「恋愛と結婚」をテーマとする調査(20歳~49歳の男女対象) 

2016年06月20日
明治安田生活福祉研究所は、全国の 20歳~49歳の男女 3,595 人を対象に、「恋愛と結婚」をテーマとする調査を実施しました。

【主な調査結果】

理想の結婚相手 有名人では?
・トップは 上戸彩さん つるの剛士さん

結婚願望があるのは
・20代男性 3年前67% ⇒ 今回39%
・20代女性 3年前82% ⇒ 今回59%

交際経験
・恋人がいる20代 男性は5人に1人 女性は3人に1人
・交際経験がない割合
 20代未婚男性 3年前30% ⇒ 今回53%
 20代未婚女性 3年前28% ⇒ 今回34%

20~40代未婚者の婚活経験
・男性 3年前29% ⇒ 今回27%
・女性 3年前45% ⇒ 今回39%

20・30代未婚女性の半数以上が結婚相手に年収400万円以上を希望。一方、男性の年収は?
・未婚女性20代の57%、30代の68%が400万円以上を希望
・未婚男性で年収400万円以上は、20代15%、30代37%

結婚をコスパで考えたことがあるか
・20~40代未婚男性の38% 女性の45%が考えたことがある
・1億円以上のプラスと考える割合 30代未婚女性11%、30代既婚女性19%

30・40代の結婚生活
・生活全般に対する満足度は59%
・年収が高いほど、「生活に満足」・「また同じ人と結婚したい」

結婚に関する様々な意識
・妻は専業主婦がよい
 20~40代男性の支持は37%(3年前は40%)
 20~40代女性の支持は43%(3年前は43%)
・夫婦別姓には賛成だ 20~40代男性の支持は40%、女性は41%

【調査結果】

結婚に対する考え方
結婚願望は、2013 年度調査と比べて大幅ダウン
20 代男性は、67.1%から 38.7%に
20 代女性は、82.2%から 59.0%に

■結婚に対する意向
>「結婚したい」と考える 20・30 代が大幅に減少! さらなる少子化の進展が懸念
・20~40 代の未婚の男女に結婚に対する気持ちを訊ねたところ、結婚願望がある人(「できるだけ早く結婚したい」+「いずれ結婚したい」)は、20 代では男性が 38.7%で3年前の 2013 年度調査の 67.1%から 28.4 ポイント低下、20 代の女性は 59.0%で 2013 年度調査の 82.2%から 23.2 ポイント低下しました。
・30 代男性は 40.3%で 52.9%から 12.6 ポイント低下、30 代女性は 45.7%で 60.3%から 14.6ポイント低下と、男女とも 10 ポイント以上低下しています。
・40 代では、男性が 32.0%で 39.4%から 7.4 ポイント低下、女性は 35.0%で 33.7%から 1.3ポイント上昇しています。
・20・30 代で「いずれ結婚したい」と考えている人が大幅に減少する一方、「結婚したいとは思わない」人が増加しています。「結婚することが当然」と考えなくなっている若者の意識がうかがえます。結婚願望の大幅な低下による、結婚の減少および少子化の進展の加速が懸念されます。

>年齢とともに「結婚したい」割合は低下
年齢が上がるにつれ結婚したいという割合は低下傾向で、特に女性ではその傾向が強く表れています。30・40 代の未婚女性の中には、キャリアアップを目指したり、「おひとりさま」スタイルを志向する人が多くなってきていることも理由と考えられます。

交際の実態
20 代で恋人がいる人は、2008 年度調査と比べて大幅に低下
男性は、45.8%から 22.3%(5人に1人)に
女性は、47.9%から 33.7%(3人に1人)に
交際経験がない 20 代未婚男性は 53%(2人に1人)で、3年前の 1.7 倍に

■交際相手の有無
>恋人がいる 20 代 男性 22.3%・女性 33.7%
・未婚の男女に「現在の交際相手の有無」について訊ねたところ、恋人がいる人は 20 代男性では 22.3%で5人に1人でした。20 代女性は 33.7%で3人に1人です。
・女性は全年代で男性より高くなっており、女性のほうが積極的であることがうかがえます。

>恋人がいる人の割合は低下傾向 ― 特に男性は8年前から半減
・恋人がいる人の割合を 2008 年度調査・2013 年度調査と比較すると、大きく低下しています。
・男性は、20 代が 2008 年の 45.8%から 22.3%に、30 代も 37.7%から 18.0%へと、いずれも半減しています。
・女性は、20 代が 47.9%から 33.7%に、30 代も 40.6%から 26.7%に、いずれも 14 ポイント程度低下しています。

