“冷凍食品の利用状況”実態調査(冷凍食品を「月1回以上」利用している25歳以上の男女対象) 

2020年04月09日

日本冷凍食品協会は、本年2月22日から2月24日にかけて、冷凍食品の利用者を対象に、『“冷凍食品の利用状況”実態調査』を実施しました。

※調査対象:冷凍食品を「月1回以上」利用している25歳以上の男女各625人

調査結果サマリー


スクリーニング調査結果

1.冷凍食品を利用する頻度
  • 《女性》では、 「ほとんど又はまったく使わない」という人は2割弱(16.9%)で、“使う”人は8割強(83.1%)。“使う”人では「週2~3回」(26.7%)が最も多く、以下「週1回」(18.7%)、「月2~3回」(16.6%)といった頻度が多い。
  • 《男性》では、「ほとんど又はまったく使わない」(18.3%)が《女性》(16.9%)よりもわずかに多く、総じて《女性》よりも冷凍食品を使う頻度は低め。
  • 男女とも、若い世代ほど冷凍食品の利用頻度は高い。
  • 「ほとんど又はまったく使わない」は男女ともに年々減少している。
  • 自宅で身内を介護している人は、冷凍食品の利用頻度がかなり高い。
2.身内の人(親または配偶者)で、介護を受けている人はいるか
  • 《女性》では「自宅にいる」(4.7%)で、自宅以外では「兄弟や親戚の住居にいる」(4.4%)および「介護・医療などの施設にいる」(7.7%)と、“現在いる”(16.8%)は2割弱。さらに、「今はいないが、5 年程度以内に介護が必要になると思われる身内がいる」(4.9%)、「今はいないが、いずれ介護が必要になると思われる身内がいる」(39.1%)と介護が身近な課題に。
  • 《男性》でも同様の傾向で、「自宅にいる」(5.7%)、「兄弟や親戚の住居にいる」(4.3%)および「介護・医療などの施設にいる」(7.5%)で、“現在いる”(17.5%)が2割弱。さらに、「今はいないが、5 年程度以内に介護が必要になると思われる身内がいる」(5.1%)、「今はいないが、いずれ介護が必要になると思われる身内がいる」(36.1%)と女性同様介護が身近に。

1)自宅介護で、その人の介護は、主に誰がしているか

  • 《女性》では「自分」がほぼ3人に2人(64.4%)で、「自分以外の家族」(33.9%)はその半分程度。
  • 《男性》では「自分」(44.0%)よりも「自分以外の家族」(52.5%)の方が多い。
  • 男女とも年齢が上がるほど「自分」が多い。

2)自宅介護で、外部の人・機関から支援を受けているか

  • 《女性》では「デイサービスを活用」(66.9%)が最も多く、次いで「ヘルパーを活用」(26.3%)は2割台。
  • 《男性》でも「デイサービスを活用」(64.1%)が6割台だが、続く「ヘルパーを活用」(36.3%)は《女性》(26.3%)よりも多い。

