「働く女性の価値観」に関する(22-38歳のミレニアル世代・40-50代女性対象) 

2018年11月06日

SHEは、「働く女性の価値観」に関するアンケート結果を発表いたしました。
調査対象:女性221名(22-38歳のミレニアル世代:180名、40-50代:41名)

調査結果


⒈ 働くミレニアル女性の実に4人に3人は個人名で働きたい!
しかし、実現できているのはその半数以下。

ミレニアル世代の女性に「個人名で働きたいか」を4段階評価で聴取したところ、実に4人に3人に当たる76.1%の人が「そう思う」「どちらかというとそう思う」と回答しました。この結果は40−50代と比較しても1.5倍以上と高い結果になっています。個人の時代と叫ばれる中で、多くの働くミレニアル女性も、自分自身が実践者となることを目指していることが分かります。

では、どの程度の人が実際に「個人名で働く」ことを実現できているのでしょうか。
実態を聞いたところ、個人名で働きたい意向に対して、実現できていると回答したのは半数以下で、その間には3割近いギャップがあることが明らかになりました。希望はある一方で、まだ実現には至っていない、モヤモヤを抱えるミレニアル女性の存在が見えてきます。

⒉ 企業の「囲い込み」は本当に正解なのか?

ここでよく法人の人事担当者からお聞きするのが、「個人名で働くと言って、転職・退職をされては困る。」という声です。ここで気になったのが、個人名で生きる=転職・退職をすることなのか?ということです。次の結果をご覧ください。

「Q4.あなたはこの先どんな働き方でお仕事がしたいと思いますか。(単一選択式)」に対する回答(働くミレニアルズN=180)
・務める会社の業務に専念する働き方 17.6%
・会社に勤めながら副業・兼業で個人の仕事もする働き方 47.7%
・フリーランスで特定の会社に所属しない働き方 16.5%
・起業し、経営者としてやりたいことを事業化する働き方 14.2%
・必要な時だけ派遣、パートやアルバイトをする働き方 4.0%

同じくミレニアル女性に希望する勤務形態について聴取すると、「フリーランス」「起業」を希望する層はそれぞれ一定層いるものの、7割近くの方が「会社に所属しながら」働く形態を希望しています。
このことから、個人名で働く=転職・退職するとは一概には言えないことが分かります。

反対に、「個人名で働くことを妨げていること」は何かを聴取すると、次のような結果が得られました。
妨げているものとして高く上がったのは「個人のスキルが十分にない」「セルフブランディングできていない」という声でした。加えて「会社の許可」「身の安全を失う不安」「会社にバレるリスク・罰則」などの会社の副業禁止制度に由来する不安もあげられました。
自分に自信がないことに加えて、会社からの縛りによって身動きが取れない。ゆえにミレニアル女性の「個人名で働きたい」気持ちは消化不良のまま、モヤモヤとして溜まっていっているのです。

さらに見ていくために、個人名で現在働けている人とそうでない人を比較してみます。すると、個人名で働けている自覚のある人の方が、今の仕事に対する満足度が高い傾向が見て取れました。

最初の「個人名で働く=離職・退職することなのか」という問い。
ここまでの結果を見ていくと、直接的な離職・退職のリスクよりも、個人名で働きたいけど働けない、モヤモヤを残したまま会社に勤務し続ける方が、結果離職・退職に繋がるのでは、、と思わずにはいられません。

⒊ 仕事は、「熱狂できるやりがい」を与えてくれるもの。
クリエイティブな領域で仕事をしていたい。

次に仕事を通じて得たいことは何かを聴取しました。
すると、40-50代とは異なる傾向がミレニアル女性から見られました。
実にミレニアル女性の約4割は、最も重視するものとして「熱中できるやりがい」をあげ、40−50代とは約4倍の差が出たのです。
反対に、40−50代が最も重視した「安定的な生活」を重視する層は1割程度にとどまりました。いかにミレニアル女性が「やりがい」=精神的な支柱を重要視しているかが分かる結果となりました。

「あなたが「仕事」をすることによって最も得たいものは何ですか。(単一選択)」に対する回答(N=126)
ミレニアルズ
1位 熱狂できるやりがい 39.3%
2位 所得・給料 16.3%
3位 達成感 14.0%
4位 安定的な生活 12.9%
5位 社会貢献実感 6.7%

40-50代
1位 安定的な生活 41.7%
2位 所得・給料 30.6%
3位 熱狂できるやりがい 11.1%
4位 達成感 8.3%
5位 価値観を共有する仲間 5.6%
また、憧れている職業を子どもの頃(高校生まで)と今現在について聴取すると、いずれにおいても「デザイナー」、「ブランドプロデューサー」といった自ら表現するクリエイティブな職種が上位にくる結果となりました。


仕事を「熱狂できるやりがい」という精神的支柱にしながら、自らは表現者でいたいと願うミレニアル女性の特徴が現れる結果となりました。働く女性の中でもクリエイティブな職種に携われている方はまだまだ少数であるのが実態だと思います。クリエイティブな領域に踏み込んでもらうことで、さらなるやりがいを見出してもらう、ミレニアル女性との良質な付き合い方のヒントがここにはあるように思います。

⒋ 購買では、機能的な価値以上に、情緒的な部分での共感を重視したい。

次は少し視点を変えて、普段の自分のための購買の際に重視する点についても聴取してみました。すると、重視するという回答が最も多かったのは「見た目の好み」という結果が得られました。
また比較対象の40−50代との差が顕著に出たのは「背景のストーリー」という項目です。この項目は特に、ファンになる際に重視する項目として多くあげられた点も特徴的でした。ファンになる上で重視することの理由を聞いた自由回答でも、ミレニアル女性のストーリーへの共感性を重視する実態が見て取れました。

ミレニアル女性の心を掴むコミュニケーション、ブランドづくりにはそう言った、情緒面からの共感を獲得する工夫が必要であることが浮き彫りになりました。

調査概要


「働く女性の価値観」に関するアンケート
調査主体:SHE株式会社
調査期間:2018年10月26日〜2018年11月4日
調査対象:女性221名(22-38歳のミレニアル世代:180名、40-50代:41名)
調査方法:インターネット調査

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