■異性との交際経験
>20 代未婚男性の2人に1人が交際経験なし ― 3年前との比較では 1.7 倍に
・20・30 代の未婚の男女に交際経験を訊ねたところ、男性 20 代の 53.3%・30 代の 38.0%は交際経験がありませんでした。女性の交際未経験者は、20 代で 34.0%・30 代で 25.7%であり、女性のほうが交際経験は豊富なようです。
・3年前の 2013 年度調査との比較では、20・30 代の男女とも交際経験がない人の割合が増加しており、特に 20 代男性は 30.2%から 53.3%と 23.1 ポイント上昇、1.7 倍にもなっています。
・前述した「結婚したい未婚男女の割合が低下」していることと関連して、恋愛にも消極的になってきています。あるいは、恋愛に消極的なために結婚につながらないことも想定されます。恋人がいる人の割合が低下していることで、“結婚しない予備群”の増加が懸念されます。

婚活の実態
20~40 代未婚男女の婚活経験者は減少傾向
婚活をしない理由 「結婚に興味がないから」が大幅に増加

■未婚男女の婚活経験
>20~40 代の未婚者では、どの年代も女性が婚活に積極的
・20~40 代の未婚の男女に婚活経験の有無を訊ねたところ、男性の 27.0%に対し女性が38.6%と 11.6 ポイント高く、またすべての年代で女性のほうが婚活に積極的です。
2013 年度調査でも同様に女性のほうが積極的でしたが、3年前より男女ともいずれの年代でも婚活経験が低下している点が注目されます。
・結婚願望の低下が、婚活行動にも表れているようです。
・「婚活をしない理由」(複数回答)として、「結婚に興味がないから」を挙げている人が、2013 年度調査では男性が 38.2%・女性が 31.3%でしたが、今回調査ではそれぞれ 54.8%・50.9%に増加しています。

結婚生活に必要な収入に関する意識
女性の半数以上が、結婚相手に 400 万円以上の年収を希望
男性の実際の年収とは大きなギャップ!

■結婚生活に必要だと思う世帯年収と未婚女性が結婚相手に求める年収
>結婚生活に最低必要だと思う世帯年収は、既婚者と未婚者で差
・「結婚生活を送るために最低必要だと思う世帯年収」を既婚者と未婚者で比較してみると、400 万円以上との回答が、既婚者は 59.1%であるのに対し、未婚者は 72.3%と 13.2 ポイント上回っています。
未婚者は、結婚生活の経験がないため、安全を見込む人も多いでしょうし、ある程度ゆとりを持った生活をしたい期待感もあるものと思われます。一方、既婚者の実感としては、未婚者が思っているほど世帯年収が必要とは考えていない実態であることが分かります。

>20・30 代未婚女性の半数以上が、結婚相手に 400 万円以上の年収を希望
・未婚の女性が結婚相手に求める最低年収は、半数以上が 400 万円以上で、20 代 57.1%・30代は 67.9%です。

>女性の希望に応えにくい未婚男性の年収の現状…
・一方、20・30 代の未婚の男性(学生を除く)で年収 400 万円以上の人は、20 代男性ではわずか 15.2%、30 代男性も 37.0%にとどまり、女性が希望する年収とは大きなギャップが見られ、このギャップが未婚・晩婚化の一因と考えられます。

結婚したい理由・結婚相手の条件
結婚したい理由 ― 「好きな人と暮らしたい」・「家庭・子どもを持ちたい」
結婚相手の条件 ―「価値観が合う」・「優しさ」・「健康」・「浮気をしない」

■結婚したいと思う理由
>「好きな人と暮らしたい」・「子どもが欲しい」・「自分の家庭を持ちたい」が上位
・結婚願望のある人(「できるだけ早く結婚したい」+「いずれ結婚したい」)に結婚したい理由(複数回答)を訊ねたところ、20・30 代では男女とも「好きな人と暮らしたい」・「子どもが欲しい」・「自分の家庭を持ちたい」が上位でした。
・女性は、男性よりも「経済的に安定したい」・「老後の安心を得たい」を挙げる割合が高く、老後や経済的な安定を志向する様子がうかがえます。

