2017年度の飲料市場調査 

2018年08月29日

矢野経済研究所は、2017年度の飲料市場を調査し、飲料カテゴリー別の動向、流通ルート別の動向、参入企業の動向、および将来展望を明らかにした。

<飲料市場とは>
飲料とは、アルコール度数1%未満の飲料で、PETボトルや缶、紙容器などに入り、そのまま飲用できるものをさす。
本調査における飲料市場とは、炭酸飲料やコーヒー飲料、ミネラルウォーター、果汁入り飲料、各種茶系(日本茶、紅茶、ウーロン茶等)飲料、スポーツ・機能性飲料、栄養飲料(エナジードリンク含む)、飲用牛乳類、乳酸菌飲料、豆乳などを対象とする。

<市場に含まれる商品・サービス>
炭酸飲料、果汁・野菜飲料、コーヒー飲料、茶系飲料、ミネラルウォーター、健康系飲料、乳系飲料

1.市場概況

2017年度の飲料総市場規模(牛乳・乳飲料を含む)はメーカー出荷金額ベースで、前年度比100.5%の5兆1,050億円と僅かではあるが前年度を上回った。

​7月までは猛暑の後押しもあり、当該市場もプラスで推移していたが、8月に入ると様相が一転し、東日本を中心とした記録的な長雨などの影響を受けたことで飲料販売も低迷した。9月に関してはここ2~3年は残暑が長引かない傾向となっていることから大きな増減はなかったが、10月に関しては、長雨や記録的な低温日を記録するなど、再び悪天候の影響を受け市場は低迷した。低温日はホット飲料の需要を押し上げる効果もあるが、行楽シーズンである10月が長雨に見舞われたことは大きなマイナス要因となった。

また、同年度は日本茶飲料や野菜飲料、豆乳、ドリンクヨーグルトなど、健康を印象づける飲料分野が拡大した。メーカー各社もこうした消費者需要を捉え、特定保健用食品(トクホ)飲料や機能性表示食品なども含め健康を訴求した商品展開を進めている。

こうしたなか、結果的に7月までの好調さと、健康を訴求した商品及び当該分野が貢献し、2017年度は通年でみるとプラス成長であった。

2.注目トピック

PETボトルコーヒーが注目集める
近年の飲料市場は新商品がヒットしにくい環境といわれ、これまでのような新商品発売を契機とした販売数量拡大による収益確保が難しい状況では、実績のある既存ブランドに経営資源を集中することが効率的な成長(収益確保)を可能にするものとみる。

そういったなかで2017年にヒットしたのが、サントリー食品インターナショナルが4月に発売した「クラフトボス」である。「クラフトボス」はデスクワーカーをターゲットに味覚や容量の設定を行ったことに加え、スタイリッシュで独特な容器デザインにより、普段缶コーヒーを飲まない若年層や女性層からも支持され、缶コーヒーユーザー以外からの消費者層獲得に成功した。

「クラフトボス」のヒットで、コカ・コーラシステム「ジョージア ジャパン クラフトマン ブラック」、UCC上島珈琲「UCC BLACK COLD BREW」、味の素AGF「ブレンディ®タグゴー」など、各社からPETボトルコーヒーの上市が相次いでいる。

3.将来展望

2017年度は8月以降の天候不順の影響を大きく受けたなか、微増とはいえ前年度実績を上回った飲料市場であるが、2018年度は、関東での梅雨明けが6月中と早く、最盛期となる夏場も全国的に記録的な猛暑となっており、飲用需要を大きく押し上げることが想定される。猛暑が続くなか、熱中症対策としてスポーツドリンクの需要が急増し、予想を超える需要に製造が追いつかなくなる事態も起きている。

ここ数年は主に天候不順等によりお盆以降に飲用需要が低迷する年が多かったが、2018年度は暑さが続くことが予想され、前年度実績を超えることが期待できるとみられることから、2018年度の飲料総市場規模(牛乳・乳飲料を含む)はメーカー出荷金額ベースで、前年度比102.8%の5兆2,500億円を予測する。

調査概要


調査期間: 2018年5月~7月
調査対象: 飲料メーカー、販売企業等
調査方法: 当社専門研究員による直接面談、電話取材、アンケート調査ならびに文献調査併用

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
 マイページ TOP