Ⅰ 冷凍食品の利用状況

1.冷凍食品を利用する頻度
  • 《女性》は「週2~3回」(31.8%)が最も多く、以下「週1回」(23.4%)、「月2~3回」(19.2%)の順で、1割強が「毎日」(13.6%)。平均は「2.1 回/週」。
  • 《男性》も「週2~3回」(34.2%)が最も多く、平均「2.2 回/週」。
  • 男女とも、《お弁当を作っている人》の方が《作っていない人》よりも利用頻度は高い。
  • 男女とも「毎日」が増加。特に男性のヘビーユーザーが大幅に増加。
2.冷凍食品を利用する頻度は、1年前に比べて変わったか
  • 《女性》では、「変わらない」(62.7%)という人が過半数を占めているが、「増えた」(24.8%)が「減った」(9.3%)を大きく上回る。
  • 《男性》でも「変わらない」(59.8%)が多いが、「増えた」(26.2%)が「減った」(7.2%)より 20 ポイント近く多い。
  • 男女とも、若い人ほど「増えた」割合が高い傾向がみられ、《女性・25~34 歳》(37.6%)、《男性・25~34 歳》(35.2%)、《男性・35~44 歳》(33.6%)では 3 割台。
  • 男女とも、ここ4年「増えた」が「減った」を大きく上回る。
3.冷凍食品を利用する頻度が増えた理由
  • 《女性》では、「調理が簡単で便利だから」(78.7%)が最も多く、次いで「おいしいと思う商品が増えたから」(51.0%)、「手ごろな値段だから」(40.0%)といった“冷凍食品のメリット”がトップ3。また、「忙しくなり、食事を作る時間が減ったから」(38.1%)、「お弁当を作るようになったから」(25.8%)などの“生活面の環境変化による理由”も少なくない。
  • 《女性》では、「調理が簡単で便利だから」が今回も高率を維持し、「おいしいと思う商品が増えたから」が増加傾向で推移。
  • 《男性》でも、「調理が簡単で便利だから」(81.7%)がトップ。以下「おいしいと思う商品が増えたから」(47.6%)、「手ごろな値段だから」(43.9%)、「お弁当を作るようになったから」(29.3%)、「忙しくなり、食事を作る時間が減ったから」(22.0%)が続く。
  • 《男性》では、「お弁当を作るようになったから」(29.3%)が増加。
4.1年前に比べ、利用頻度が増えた冷凍食品
  • 《女性》では「ギョウザ」(39.2%)、「冷凍野菜」(32.0%)、「うどん・そば・ラーメン(麺のみ)」(29.4%)、「ピラフ・炒飯」(24.5%)、「スパゲティ」(22.4%)、「からあげ」(22.1%)、「たこ焼き・お好み焼き」(20.5%)など、“何らかの利用が増えた冷凍食品がある”割合は7割強(75.0%)。
  • 《男性》でも「ギョウザ」(39.5%)がトップ。以下「からあげ」(27.5%)、「ピラフ・炒飯」(26.6%)、「うどん・そば・ラーメン(麺のみ)」(25.3%)、「スパゲティ」(23.4%)が続き、“何らかの利用が増えた冷凍食品がある”割合は7割弱(67.4%)。
  • 《女性》は、《男性》に比べ「冷凍野菜」や「冷凍果物」など素材系の増えた割合が高い。
  • 《女性》は、「うどん・そば・ラーメン(麺のみ)」(前々回 32.5%→前回 39.0%→今回 39.2%)、「たこ焼き・お好み焼き」(同 19.2%→19.5%→20.5%)が着実に増加し、《男性》は、 「ギョウザ」(同 37.6%→36.2%→39.5%)、「からあげ」(同24.2%→23.5%→27.5%)の TOP2がさらに増加。
5.冷凍食品の購入場所
  • 《女性》では、「スーパーマーケット(店頭)」(91.6%)が圧倒的で、そのほか「ドラッグストア」(28.1%)、「コンビニエンスストア」(15.5%)、「宅配サービス」(15.4%)など。「宅配サービス」の利用は《男性》(4.6%)に比べて高い。
  • 《男性》でも、「スーパーマーケット(店頭)」(92.9%)が圧倒的に多く、次いで「ドラッグストア」(33.3%)、「コンビニエンスストア」(26.2%)が続く。「コンビニエンスストア」の利用は《女性》(15.5%)に比べてかなり高い。
  • 年齢別では、男女とも若い人ほど「ドラッグストア」や「コンビニエンスストア」の割合が高い傾向。
  • 男女とも「ドラッグストア」が着実に増加。
6.冷凍食品を購入している目的
  • 《女性》では、「自宅で食べる夕食」(59.8%)が最も多く、以下「自宅で食べる昼食」(46.2%)、「お弁当用」(43.8%)、「料理に使う素材として(野菜・魚介等)」(32.5%)などの順。
  • 《男性》でも「自宅で食べる夕食」が6割強(61.4%)、「自宅で食べる昼食」(37.3%)、「お弁当用」(36.5%)などの順で、上位の目的は《女性》と変わらないが、「料理に使う素材として(野菜・魚介等)」(男性 13.9%)の割合はかなり低い。
  • 男女とも、年齢が上の人ほど「自宅で食べる夕食」、「自宅で食べる昼食」、が高率になる傾向。
  • 前年に比べ、《女性》では「自宅で食べる夕食」が増加、《男性》では「お弁当用」が増加。
7.冷凍食品の魅力
  • 《女性》では、「調理の手間が省ける」(69.1%)、「買い置きができる」(64.8%)、調理時間が短縮できる」(59.2%)、「おいしい」(54.9%)といった魅力を半数以上の人が挙げている。
  • 《男性》でも「調理の手間が省ける」(57.1%)が最も多く、以下「おいしい」(54.4%)、「買い置きができる」(50.4%)、「調理時間が短縮できる」(45.9%)が続いている。全般的に《女性》の方が高率を示している魅力が多く、《女性》の方が多くの点に魅力を感じている。
  • 年齢別では、男女とも若い人ほど「調理の手間が省ける」「おいしい」「調理時間が短縮できる」、年齢が上の人ほど「買い置きができる」「必要な分だけ調理できる」「供給が安定している(いつでも買える)」を挙げる割合が高い傾向。
    若い世代は簡便性を、年齢が上の世代は利便性を重視する傾向がうかがえる。
  • 近年、男女とも「おいしい」が顕著に増加。
8.冷凍食品は割引や特売をしている店で購入するか
  • 《女性》では、「定期的に割引や特売をしている店で購入することが多い」(52.3%)、「割引や特売をしていない店で購入することが多い」(47.7%)に二分している。
  • 《男性》でも、「定期的に割引や特売をしている店で購入することが多い」(50.5%)と「割引や特売をしていない店で購入することが多い」(49.5%))がほぼ同数。
  • 男女とも若い人ほど「定期的に割引や特売をしている店で購入することが多い」が多い。
  • 男女とも「割引や特売をしていない店で購入することが多い」が前回よりさらに増加し、小売店での冷凍食品の販売が、割引からEDLP(Everyday Low Price)などの一定価格に転換が着実に進んでいることがうかがえる。
9.冷凍食品の割引を行っている場合に購入することが多い価格
  • 《女性》 「1~2割引」(27.1%)と並んで「5割引」(26.7%)が多く、大幅な割引へのこだわりは強い。
  • 《男性》では、「1~2割引」(34.5%)、「3割引」(26.6%)の順で、「5割引」(15.1%)は《女性》に比べて少ない。前回と比べても大幅な割引へのこだわりは弱くなっている。