■結婚相手として重視したい条件
>男女ともに「価値観が合う」・「優しさ」・「健康」・「浮気をしない」が上位で、女性は男性より「行動力・決断力」・「年収・経済力」・「親との別居」を重視
・20・30 代の未婚の男女に結婚相手に希望する条件について訊ねました。
・18 項目の条件の中で重視したい(「あてはまる」+「ややあてはまる」)条件は、男女ともに「物事の価値観が合う」・「優しい」・「健康」・「浮気をしない」などが上位でした。
・女性は、男性と比べて「行動力・決断力」・「相手の年収・経済力」・「相手の親と同居しなくてよい」・「相手の仕事の内容・会社」が高く、男性は「家事全般ができる」・「容姿や身長」が女性より高くなっています。
・女性の 44.3%が「結婚には女性の稼ぎ力も大事」を挙げており、男性の 27.8%より 16.5ポイント高く、男性の経済力だけを頼りにしない意識も強いようです。また、「相手の年収・経済力」を重視したい男性は 21.1%で、3年前の 2013 年度調査の 18.4%に比べて増加していることから、男女ともに“女性の稼ぎ力が重要”と認識する傾向が強まっているものと考えられます。

未婚者の年収と恋愛・結婚観の関係
30 代未婚男性の交際経験
年収 200 万円未満では 42.3%、年収 400 万円以上では 75.8%

■20・30 代未婚者の年収と恋愛・結婚に対する意識の関係
>年収が高いほど恋愛や結婚に前向き。特に男性は年収が大きく影響!
・20・30 代の未婚の男女(学生を除く)について、恋愛・結婚の意識や実態と年収との関係を見てみました。
・男性は、20・30 代ともに年収が高いほど「恋人がいる」や「交際・婚活経験がある」の割合が高く、結婚願望も強い傾向が見られます。「年収 200 万円未満」の 30 代男性の交際経験が42.3%に対し、「年収 400 万円以上」層では 75.8%と 30 ポイント以上上回っています。
・「50 歳までに結婚していると思う」割合は、「年収 400 万円以上」の 20 代が 53.6%で2人に1人・30 代では 32.6%で3人に1人なのに対し、「年収 200 万円未満」の 20 代はわずか15.9%・30 代も 17.9%です。6人に5人が生涯未婚の可能性があるとしていることが注目されます。
・女性は、総じて男性よりも積極的で、また、男性と同じく年収が高いほど積極的な傾向が見られますが、「年収 200 万円以上 400 万円未満」と「400 万円以上」の層では大きな違いは見られません。むしろ、20 代の「年収 400 万円以上」の層は、「年収 200 万円以上 400 万円」の層よりも交際・婚活経験や結婚願望が低い傾向も見られます。キャリア志向の女性も多いためと考えられます。
・一定程度の年収がないと恋愛・結婚に前向きになりにくい傾向が見られ、特に男性は年収が恋愛・結婚の意識や行動に大きく影響している実態がうかがえます。

結婚生活に関する意識と実態
30・40 代の結婚生活の満足度は 58.7%
収入が高いほど満足度が高く夫婦円満

■結婚生活に対する満足度
>「生活全般」の満足度は 58.7%、 「家計の状況」については 44.3%
・30・40 代の既婚の男女に結婚生活に対する満足度を訊ねてみました。
・満足(「満足」+「まあ満足」)は、「生活全般」が 58.7%で、項目別には「子どもとの関係」が 80.3%で最も高く、次いで「配偶者との関係」が 68.0%となっており、「家計の状況」は 44.3%にとどまっています。
・男女別では、すべての項目で女性の満足度が男性より高くなっています。

■世帯年収別の生活満足度
>やはり世帯年収が高いほど「生活に満足」!
・30・40 代の結婚生活についての満足度や意識と世帯年収との関係を見てみました。
・年収が高いほど「生活全般」の満足度が高く、特に「家計の状況」に関しての満足度で顕著な違いが見られました。
・しかしながら、「結婚してよかったと思う」は、世帯年収による差異はわずかで、どの年収層においても他項目の満足度よりも高く、厳しい生活実態の中でも結婚を前向きに評価していることがうかがえます。

