手作り(ハンドメイド)」について(20~60代女性対象) 

2016年04月27日
千趣会の「ベルメゾン生活スタイル研究所」は、「手作り(ハンドメイド)」についてベルメゾンデッセ会員のみなさんにお聞きしました。

ここ2~3年でスマートフォンが急激に拡大する中で、スマホアプリで1点モノの手作りアクセサリーや洋服などを販売するハンドメイドマーケットECが注目を集めています。その中のひとつ、国内最大級を誇る「minne」には、20万5千人の作家さんが登録し、約250万点の作品が掲載されています。そこで今回は「手作り(ハンドメイド)」に対する意識や実態をベルメゾンデッセ会員のみなさんにお聞きしました。その結果、20~30代女性の3割以上が手作り販売サイトで作品を購入した経験があり、20代女性の半数が自分の手作り作品をSNSに投稿した経験があることがわかりました。

調査は2016年3月30日~4月14日にインターネットで実施。20~60代女性2873名の回答結果を集計しました。

【調査結果】

◆「手作り」に関心ある女性は4人に3人。

まず初めに手作り(ハンドメイド)にどれくらい関心を持っているかを尋ねると、全体の73.7%の女性が手作りに関心を持っていることがわかりました(「とても感心がある」30.4%、「まあまあ関心がある」43.3%の合計)。年代別でみると、30代が77.6%、60代が78.1%と平均を上回り、手作りに興味を持っている人が多いことがわかりました。

◆“手作り”から受けるイメージは「楽しい」「心がこもっている」「世界に一つだけ」

手作り(ハンドメイド)ということばからどんなことをイメージするか聞いてみると、「楽しい」50.3%、「心がこもっている」47.9%、「世界に一つだけ」47.3%が上位に入りました。20代30代は「心がこもっている」と感じている人が他の年代に比べて多く、60代では「世界にひとつだけ」を挙げる人が他の年代より約10ポイント高い結果となりました。

◆手作りの良さは「好みのデザインが作れること」75.7%。

手作りの良さを聞いてみると、「好みのデザインのものを作れる」と回答した人が最も多く全体の75.7%、次いで「既製品にはないぬくもりを感じる」40.8%、「ストレス発散になる」31.3%が続きました。年代別では、「20代は「節約できる」と答えた人が他の年代に比べて高く、60代では「既製品にはないぬくもりを感じる」と答えた人が全体平均を20ポイント近く上回るなど、年代によって手作りに対する価値感に違いがあることがみえてきました。

◆7割の女性が、手作り経験者。

この5年以内に手作り(ハンドメイド)したことがある人は、全体の70%。年代別でみると、60代が最も高く79.2%、次いで30代の73.7%が続きました。20代が最も少なく58.9%に留まりました。

◆人気手作り№1は、「裁縫(ソーイング)洋服や着物のリメイク」

この5年以内に手作りをしたと答えた人に、どんな手作りをしたのか聞いてみました。その結果、最も多かったのは「裁縫(ソーイング)洋服や着物のリメイク」で全体の48.0%、次いで「バッグやポーチ類」38.7%、「子どもの入園グッズ」34.8%、「編み物」33.9%が続きました。年代別でみると、30代の1位は「子どもの入園グッズ」で51.6%。小さなお子様を持つこの世代ならではの特徴が出ました。20代では「DIY」が32.9%と全体平均に比べ15ポイント以上上回り、最近のDIYブームはこの世代が牽引していることが推測できます。また、50代60代は昔ながらの「編み物」が2位にランクイン。年代によって手作りするものの好みに違いがあることがわかりました。

◆手作りのきっかけは、「趣味のひとつとして」「必要に迫られて」「市販よりも安くできそう」

この5年以内に手作りをしたと答えた人に、手作りしたきっかけを伺いました。上位に入った理由では、「ずっと楽しめる趣味のひとつとして」32.8%、「入園や入学グッズを作らないといけなかったから」32.3%、「買うよりも自分で作った方が安くできると思ったから」32.0%、「市販品を見て自分も作れそうだと思ったから」28.1%、「市販品に気に入ったものがなかったから」26.2%という結果になりました。年代別でみると、20代では、「ブログやフェイスブックを見て」と答えた人が全体平均を約16ポイント上回る23.7%。若い世代はSNSの影響を受けて手作りをはじめた人が多いことがわかりました。また30代40代では「入園入学グッズを作らないといけなかったから」が1位、必要に迫られて手作りをはじめた人が多いようです。50代60代では、「ずっと楽しめる趣味のひとつとして」が最も多く、生涯に亘って手作りを楽しもうと考える人が多いことがみえてきました。

◆手作りに関する情報収集は「インターネットの検索」「書籍や雑誌」。

この5年以内に手作りをしたと回答した人に、手作りに関する情報をどこから入手しているか尋ねました。その結果を見ると、「インターネットの検索」が63.4%で最も多く、次いで「書籍や雑誌」60.6%が続きました。20代30代はインターネット派が多く、40代以降になると書籍や雑誌派が徐々に多くなってきます。また20代30代では「ブログやSNS」派が他の年代に比べ多く、年代により情報収集の方法にも違いがみられました。

