建設現場で働く女性の実態調査(建設現場や工事現場で実際に現場作業をしていると回答した女性対象) 

2016年10月11日
ミドリ安全は、女性が安全で快適に働ける環境づくりを目指し『働く女性プロジェクト』を発足しました。第一弾として建設現場で働く女性へのインタビューやアンケート調査を実施し、現場の女性の生の声を活かした新シリーズ「ワーク女子力」を2016年秋より本格始動。

<調査結果>

 建設業界において現場で働いていると回答した全国の計152名の女性の方を対象に、職場での労働環境や安全保護具の利用実態に関してのアンケート調査を2016年7月に実施しました。国土交通省では平成26年より、建設業界における女性の活躍推進を行っています。実際に現場で働いている女性は、女性の活躍推進をどのように感じており、身につける安全保護具にどのような不満があるのかをリサーチいたしました。

  「あなたが勤めている会社では女性の活躍を推進する取り組みをしていますか」という質問に対して、31.6%の方が「行っている」と回答、「現在は行っておらず、今後も行う予定はない」と回答した方も22.4%にものぼり、3人のうち1人の会社では、まだまだ女性が活躍するための取り組みが思うように進んでいないことがわかりました。

 「建設現場で女性がより活躍するために、今以上に必要だと感じるものをお答えください」という質問に関しては、最も多かった答えが「男女平等の昇給チャンス(53.3%)」で、次いで「現場での女性用トイレの設置(52.0%)」、「妊娠・育児中のフォローアップ(43.4%)」と続きました。
 実際のインタビューでも、「昔の現場では、まずコンビニのトイレ探しから始まった」と答えた方もいましたが、女性用のトイレや更衣室の設置といった課題も、まだまだ多く残っていることがわかります。

現場女子に最も馴染みの深い安全保護具は「ヘルメット」
 次に着用している安全保護具の利用率を聞いたところ、最も多かったのが「ヘルメット(53.9%)」で、次いで「ユニフォーム(42.1%)」「安全靴(40.8%)」と続きました。

手袋や安全靴は自腹購入!?会社の安全保護具の支給状況
 さらにそれぞれの安全保護具を利用していると答えた方に、使っている安全保護具は会社が支給したものか、個人で購入したものかを聞きたところ、会社支給がなく全て個人で購入しているのは「作業用手袋」で32.8%となり、「安全靴」も25.8%と個人負担が多いことが分かりました。

安全保護具のデザインは男性向けばかり!? 男女別のデザインは浸透しているか
 安全保護具のデザインはこれまで男性をターゲットにしたものが大半でしたが、実際の女性たちの現場ではどのような状況なのでしょうか。そこで、使用している安全保護具が男女同じデザインか、男女異なるデザインかを聞いてみたところ、男女同じデザインと答えた方が最も少なかったのは「ユニフォーム(67.2%)」で女性向けのデザインが徐々に浸透してきていることがわかります。次いで「安全靴」も合わせて24.2%が男女異なるデザインのものを使っていると答えており、作業現場での女性向け商品が拡大してきていることが分かります。その一方「ヘルメット」は男女別のデザインは少なく、92.7%が男女同じデザインであると回答しました。

女性目線から見た安全保護具の不満点は?
 それぞれの安全保護具(安全靴、ユニフォーム、ヘルメット、保護メガネ、作業用手袋、安全帯、高視認ベスト)に関して、利用していると回答した方を対象に不満点を聞いてみました。

安全靴
1位:重い
2位:女性の足にフィットしない
3位:女性サイズがなく大き過ぎる

ユニフォーム
1位:女性の身体にフィットしない
2位:女性サイズがなく大き過ぎる
3位:欲しいカラーがない

ヘルメット
1位:女性の頭部にフィットしない
2位:女性サイズがなく大き過ぎる
3位:蒸れる

安全帯
1位:重い
2位:女性の身体にフィットしない
3位:女性サイズがなく大き過ぎる

高視認ベスト
1位:女性サイズがなく大き過ぎる
2位:蒸れる
3位:女性の体にフィットしない

保護メガネ
1位:女性サイズがなく大き過ぎる
2位:女性の顔にフィットしない
3位:欲しいカラーがない

作業用手袋
1位:女性の手にフィットしない
2位:女性サイズがなく大き過ぎる
3位:蒸れる

「ミドリ安全調べ」

<調査概要>
調査対象:建設業で働いており、建設現場や工事現場で実際に現場作業をしていると回答した女性
有効回答数:152名
調査期間:2016年7月25日~2016年7月26日
調査方法:インターネットリサーチ

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
リンク先リサーチPDF
[ミドリ安全]
 マイページ TOP