〈働く主婦〉2018年から『配偶者控除の年収要件改定』働き方に関する意識調査 

2017年12月25日
2018年から配偶者控除の年収要件が、現在の103万円から150万円に変更されることを受けて、フィールド・クラウドソーシング事業を展開するソフトブレ―ン・フィールドは、登録しているキャスト会員(40代~50代女性の主婦が中心)を対象に、2018年からの働き方に関する意識調査を2017年11月24日~11月30日に実施しました。この改定により影響を受けると想定される働く主婦(年収200万円以内)が対象で、有効回答数は589名(平均年齢は46歳)でした。

【調査トピックス】

・年収200万円以内で働く主婦の71.3%が、2018年1月からの配偶者控除上限金額の変更を認識している。

・配偶者控除改定後の働き方について、「働き方は変えない」が81.2%であり多くの方が今の働き方を継続することがわかった。配偶者控除の廃止が検討されていた2016年9月調査時は、「働き方を変える」が39.3%であったが、今回の調査では18.8%で、前回より20.5ポイント下回る結果になった。

・働き方を変えない理由は、「スケジュールの融通がきくから」が63.6%でもっとも多く、「家事と両立できるから」が44.6%、「仕事内容が好きだから」が32.8%と続き、家庭や育児を優先させ無理なく自分のペースで、好きな仕事をやりたいという声が多い。

・「働き方を変える」と回答した方の収入を増やすための働き方として、今よりも仕事の数を増やして「複数の働き方をする」が29.7%でもっとも多く、「働く時間を増やす」・「働き方を変える」が、27.9%と続いたのに対し、正社員や契約社員などへ「契約形態を変える」は5.4%とわずかであった。

【調査結果】

2018年1月から、配偶者控除の年収要件が現在の103万円から150万に変更されることについて、「知っていた」が71.3%で、「知らなかった」28.7%を大きく引き離し、関心の高さが伺える結果になった。

ご自身の年収と働き方について、「年収103万円以内に収まるようにしている」が、54.3%、「年収130万円以内に収まるようにしている」が12.4%であり、年収200万円以内で働く女性の約6割以上がいわゆる“103万円の壁(所得税)”や“130万円の壁(社会保険料)”を意識しながら働いていることがわかった。

次からは、2018年1月から配偶者控除改定後の働き方について調査した。

2018年1月からの働き方について、「働き方は変えない」が81.2%となり、多くの方が今と同じ働き方を継続すると回答した。

配偶者控除の廃止が検討されていた2016年9月調査時は、「働き方を変える」が39.3%であったが、今回の調査では18.8%で、前回より20.5ポイント下回る結果になった。配偶者控除を利用している世帯にとって配偶者控除の廃止は、所得税や住民税が増税となることが予想されるため、少しでも収入を増やして働こうとする意識が伺えたが、今回の配偶者控除の改定は、今の働き方に与える影響が少ないと考える人が多いことがわかった。

次に、配偶者控除改定後も「働き方を変えない」と回答した478名を対象に、その理由について調査した。

働き方を変えない理由は、働く時間などの「スケジュールの融通がきくから」が63.6%でもっとも多く、「家事と両立できるから」が44.6%、「仕事内容が好きだから」が32.8%、「育児と両立できるから」が26.6%、「時間を有効に使えるから」が23.8%と続いた。

具体的なコメントをみると、「自分自身の時間の余裕がほしいので、時間の融通が利く方がいい。(福岡県50代)」や、「多く働いて収入を得たりするよりも家庭内のことを丁寧にやりたい。(宮城県40代)」や、「今の仕事はとてもやりがいがあって好きな仕事なので変えるつもりはない。(愛知県40代)」など、家庭や育児を優先させて、無理なく自分のペースで好きな仕事をやりたいという声が多かった。

次に、配偶者控除改定後(年収要件が103万円から150万円に変更)、収入を増やすために「働き方を変える」と回答した111名を対象にどのように働き方を変えるか調査した。

収入を増やすための働き方として、今よりも仕事の数を増やして「複数の働き方をする」が29.7%でもっとも多く、「働く時間を増やす」・「働き方を変える」が、27.9%と続いた。正社員や契約社員などへ「契約形態を変える」は5.4%であり、ごくわずかであった。

今回の配偶者控除改定について、働く主婦の方に生の声を聞くと、「せっかく配偶者控除の壁が150万になり、仕事を増やそうとしたのに主人の会社の扶養手当の支給が被扶養者収入上限は103万までのまま。どのタイミングで収入を増やすか悩む。(神奈川県40代)」や、「もう少し子育てに理解のある方々が増えるといいと思う。今の職場は子どもの病気など、急な休みに嫌な顔されて、働きにくい環境。改正後はもっと働きたいけど、職場の環境が変わらないと肩身が狭い(北海道30代)」など、働く意欲が高まったという声や、「もう少し制度自体を理解できて自分に合う働き方を考えたい。(神奈川県40代)」など、自身の働き方について考えるきっかけになったという声もあった。

家事や子育てをしながら今よりも働くためには、社会や会社の意識改革、サポート体制など、周りの環境を整えるために乗り越える壁がいくつもあることがわかり、働く主婦の本音を垣間みることができた興味深い内容となった。

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