「ミドルの賃金上昇」についての調査(転職コンサルタント対象) 

2017年05月29日
エン・ジャパンが運営するミドル層専用の転職求人サイト『ミドルの転職』上で、サイトを利用している転職コンサルタントを対象に「ミドルの賃金上昇」についてアンケートを行ない、97名から回答を得ました。

【調査結果概要】

★ 62%の転職コンサルタントが「ミドル対象の求人は給与が上昇」と回答。もっとも上がっている年代は、40代前半。上がり幅は50~100万円未満。
★ 提示給与が上昇している理由は「マネジメントポジションでの採用」「採用難での処遇改善」。
★ ミドルの給与が上昇している職種、トップ3は「経営・事業企画」「営業・マーケティング」「技術系(IT・Web)」「技術系(建築・設備)」。
★ ミドルの給与が上昇している業種、トップ3は「メーカー」「建設・不動産」「IT・インターネット」。

【調査結果詳細】

1:62%の転職コンサルタントが「ミドル対象の求人は給与が上昇」と回答。もっとも上がっている年代は、40代前半。上がり幅は50~100万円。(図1・図2・図3)

「昨年と比較して、ミドル人材を対象とした求人の給与は上がっていますか?」と転職支援のプロである転職コンサルタントの方に質問したところ、「上がっている」という回答が62%(上がっている:15%、どちらかと言えば上がっている:47%)にのぼりました。「下がっている」という回答は、わずか6%でした。

給与の上がり幅は、「50~100万円未満」という回答が74%で大半を占めます。給与の上昇が多い年代は、第1位が「40代前半(40才~44才)」(64%)、第2位が「30代後半(35才~39才)」(42%)でした。

2:提示給与が上昇している理由は「マネジメントポジションでの採用」「採用難での処遇改善」。(図4)

ミドル対象求人の給与が上昇している理由は、第1位が「マネジメントポジションのニーズが高い」(48%)、第2位が「採用が充足せず、給与を上げて募集力を高めている」(44%)、第3位が「新規事業立ち上げに伴う、経験者の募集」(20%)でした。

マネジメント経験を求める背景は、「1:新規事業も含め事業戦略の拡大に対し、マネジメント層が不足。2:過去の採用抑制等に対し、人員構成に ”ひずみ” が生じている。3:中堅社員の指導・育成に対し、マネジメント力の強化を図るため」、「中途採用の市場活性化で社内の中途社員の割合がここ数年で増え続けている企業において、統制力のあるマネジメント経験者の採用により、組織力を高めたいという要望が増えていると感じる」といったコメントが寄せられています。

採用難で処遇アップに努めているケースとしては、「スタートアップの企業で、これまで800~850万円の年収だった方(39歳)が950万円で入社。本来であれば、期間外であるにも関わらず、入社1ヶ月後に半年在籍していた場合と同額の賞与を支給する、という事例があった」「なかなかエンジニアが採用できない。以前は年齢35歳まで、年収600~700万が基準だったが、最近は年齢45歳まで、年収~1000万が増えている」「基本給ベースアップやみなし残業制の撤廃(残業代満額支給)等、給与制度そのものを変更して対応する企業が出てきた」などの声が寄せられました。

3:ミドルの給与が上昇している職種、トップ3は「経営・事業企画」「営業・マーケティング」「技術系(IT・Web系)」「技術系(建築・設備)」。(図5)

ミドル人材を対象とした求人の給与が上昇していると感じる、上位3つの職種を伺ったところ、第1位は「経営・経営企画・事業企画系」(60%)、第2位は「営業・マーケティング系」(50%)、第3位は「技術系(IT・Web・通信)」「技術系(建築・設備・土木・プラント)」(26%)でした。

それぞれの職種で給与が上昇している背景について、「経営・経営企画・事業企画系」は、「新規事業企画ポジションが増えている」「ミドル層の離脱が起きていて、特に会社の根幹となる、経営企画のニーズが高まっているため」などのコメントが寄せられました。「営業・マーケティング系」は、「業界の景況感が良く、営業に力を入れている企業が多いため」「スキルが高い方の採用が売り上げ増に直結するため」という背景があるようです。

4:ミドルの給与が上昇している業種、トップ3は「メーカー」「建設・不動産」「IT・インターネット」。(図6)

ミドル人材を対象とした求人の給与が上昇していると感じる、上位3つの業種を質問しました。第1位は「メーカー」(62%)、第2位は「建設・不動産」(52%)、第3位は「IT・インターネット」(48%)でした。

給与アップの背景は、「メーカー」が「新商品投入に伴う、営業力強化と新規分野開拓、マーケティング力強化のため」「著しく業績が伸びているため」。「建設・不動産」が「国内建設工事の拡大に伴う受注増大による、現場監督者不足及び、複数現場の総監督層の強化」「オリンピック需要での人手不足と、現場職の高齢化」。「IT・インターネット」が、「プロジェクト規模拡大に伴う、プロジェクトマネージャ層の強化のため」「人材競争が激しい業種」というコメントが寄せられました。


【調査概要】
調査方法:インターネットによるアンケート
調査対象:『ミドルの転職』を利用する転職コンサルタント
有効回答数:97名
調査期間::2017年4月12日 ~ 4月21日

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[エン・ジャパン]
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