「企業の人材不足」実態調査2016 

2016年12月28日
エン・ジャパンが 運営する人事担当者向け中途採用支援サイト『エン 人事のミカタ』上でサイトを利用している企業の人事担当者を対象に「企業の人材不足」についてアンケート調査を行ない、226社から回答を得ました。

【調査結果概要】

★ 「人材が不足している部門がある」と回答した企業は86%と、昨年より2ポイント増加。
★ 特に不足している職種は「営業職」、「技術職」、 「企画職」。
★ 「今後の対策として正社員の採用を行なう」と回答した企業は79%。

【調査結果詳細】

1:「人材が不足している部門がある」と回答した企業は86%と、昨年より2ポイント増加。

「現在、人材が不足している部門はありますか?」と伺ったところ、86%の企業が「ある」と回答しました。2015年の同調査に比べ、2ポイント増加しました。昨年から続く売り手市場を背景に、多くの企業が慢性的な人材不足に頭を抱えていることが分かります。
「人材が不足している部門がある」と回答した割合が高い業種は、「IT・情報処理・インターネット関連」(95%)、「不動産・建設関連」(90%)、「サービス関連」(88%)。企業規模別では、「301~500名」(91%)、「51~100名」(90%)、「101名~300名」(88%)と、中小企業を中心に人材不足感が強いようです。

2:特に不足している職種は「営業職」、「技術職」、「企画職」。

「人材が不足している部門がある」と回答した企業に不足している職種を尋ねると、第1位「営業職(営業、MR、人材コーディネーター他)」(34%)、第2位「技術職(IT・Web・ゲーム・通信)」(19%)、第3位「技術職(電気、電子、機械)」(18%)、第4位「企画職(経営企画、広報、人事、事務他)」(16%)でした。募集人数の多い営業職や専門的なスキルが必要な職種が不足しているようです。

3:「今後の対策として正社員の採用を行なう」と回答した企業は79%。

「人材が不足している部門がある」と回答した企業に人材不足の原因を伺うと、第1位は「退職による欠員」(54%)。「人材不足の状況に、今後どのような対応をお考えですか?」と伺ったところ、79%の企業が「正社員の採用を行なう」と回答。有効求人倍率は1.40倍( 2016年10月厚生労働省調べ)を記録し、中途採用が難航を極める中、正社員採用はさらに厳しい状況になりそうです。

「正社員採用を行なう」と回答した企業にその理由を尋ねると、『少数精鋭の組織のため、長期就業をしてもらわないと業務が回らない』、『定年退職を迎える社員が多いので、若い世代を採用し長期的に活躍してもらいたい』など、長期就業を見据えて正社員採用を行ないたい企業が多いようです。『新卒採用が難しい状況では、中途採用(若年層)に頼らざるを得ない』、『2018年度より初めて新卒採用をスタートするが、採用できなかった場合を想定して中途採用も強化していく』など新卒採用の影響も受け、ますます中途採用が加速していきそうです。人材不足についての悩みや課題など企業の声もご紹介します。

人材不足についての悩みや課題など企業の声
○従業員に主婦層が多いため、夕方から夜間帯、土日祝の人員が慢性的に不足している。(サービス関連)
○内定後に今勤めている会社を辞めるのに時間が掛かり入社日が遅れる。(メーカー)
○他業種に比べ年収などの条件が悪く、求職者に人気のない職種のため応募が少ない。(サービス関連)
○内定を出しても、他社への入社のために辞退されるケースが増えている。(広告・出版・マスコミ関連)
○世代交代や事業拡大に向け配置が難しく、若手に十分な経験を積ませられないことがある。(商社)
○業界全体の人材不足が進んでいる印象。どれだけ採用媒体を利用しても、退職者の数が中途入社者の数を上回っており、社員減が進む一方で先が不安。(サービス関連)


【調査概要】
調査方法:インターネットによるアンケート
調査期間:2016年9月28日 ~ 10月25日
回答企業数:『エン 人事のミカタ』を利用している企業226社

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[エン・ジャパン]
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