、「中高年になって異性と付き合うのは、世間体がよくないと思う」と回答した人は5.3%しかおらず、シニアの再婚について忌避観を持つ人は少ないという結果になりました。
なかでも男性では41.5%がパートナーを見つけたいと考えており、「当人が幸せならよいが、自分がその立場になった場合、新しいパートナーを見つけたいとは思わない」人(50.7%)とほぼ二分されました。一方、女性では「自分がその立場になった場合、新しいパートナーがいたらいいなと思う」人は15.5%にとどまり、81.6%と大多数が「当人が幸せならよいが、自分がその立場になった場合、新しいパートナーを見つけたいとは思わない」と回答しています。


【調査概要】
・調査時期: 2014 年 11 月 11 日~11 月 30 日
・調査方法: 郵送調査法
・調査対象者: 60 歳以上 79 歳以下の全国の男女 600 名(第一生命経済研究所生活調査モニターより抽出)
・有効回収数: 552 名(有効回収率 92.0%)

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[第一生命経済研究所]
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