■結婚に関するさまざまな意識
>「結婚には恋愛感情より癒しや経済面・家事面の共有が必要」男性 70.3%、女性 79.5%
 女性のほうが男性よりも現実的!?
・20~40 代男女の結婚に関するさまざまな意識について、男女別・未既婚別に見てみました。
・「結婚にはときめきや恋愛感情よりも癒しや経済面・家事面の共有が必要だ」に関して肯定的な意見(「そう思う」+「どちらかというとそう思う」)は、男性が 70.3%に対し女性は 79.5%と 9.2 ポイント上回り、未婚者・既婚者ともこの傾向は同じです。女性のほうが結婚をより現実的にとらえている様子がうかがえます。
・「我慢して一緒に暮らすより離婚したほうがよい」は、男性の 60.3%に対し女性は 75.4%と大きく上回っており、未婚者・既婚者ともこの傾向は同じです。
・「妻は専業主婦がよい」- 20~40 代男性の 36.6%、女性の 43.3%が肯定的
 「夫婦別姓には賛成だ」は、男女とも4割が支持
・「夫が外で働き、妻は専業主婦がよい」は、男性が 36.6%に対し女性が 43.3%と 6.7 ポイント上回っています。未婚者・既婚者ともこの傾向は同じで、特に既婚女性は 47.3%とほぼ2人に1人が専業主婦がよいと考えています(図表 11-4)。3年前の 2013 年度調査との比較では、男性は 40.2%から 36.6%にやや低下しましたが、女性は 43.6%から 43.3%と横ばい傾向です。
・「夫婦別姓」についての考え方は、男女ともに4割程度の人が賛成だと考えています。女性では、既婚者の 37.2%に対し、未婚者は 47.4%とほぼ2人に1人が夫婦別姓を支持しています。既婚者は大半が既に改姓していることもあって「夫婦別姓」に賛成しない人もいるでしょうし、また、キャリア志向や男女平等などの意識は未婚者のほうが既婚者よりも相対的に強いと考えられることも理由の一つでしょう。

配偶者に望むこと
妻には「もっとねぎらいやいたわりの言葉を」・「もっと自分ひとりの時間が欲しい」
夫には「健康に気を使って欲しい」・「もっとねぎらいやいたわりの言葉を」

■「配偶者に望むことは特にない」夫は 30% 妻は 20%
>配偶者に望むことは
・夫婦のコミュニケーション、ねぎらい、家庭内協力が大切
・夫が妻に対して望むこと(複数回答)のトップは、「もっとねぎらいや、いたわりの言葉が欲しい」で 20.1%です。次いで、「自分ひとりの時間をもっと持たせて欲しい」・「短気・ヒステリーをやめて欲しい」が続きます。
・妻が夫に対して望むことのトップは、「健康に気を使って欲しい」で 26.9%です。次いで、「もっとねぎらいやいたわりの言葉が欲しい」・「会話の時間をもっと増やして欲しい」・「家事をもっとして欲しい」の順です。
・配偶者に望むことは「特にない」人の割合は、夫が 30.4%なのに対し、妻は 20.0%にとどまり、妻から夫への望みや注文のほうが多くなっています。
・夫婦のコミュニケーションやねぎらい、相手へのサポートが大切だと言えそうです。

離婚に関する意識
20~40 代 男性の5人に1人・女性の4人に1人が「離婚を意識」
離婚を意識する 20 代男性は3年前より倍増

■離婚を意識したことがあるか
>離婚を「いま考えている」20 代の割合が、男女ともに3年前より増加傾向
・20~40 代の既婚者のうち、男性の5人に1人・女性の4人に1人が離婚を意識(「いま考えている」+「ときどき考えることがある」)しており、各年代とも女性のほうが男性より高い割合となっています。
・20 代男性は、3年前の 2013 年度調査の 10.7%から 21.8%に倍増しています。
20 代では男女とも「いま考えている」が 7.1%と他の年代より高く、2013 年度調査の男性1.1%・女性 2.4%より高くなっていることが注目されます。

>離婚を考える理由-「性格・価値観の不一致」・「金銭感覚の不一致」が上位
・離婚を考える理由(複数回答)のトップは「性格・価値観の不一致」で男女とも 55%程度が挙げており、次いで「金銭感覚の不一致」が続きます。男性は「生活時間のすれ違い」・「配偶者の親・家族との関係」と続きます。女性は「家事・育児に協力的でない」・「配偶者の親・家族との関係」となっています。
・2013 年度調査との比較では、「性格・価値観の不一致」・「配偶者の親・家族との関係」が低下し、「生活時間のすれ違い」が増加しています。


【調査概要】
調査対象: 全国の 20 歳以上 49 歳以下の男女
調査方法: WEB アンケート調査(株式会社クロス・マーケティング登録モニター対象)
調査時期: 2016 年 3 月 11 日~3 月 16 日
回収数: 3,595 人

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[明治安田生活福祉研究所]
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