新大人研レポート21:シニアから新大人へ、新型50・60代に(40~60代調査) 

2015年11月18日
博報堂新しい大人文化研究所では、40~60代を“新しい大人世代“と呼び、調査研究を行っています。

調査結果を見ると、40~60代の変化は、さらに本格感を増しています。新大人研レポート2012~13年は「絶滅!?する中高年-“新しい大人世代の登場”」、2013~14年は「いま高齢社会は“新しい大人社会”へと大きく変化」でした。2015年はあらためて生活者の変化に注目して『シニアから新大人へ』。自分たちは従来の50・60代とは違うという意識が高まっています。40代も含めて、単なる「若々しさ」だけでなく多方面での新たな兆しが見えて来ました。今回のシリーズでは、消費にも大きな影響を与えるその生活者の意識変化を明らかにして行きます。

新しい大人世代では「若者世代と交流・協力・支援したい」というクロスジェネレーション欲求が高く、今回の調査結果から、新しい大人世代は若者との交流・協力を望んでおり、「若者をサポートしたい」と思っていることが明らかになりました。

大人世代と若者世代の世代間交流・協力について77%が「望ましい」と回答しており、新しい大人世代において若者世代との世代間交流・協力意欲が高い結果となっています。さらに、単なる交流にとどまらず、「大人世代が若者世代を応援することで、若者から新しく社会的にも意義のある文化・潮流が生まれる時代が望ましい」と回答する人は75.3%に上りました。新しい大人世代は若者世代をサポートして、若者から新しいことが生まれるようにしたいと考えているようです。ちなみに 「コミュニケーションを増やしたい相手」に関しては、「年齢問わず価値観を共有できる友人・知人」が全体の75.0%となり、他世代とのコミュニケ―ションも積極的に行いたいと思っていることがわかります。

大人世代においては若者と交流し、彼らをサポートしたい気持ちが強いという今回の調査結果から、新型50・60代は“助けられる世代”ではなく、“助ける世代”になろうとしていることが伺えます。若者世代は調査していないのですが大人世代からは可能性が見えてきました。世代交代で第一線から退くのではなく、若者世代とのクロスジェネレーションを進めることで、社会が活性化する可能性も見えてきます。“一億総活躍”と言われていますが、大人世代の活躍によって若者世代が活躍できる、ということが少なくとも大人世代への調査から言えそうです。

■若者世代と大人世代がお互いの良さを認め合いつつ、交流・協力し、新しい文化や潮流が生まれることへの共感が8割近くに。

「大人世代と若者世代がお互いの良さを認め合いながら、交流・協力し、新しい文化や潮流をつくる時代が望ましい」が全体の77.0%で、とくに40代69.0%、50代77.6%、60代84.6%と年代が上がるほど高くなる傾向にあります。上の世代ほど交流・協力を求めており、また男女別にみると女性のほうがその傾向が強く表れました。

■若者世代を大人世代が応援し、若者世代から新しい文化や潮流が生まれることへの共感が75.3%に。

「大人世代が若者世代を応援することで、若者世代からも新しい文化や潮流が生まれることが望ましい」と思う人は全体の75.3%と高く、40代67.8%、50代69.6%、60代83.9%と60代になるとその傾向が顕著に表れ、女性がその傾向を牽引しています。新しい大人世代は単なる若者との「交流・協力」を望むのにとどまらず、「若者のサポート」を目指しているようです。

■ 75.0%が「年齢問わず価値観を共有できる友人・知人」とのコミュニケーションを増やしたい

コミュニケーションを増やしたい相手として、「年齢問わず価値観を共有できる友人・知人」が75.0%と、子供・孫・夫妻などのパートナーに次いで4位となっています。これは「同世代のプライベートな友人」71.0%を上回っています。


【調査概要】
調査主体:博報堂 新しい大人文化研究所
調査対象:40~60代男女
対象エリア:1都3県(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)
中小都市(首都圏、熊本市・岡山市以外の政令指定都市および岩手県・宮城県・福島県を除く)
対象者数:2,700サンプル
調査手法:インターネット調査
調査日時:2015年3月20日(金)~3月22日(日)

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[博報堂]
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