1万人の睡眠事情調査【睡眠白書2018】(18~79歳男女対象) 

2018年09月03日

東京西川では、社内研究機関である「日本睡眠科学研究所」監修のもと、9月3日の「睡眠の日」に合わせ、1万人の睡眠事情を調査した「東京西川 睡眠白書2018」を発表。

昨今の「働き方改革」推進や長時間労働の見直しにより、日本でもようやく「休息のあり方」に目が向けられるようになってきました。当社は452年前に創業、長年にわたり寝具を販売してきた歴史から、「健康は睡眠から。快適な睡眠を提供するのが寝具業界の使命」と捉えております。今回、「日本人の睡眠実態」についていま一度詳細に把握し、結果を公表することが、より多くの人の健康に寄与すると考え、白書の発行に至りました。この取り組みは今回が初となりますが、継続的に日本人の「眠り」を観察し、改善への示唆を提示するため、今後定期的に公表していく予定です。

目次


第 1 章 睡眠の基本調査
1-1 睡眠の基本調査
 ・不眠大国日本 約半数が不眠症の疑い
 ・不眠症の疑いは「睡眠時間」では測れない
 ・70%が「自分の睡眠に不満がある」と回答
 ・働く人の睡眠満足度・育児中のママの睡眠満足度
 ・睡眠時間満足度と実際の睡眠時間
1-2 平日と休日の睡眠
 ・平日と休日の睡眠時間の比較
 ・平日・休日の睡眠時間差は、「起床時間」の差が影響
1-3 若年層の睡眠
 ・若年層の睡眠
 ・平日と休日の睡眠時間の差 若年層では2時間以上の方も
1-4 都道府県別睡眠調査
 ・都道府県別睡眠時間
 ・睡眠優等生は “ 北日本地域 ”
1-5 職業別睡眠調査
 ・職業別の睡眠時間比較
 ・不眠症の疑いが高い職種1位は「製造業」
 ・肉体的な疲労よりも、精神的な疲労は睡眠の質を悪くする
1-6 睡眠時の姿勢
 ・寝入り時の姿勢 仰向けと横向きは半々、うつ伏せ寝は少数

第 2 章 寝具の基本調査
2-1 寝具の基本調査
 ・半数以上が「ベッド」で寝ていると回答
 ・自分の使っている寝具が「わからない人」が多数
 ・使用頻度の高い寝具1位
 ・使用頻度の高い敷きパッド1位
2-2 寝具の満足度調査
 ・5人に1人は敷き寝具・まくらに不満

第 3 章 現代人の睡眠特徴
3-1 体型別睡眠時間 満足度
 ・BMI値別 睡眠満足度
3-2 現代のお昼寝・仮眠状況
 ・仮眠をとる人は全体の約50%
 ・仮眠が取れない人の40%が「育児」「仕事」が原因
 ・週1~2回程度の仮眠をとる人 約60%
 ・約80%の人が“ 自宅 ” 仮眠。職場での仮眠、依然少ない。
 ・男性は女性に比べて職場で昼寝ができる傾向に
 ・仮眠のときは「横になる」人が、全体の半数
 ・仮眠時間は15分~30分未満が最多
3-3 配偶者との関係性と睡眠
 ・部屋で「一人で寝る」人 約60%
 ・夫婦円満は睡眠に満足
 ・寝具の満足度が夫婦関係に影響
3-4 悩み事別 眠りを阻害する 「 悩み 」
 ・全体の半数以上が悩み事で眠れなかったと回答
3-5 寝る前の習慣
 ・寝る1時間前にすること、最も多かったのは「テレビを見る」

第 4 章 寝室環境と睡眠
4-1 寝室環境調査
 ・寝室環境の実態
 ・地域別 寝室へのエアコン設置率
4-2 寝室環境と不眠の関係
 ・不眠の疑いが無い人は、寝室環境の満足度が高い

第 5 章 「健康」の維持向上と「睡眠」の関係 ①
5-1 健康クラスター分析

第 6 章 「健康」の維持向上と「睡眠」の関係 ②
6-1 健康の維持向上における睡眠の位置付け

調査結果サマリー(一部抜粋)


  • 国際基準に照らして、49.3%の人に「不眠症の疑いあり」
  • 睡眠の質を悪くする要因は「肉体的な疲労」よりも「精神的な疲労」
  • 眠りを阻害する悩み1位は「将来への不安」、次いで「健康」「金銭」
  • 「睡眠」は重要と分かっていながら改善出来ていない習慣の筆頭格
  • 睡眠の質が良いほど夫婦仲も良い・・・睡眠と夫婦仲の相関関係

