「ショッピングに関するジャンルごとの消費者動向」調査 

2014年09月12日
ECのミカタWEBを運営するRyo-MAは、全国703名を対象に「ショッピングに関するジャンルごとの消費者動向」をテーマとしたインターネットリサーチを実施。

「あなたは、通販(インターネット通販・カタログ通販・テレビ通販など)と実店舗(小売店・百貨店・デパートなど)のどちらで買い物をすることが多いですか?」という質問に対し、「どちらも同じくらい利用している」と答えた人が20%、「通販で買い物をすることが多い」と答えた人が12%という結果になったのです。合わせておよそ3割の消費者が、実店舗に引けを取らない頻度で、ネット通販を利用しているということがわかりました。
今や、一歩も外に出なくても生活ができてしまう時代です。ネット通販の利用が当然となった世の中で、業界に求められている商品とは何でしょうか。

調査したところ、女性ユーザーを中心に「化粧品」や「洋服」に対するニーズが高まっているようです。
当調査では、それらの商品を中心に、日常の一部分となりつつあるネット通販業界において、需要の高い商品について調査を行いました。

【調査背景】
本調査は、通販業界の顧客である消費者において、ネットショッピングで高い需要のある商品を調査することにより、インターネットへの浸透率を調査するとともに、業界の更なる発展に向けて販売対策を考察していくことを目的とした調査となっています。

【調査結果】

Q1:あなたは、通販(インターネット通販・カタログ通販・テレビ通販など)と実店舗(小売店・百貨店・デパートなど)のどちらで買い物をすることが多いですか? (回答者:703名)

消費者が買い物をする際に、通販と実店舗のどちらを多く利用しているか、という質問に対し、回答者703人中20%の消費者が、通販と実店舗を「どちらも同じくらい利用している」と答えました。また、「通販で買い物をすることが多い」と答えた消費者は12%という結果になりました。
割合としては、実店舗を多く利用する人が64%と圧倒的な結果にはなりました。しかし、消費者の1割以上が通販で買い物をすることが多いということがわかります。また、実店舗とネット通販を同じ頻度で利用している消費者と合わせると、およそ3割、つまり3人に1人は日常的にネット通販を利用していると考えると、いかにネット通販が世の中に浸透しているのかということがわかるのではないでしょうか。

Q2:あなたは、以下の商品を購入するとしたら、どこで購入しますか?または、したいと思いますか? →【靴】

靴を購入する際に利用するショップに関する質問に対しては、「専門店」で購入する人が72%と非常に多くの割合を占めていることがわかりました。次いで多かった回答が「アウトレットモール」の25%、続いて百貨店、ディスカウントストアという結果となっています。
しかしながら、カタログ通販やバラエティショップを押さえて、インターネット通販で靴を購入している人が多い(16%)という結果が出ました。靴はブランドやメーカーによってサイズに差があり、実際に履いてみなければ購入しづらいという特徴がありますが、その中でこのような回答が得られたということは意外な結果と言えるのではないでしょうか。その要因としては、ネットにおける情報に関して、消費者が信頼感を持ちつつあるということが言えそうです。

Q3:あなたは、以下の商品を購入するとしたら、どこで購入しますか?または、したいと思いますか? →【食品・飲料(米・水・酒など)】

食料品を購入する際に利用するショップに関する質問に対しては、「スーパーマーケット」で購入する人が82%と非常に多い結果となり、ディスカウントストアの35%、ドラッグストアの25%、コンビニの20%と、比較的、実店舗を利用している割合が高いことがわかりました。

通販業界は、お弁当の宅配や大量の食品類の配達など、食品面においても独自の発展を遂げてはいますが、まだまだ実店舗の利用が主流で、需要はそれほど高くないようです。

Q4:あなたは、以下の商品を購入するとしたら、どこで購入しますか?または、したいと思いますか? →【洋服(下着・インナー・アウター類)】 (回答者:703名 複数回答可)

洋服類を購入する際に利用するショップに関する質問に対しては、「専門店」で購入する人が52%、次いで高い数字が、「アウトレットモール」の26%と言う結果になりました。
そして、その「アウトレットモール」とほぼ同じ数値の25%の消費者が、インターネット通販を利用していることがわかりました。

昨今は通販サイトにサイズがわかりやすく記してあったり、実店舗と比べて在庫や種類も豊富に取り揃えられたりしていることから、衣類をネットで購入するユーザーが増えてきているようです。ネット通販の業界にとっては、衣類はかなりの需要があることがわかります。

また、洋服の購入における消費者行動に関しては、さらに興味深いデータが出ています。

Q5:あなたが洋服を購入するとしたら、購入の決め手となるものは何ですか? (回答者:703名 複数回答可)