◆手作り材料の購入先上位は「手作り材料専門店」と「100円ショップ」。

この5年以内に手作りをしたと回答した人に、手作りに必要な材料はどこから購入したか聞いてみました。その結果、最も多かったのが「手作り材料専門店」の72.5%、次いで「100円ショップ」の62.8%が続きました。3位には「インターネット通販」30.0%が入りましたが、手作り材料専門店と100円ショップが、手作り派の御用達ショップとして大きな存在であることがわかりました。年代別でみるとDIY経験者が多い20代は「ホームセンター」の利用が他の年代に比べ約8ポイント上回っています。また60代では「百貨店」を利用する人が10.5%、「習っているカルチャーセンターや教室」9.2%と全体平均を上回る結果になりました。

◆「手作りキット」を利用したことがある人は6割弱。

これまでに材料がセットになっている「手作りキット」を購入したことがある人は全体の56.2%(「この5年以内に購入したことがある」37.5%、「この5年以前に購入したことがある」18.7%の合計)。6割弱の女性が手作りキットの購入経験者であることがわかりました。

◆手作りしたもの、7割以上が「自分で使う」。

手作りしたものはどんな風に使っているのでしょうか。最も多かったのが「自分で使っている」と答えた人で全体の73.4%。次いで「子どもが使っている」52.8%、「友人や知人にプレゼントした」32.6%、「家に飾っている」32.6%が続きました。30代では「子どもが使っている」人が最も多く、50代以降になると「家に飾っている」人の割合が他の年代より高い結果となりました。手作りを趣味として楽しむのはもちろん自分の作品を飾って楽しむ人が多いのは、50代以降の特徴といえそうです。

◆SNSへの投稿、20代では2人に1人。

手作りした作品をフェイスブックやブログ、インスタグラムといったSNSに投稿することがある人は、全体の26.0%(「よくする」7.4%、「時々する」18.6%の合計)。年代別でみていくと20代は48.6%と最も多く、2人に1人が投稿している実態がみえてきました。次いで30代は35.7%。若い世代は手作りしたものをコミュニケーションのネタとしても利用している人が多いことがわかりました。

◆カルチャーセンターやハンドクラフト教室の利用経験者は2割弱。

これまでにカルチャーセンターやハンドクラフト教室に通ったことがある人は18.7%(「5年以内」10.6%、「5年以前」8.1%の合計)。年代別でみると50代60代での利用経験者が平均に比べ約8ポイント多くなっています。

◆1ヶ月の手作り予算、8割強が「3000円未満」。

1ヶ月の間に、作りに使ってもよいと思う金額をきいてみました。全体では「1000円~2000円未満」と答えた人が30.4%、「1000円未満」が29.5%で並びました。次に多かったのは「2000円~3000円未満」の20.3%。8割以上が1ヶ月間の手作り予算は3000円以内という結果になりました。20代30代では「1000円未満」と答えた人が全体より多く、60代では「2000円~3000円未満」と答えた人が多く、年代により予算に対する考え方が多少違うことがわかります。

◆手作り作品の販売サイト、知名度№1は「ミンネ」。

このところ急激に利用者のすそ野が広がっている手作り作品の販売サイト。代表的なサービス名について知っているかどうかを聞いてみました。その結果最もよく知られていたのは「ミンネ」で全体の34.6%。2位の「ク―リマ」の11.6%を大きく突き放しました。ミンネは20代では49.6%、30代では43.2%が知っていると回答。高い認知率を示しました。テレビコマーシャル等での大々的な広告宣伝の効果が表れる結果となりました。

◆3割弱が手作り販売サイトで「他人の作品を購入」。

手作り販売サイトの利用経験について聞いてみると、「他人の作品を購入したことがある」と答えた人は全体の28.6%、20代30代では3割を越える結果となりました。また「自分の作品を販売したことがある」人は全体の9.7%。こちらも20代は14.7%、30代は13.1%で若い世代を中心に手作り販売サイトの利用が今後も増えていくことが予測されます。

◆今後手作り品を販売するイベントに参加したい、7割弱。

手作り品を販売するイベント(手作り市やクラフトマーケットなど)に参加したことがある人は全体の36.2%(「客として」33.0%、「作家として出品」0.8%、「客としても作家としても」2.4%の合計)。今後、そのようなイベントに参加してみたいか意向を聞くと、全体の67.5%が参加したいという意向を示しました。(「客として」49.6%、「作家として出品」3.8%、「客としても作家としても」14.1%の合計)。年々各地で広がりを見せる手作りイベントは今後もますます拡大していくのではないでしょうか。

◆20代30代は「ワークショップ」への参加にも前向き。

これまでに手作りのワークショップに参加したことがある人は全体の24.5%とそれほど高くないものの、今後の意向を聞いてみると全体の47.8%がワークショップへの参加意向を示しました。特に20代30代では親子で参加するワークショップを中心に参加意向が高く、今後は手作りワークショップの開催が盛んになっていくことが予測されます。

◆今後手作りしてみたい人は84%。

最後に、今後機会があれば手作り(ハンドメイド)してみたいかを尋ねました。結果は、84.0%が「してみたい」と回答。年代別では60代が91.7%と最も高い意向を示しました。手作りしたいと思う内容では、1位が「縫製(ソーイング)洋服や着物のリメイク」」44.0%、次いで「バッグやポーチ」の35.9%、「編み物」32.6%が続きました。年代別では、20代30代で「子どもの入園グッズ」を挙げる人が他の年代に比べ目立つ結果となりました。
今後機会があれば手作り(ハンドメイド)してみたいか

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