調査結果(一部抜粋)


①国際基準に照らして、49.3%の人に「不眠症の疑いあり」

 世界保健機関(WHO)が中心になって設立した「睡眠と健康に関する世界プロジェクト」が作成した世界共通の不眠症判定法「アテネ不眠尺度」の基準に則り、被験者の「不眠症の疑い」について聴取したところ、49.3%の人が「不眠症の疑いあり」という結果となった。
<アテネの不眠尺度による「不眠症の疑いあり」の人の割合(6点以上が該当)>

■約7割の人が「自分の睡眠に不満がある」と回答
 睡眠の質についての満足度を問うたところ、「満足」と答えたのはわずか3割に留まった。年代別に見ると、最も不満が多かったのは男女ともに40代が最も多かった。働き盛りの世代や子育て世代が満足な睡眠を得られていない実態が明らかになった。

■睡眠時間を「足りている」と感じている人は3人に1人
 総睡眠時間が自分の理想に比べて足りているかどうかという質問には、「十分」と答えたのは34.9%。全体のわずか3人に1人に留まることが分かった。

②睡眠の質を悪くする要因は「肉体的な疲労」よりも「精神的な疲労」

 睡眠実態調査において、「心身ともに疲れた一日」「肉体的に疲れた一日」「精神的に疲れた一日」「標準的な一日」「心身ともにゆったりした一日」それぞれで睡眠の質に関する満足度を聴取した。結果、「肉体的に疲れた一日」の睡眠満足度が53.9%だったのに対して、「精神的に疲れた一日」では38.8%に留まった。最も満足度が高かったのは「心身ともにゆったりした一日」(66.8%)、最も低かったのは「心身ともに疲れた一日」(38%)となった。

③眠りを阻害する悩み1位は「将来への不安」、次いで「健康」「金銭」

 悩み事が原因で眠りにつくことが難しかった時の「悩みの種類」について聞いたところ、「将来に関する悩み」(23.9%)がトップに。次いで「健康に関する悩み」(18.2%)、「金銭面での悩み」(18.1%)となった。見通しの立てにくい時代の特徴を反映した結果と言えるかもしれない。

④「睡眠」は重要と分かっていながら改善出来ていない習慣の筆頭格

 人が健康を維持するための三大要素が「栄養」「運動」「休息」と言われるが、「睡眠」は、「休息」を代表する誰にとっても重要な要素だ。本調査では、「健康」に対する向き合い方と「睡眠」やその他の生活習慣について深く掘り下げているが、「重要性を感じているか否か」の尺度と「満足出来ているか」の尺度を掛け合わせた時、「重要性を感じていながら満足出来ていない」ことの筆頭格が、「睡眠の質」や「睡眠環境の良さへの配慮」であることが分かった。

⑤睡眠の質が良いほど夫婦仲も良い・・・睡眠と夫婦仲の相関関係

 既婚者に対しては、夫婦仲の良さ(「夫婦円満」「どちらかというと円満である」「どちらかというと円満ではない」「円満ではない」)を聴取しているが、これと「睡眠の満足度」に相関関係が見られた。睡眠の満足度が高い人ほど夫婦仲も円満で、睡眠の質が低いほど「円満ではない」と答えた人が多い傾向に。仲の良さが良質な睡眠をもたらすのか、はたまた睡眠の質が二人の関係に影響を及ぼしているのか。また、夫婦の寝室が同室か別室かも聞いているが、夫婦円満の家庭は同じ部屋で寝ているケースが多く、夫婦仲が円満ではないと別室で寝ているケースが多いという傾向も見て取れた。

■寝具の満足度も、夫婦関係に影響?
 さらに、夫婦仲の良さと寝具の満足度を比較したところ、睡眠の満足度以上に、夫婦仲と寝具の満足度の間にはより顕著な関係が認められた。自分の使っている寝具に満足していな人の約半数が、夫婦仲が円満ではないと回答している。夫婦関係が円満でないと答えた人の63.2%が40~50代であるため、体調の変化や仕事・育児等のストレスも影響しているかもしれないが、詳しい原因までは特定することはできていない。

調査概要


■調査手法:WEBパネル調査
■調査対象者:日本全国に居住する18~79歳男女
■回収サンプル数:
 事前調査対象 10,000人 ※居住地別・性年代別人口構成比に合わせて聴取
 本調査対象 3,000人 ※事前調査1万人のうち、性年代別人口構成比に合わせて聴取
■調査期間:2018年7月4日~7月9日
■調査会社:株式会社クロス・マーケティング

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