Ⅱ 冷凍食品の情報提供に関する意識

1.冷凍食品を購入または利用する時、パッケージの表示を見ているか

1)冷凍食品を購入する時、パッケージの表示を見ているか

  • “注目度”は、《女性》では 【調理方法】(67.7%)、【メーカー名】(57.1%)、【商品特徴(表面)】(55.8%)、【賞味期限】(54.6%)、【内容量】(53.6%)の順。
  • 《男性》でも【調理方法】(57.3%)、【メーカー名】(57.1%)、【賞味期限】(53.8%)、【内容量】(49.6%)、【商品特徴(表面)】(45.1%)の順だが、総じて《女性》より低率。
  • 年齢別では、男女とも総じて年齢が高い人ほどさまざまな表示を見ている。

2)冷凍食品を利用する時、パッケージの表示を見ているか

  • “注目度”は、《女性》では 【調理方法】(71.4%)が抜きん出て高く、以下【賞味期限】(54.7%)、【内容量】(49.3%)、【メーカー名】(48.2%)、【商品特徴(表面)】(47.2%)、【原料原産地】(40.2%)などの順。
  • 《男性》でも、【調理方法】(61.6%)、【賞味期限】(53.1%)、【メーカー名】(47.0%)、【内容量】(43.8%)、【商品特徴(表面)】(41.1%)と、《女性》と同様の項目が上位。
  • 年齢別では、男女とも総じて年齢が高い人ほどさまざまな表示を見ている。

