アジア5カ国のCFO(および同等レベルの財務責任者)145人に対する個別インタビュー調査 

2015年05月14日
外資系人材紹介会社ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパン(ヘイズ・ジャパン)は、アジア5カ国のCFO(および同等レベルの財務責任者)145人に対する個別インタビュー調査結果を「CFOのDNA:最高財務責任者に共通している資質とは」と題するレポートにまとめて発表しました。

インタビュー調査からは、財務部門のトップであるCFOとして成功するためには「戦略プランニング能力」「先見的[YT1] アプローチ能力」「営業部門との連携能力」が重要資質であることが浮き彫りにされました。

レポートに描かれたCFOの典型的な人物像は「幅広い経験と豊富な人脈を持ち、人材管理や経営管理能力に優れ、長時間のハードワークをこなす一方で、時間を作ってワークライフバランスの実現に努めている40代の男性」です。

このレポートについて、ヘイズのアジア担当マネージング・ディレクター、クリスティーン・ライトは次のように述べています。

「多くの経理担当者は最終的にCFOの地位を目指して財務のキャリアを選びます。経理・財務のキャリアを選んだからには最終的にトップに就きたいと思うのは当然ですが、どうすればそこに辿り着けるのでしょうか。トップに至るまでの道のりは様々ですが、CFOまで上り詰めた人には、『CFOのDNA』というべき共通の資質を持っているのです。」

今回のインタビュー調査から、CFOには以下のような共通点があることがわかりました。

・典型的なCFOは40代の男性:全体の57%が41~50歳、71%が男性。

・戦略プランニング能力を重視:58%がCFOとしての最も重要な資質に「戦略プランニング能力」を挙げた。

・先見姿勢[YT2] と上昇志向:61%が自分のキャリアを築く上で先見姿勢が有利に働いたと回答。43%は財務分野でさらに上の地位を目指したいと回答。

・営業部門との連携を重視: 20%が最も重要視する連携部門に営業を挙げた。

・国際派が多い:アジア以外での勤務経験者は全体の48%。海外勤務経験者の99%が「海外経験は自分のキャリアにプラスになった」と回答。

・経験がモノをいう:73%が一貫して財務に従事。83%が資格取得後10年以上の実務経験を持つ。

・ビジネス上の人脈作りを意識:49%がキャリアアップのためのネットワーキングイベントに参加。ソーシャルメディアを活用しているのは24%だが、81%がビジネス向けソーシャルメディアであるLinekdInに登録している。

・平均的な労働時間は週46~55時間超。45%が46~55時間、40%が56時間超と回答。

・70%が勤務時間後にスポーツやエクササイズを行い心身の体調管理に努めている。

・55%がこれからトップを目指す若手に対してビジネスマインドの重要性を提言。


「財務部門のリーダー層の大半がCPAやACCA、CA/ICAAといった専門資格を取得しており、今後さらに専門的な能力を磨いていきたいという強い意欲を持っています。

また資格取得後の実務経験が豊富で、全体の4分の3は実務経験10年以上のベテランでした。実務経験5年未満のCFOは9%しかいないことから見ても、CFOとして成功するためには、時間をかけて経験を積み自分の能力やビジネスマインドを磨いていく必要があるようです。

CFOには営業部門と緊密に連携して業務にあたるビジネスパートナーとしての役割も強く求められるようになっているのは興味深い点です。CFOが持つべき重要な資質として『戦略プランニング能力』が最も多くの回答者から挙げられていることからも、CFOには組織のリーダーとして、影響力や交渉力を発揮することが求められていることがわかります。」


【調査方法】
調査は2014年11月から2015年1月までの期間、アジア5カ国、145人の経理・財務プロフェッショナルを対象に、1対1のインタビュー形式で実施されました。調査対象者の大半はCFOの地位にあり、財務ディレクター、グループ/事業部/地域財務ディレクター、ファイナンスディレクター、財務統括責任者、財務担当ゼネラルマネージャーといった肩書を持つ回答者も一部含まれています。

回答者の国別の内訳は、中国28%、日本25%、シンガポール25%、香港12%、マレーシア10%、で、全体の55%が事業体もしくは企業に在籍しています。回答者に対して、学歴、専門資格、国際経験、担当業務・職責、直面する課題、個人のキャリア目標に関する質問を行い、一部回答者の対してはさらに詳細なインタビューを実施しました。

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[ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント]
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