洋服を購入する際に決め手となる理由に関する質問では、「テレビや雑誌・新聞の情報とその商品を気に入ったから」と答えた人が14%、「友人・知人の意見を聞いて、その商品を気に入ったから」と答えた人が12%、更に「インターネットの意見を聞いて、その商品を気に入ったから」と答えた人が9%と、非常に近い数字で似通っているという結果が出ました。

「特に決め手になるものはない」との回答が36%、また、家族の意見を参考にする人も23%と多いですが、店員の意見(18%)や友人の意見(12%)と同じくらい、インターネットやテレビなどといったマスメディアの意見も参考にしているということがわかります。また、「芸能人や人気モデルのブログやSNSでその商品を気に入ったから」との回答が4%と少なくはありますが得られました。ツイッターなどのSNSも合わせて商品への情報提供がされているということは、ネット通販業界にとって追い風であると言えるでしょう。この業界が進出してきた昨今ならではの結果となりました。

Q6:あなたは、以下の商品を購入する際、どこで購入しますか?または、したいと思いますか? →【化粧品類(スキンケア用品・ヘアケア用品など)】 (回答者 703名 :女性392名/男性311名 複数回答可)

化粧品類を購入する際に利用するショップに関する質問に対しては、女性で最も多いのは「ドラッグストア・薬局」で購入する人が64%、続いて多いのが「専門店」の29%と言う結果が得られました。ここまでは変わったデータではありませんでしたが、3番目に多いのが「インターネット通販」の27%という数字があることに注目です。化粧品類に関しては、他の商品と比べて、かなりネット通販での需要が高まっているということが言えます。

この結果が得られた原因として、化粧品は試供品や専門店で店員に勧められた商品を試しに購入し、気に入った商品を在庫が豊富にあるネット通販で買うというケースが増えているのではないかと予想することができます。男性と比べて、ネット通販を利用する割合が10%以上高いのは、このような側面からではないでしょうか。

化粧品はブランド名や実際の効果で一種のブランディングが確立している側面もあり、ネット通販における懸念材料であった「信頼感」と言う面において、他ジャンルの商品と比べて消費者が購入しやすいというメリットもあるのではないでしょうか。
また、化粧品の購入における消費者行動に関してもこのような追加データが出ています。

Q7:あなたが化粧品類(スキンケア用品・ヘアケア用品など)を購入するとしたら、購入の決め手となるものは何ですか?  (回答者 703名 :女性392名/男性311名 複数回答可)

化粧品を購入する際に決め手となる理由に関する質問では、
女性の意見では「インターネットの意見を聞いて、その商品を気に入ったから」と回答した人が29%、「テレビや雑誌・新聞の情報とその商品を気に入ったから」と回答した人が20%と言う結果が得られました。
また、「特に決め手になるものはない(女性:24%、男性:20%)」よりも数値が高い回答がネット情報だけだという結果も、いかにネットの情報が重要視されているのかと言うことが現れています。店員からの意見(20%)と同等、または友人知人からの意見(16%)、更には家族からの意見(11%)よりも、ネットやテレビの情報を参考にしている人が多いのです。

男性の意見では、女性とほとんど変わらないデータでしたが、「インターネットの意見を聞いて、その商品を気に入ったから」に関しては男性が12%と、女性と比べてかなり低い数値となりました。「決め手がない(35%)」や「購入しない(14%)」はともかく、男女別でこれほど顕著な差が出たのはこの項目だけです。男性向けの化粧品は増加傾向にありますが、まだまだ知名度が低い商品が多いので、ネットの情報に対する信頼度が低い傾向があるのかもしれません。

洋服類の時にも述べましたが、ネットやSNSで得られる情報の幅が広がっている近年では、良くも悪くもメディアの情報を参考にする傾向が高いです。
特に化粧品関連は効果に個人差が出ることが多いため、その効果に対しての信頼ができても、消費者にとっては少しでも多くの客観的事実が欲しいと考える心理が働きます。
最近では、化粧品を実際に利用した感想を口コミ形式で投稿する、参加型のコミュニティサイトなども豊富にあります。それらのサイトは女性が中心となって運営しているため、女性と男性の間でネット情報に関して信憑性に差が生まれているのも、この辺りが要因になっているのかもしれません。いずれにせよ、化粧品がネット通販業界に与えている影響は、大きいと言えるのではないでしょうか。


【調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国の10代~70代の男女
総回収数:703名(男性:311名 女性:392名)
実施期間:2014年8月7日~2014年8月20日の14日間

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