Ⅲ 電子レンジの利用状況と利用意識

1.電子レンジの使用頻度
  • 《女性》 「1日に2、3回以上」(70.4%)が7割、“1日に1回以上”は9割に達する。
  • 《男性》でも、「1日に2、3回以上」(44.8%)の割合は女性に比べてかなり低いものの、“1日に1回以上”は約8割。
  • 男女とも年代が上がるほど使用頻度は高く、特に男性でその傾向が強い。
2.今使っている電子レンジの使用期間
  • 《女性》 「3年未満」(23.1%)、「3~5年未満」(23.1%)、「5~10 年未満」(28.5%)、「10 年以上」(22.0%)がいずれも2割台。
  • 《男性》でもほぼ同様だが、《女性》に比べて使用期間は短め。
  • 《男性》では、年代が上がるほど使用期間は長い。
3.電子レンジのイメージ
  • 《女性》 「時短になる」(80.6%)が最も多く、以下「操作が簡単」(78.8%)、「加熱調理が簡単」(70.8%)、「火を使わず安全」(60.6%)など、簡便性についてのプラスイメージが上位。
  • 《男性》でもプラスイメージが上位だが、総じて《女性》と比べて低率。
  • 男女とも年代が上がるほどプラスイメージの割合がやや高い傾向。
4.電子レンジの利用目的
  • 《女性》 「手作りして保存しておいたごはんやおかずのあたため」(86.4%)の8割台をはじめ、「購入した冷凍食品の加熱調理」(79.5%)、「食材の下ごしらえ(下ゆで、解凍など)」(77.9%)、「購入した惣菜やお弁当のあたため」(69.1%)、「牛乳、スープ、酒などの飲み物のあたため」(61.1%)、「購入したレトルト食品のあたため」(51.6%)など、さまざまな場面で電子レンジを利用している。
  • 《男性》では、「購入した冷凍食品の加熱調理」(70.9%)、「手作りして保存しておいたごはんやおかずのあたため」(65.0%)、「購入した惣菜やお弁当のあたため」(56.3%)などの順で、総じて《女性》よりも低い割合。
  • 年齢による電子レンジ利用目的の差はあまりない。高齢者も様々な目的でレンジを活用している。
5.購入した冷凍食品を電子レンジで加熱する際、したことがある失敗
  • 8割強の人が何らかの失敗を経験している。
  • 《女性》 「加熱ムラができた」(72.8%)、「電子レンジの中で食材が飛び散った」(61.1%)の2項目が特に多いほか、「見た目が悪くなった(焦げ付く、干からびる、変色するなど)」(29.6%)、「味・食感が悪くなった」(29.2%)など、多くの失敗を経験。
  • 《男性》でも、「加熱ムラができた」(57.5%)、「電子レンジの中で食材が飛び散った」(54.8%)が多いが、いずれの項目も《女性》より低い割合で、失敗は《女性》より少ない。
  • 男女とも、若い人ほど失敗が多い傾向。
5-1.購入した冷凍食品の電子レンジでの加熱で失敗する頻度
  • 《女性》 「それ以下だがたまに失敗する」(60.8%)が主で、「ほとんど失敗しない」は3割弱(29.4%)。
  • 《男性》でも「それ以下だがたまに失敗する」(53.2%)が多いが、《女性》よりはやや少なく、「ほとんど失敗しない」(37.6%)がやや多くなっており、《女性》よりも失敗する頻度はやや低い。
  • 男女とも若い人ほど失敗の頻度はやや高い。
5-2.購入した冷凍食品の電子レンジでの加熱で失敗した理由
  • 《女性》 「指定された加熱時間を守らなかった」(38.5%)、「指定された調理方法を守らなかった」(31.4%)が3割台で多く、以下「指定されたワット数を守らなかった」(14.0%)、「電子レンジ不可の包装や容器を入れたまま加熱した」(12.4%)が1割台で続く。
  • 《男性》でも、「指定された加熱時間を守らなかった」(40.3%)、「指定された調理方法を守らなかった」(39.2%)、「指定されたワット数を守らなかった」(19.2%)、「電子レンジ不可の包装や容器を入れたまま加熱した」(15.7%)の順だが、《女性》よりも総じて高い割合。

調査概要


調査方法:インターネット調査
調査対象:冷凍食品を「月 1 回以上」利用している 25 歳以上の男女各 625 人
調査期間:2020 年 2 月 22 日(土)~2 月 24 日(月)
標本構成:
 スクリーニング調査(回答対象者を絞り込むための調査):有効回収 9971 人
 本調査:有効回収 1250 人

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[日本冷凍食品協会]
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