ハンドクリームの購買理由調査(2013年8月~11月)  

2013年12月04日
フィールドマーケティング支援サービスを提供するソフトブレーン・フィールドは、クレディセゾンとの共同事業としてサービスを開始した購買理由データ提供サービスのデータをもとに購買理由に関する分析レポートを報告。本リリースでの分析レポートの購買対象期間は8月26日~11月24日の約3カ月、分析対象カテゴリーは「ハンドクリーム」で実施し、全国の女性を対象に976レシートデータの回答を基に分析しました。

【調査結果】

◆ライトユーザーを取り込んだシリーズが上位にランクイン
 
ハンドクリームカテゴリーの期間中における購入は、976レシートとなりました。このレシートデータをシリーズ別にみると、1位は「花王 アトリックス」で212レシート、2位は「ニベア ニベアクリーム」で135レシート、3位は「その他」で99レシート、4位は「コーセー コエンリッチ Q10 ホワイトハンドクリーム」で83レシート、5位は「ユースキン製薬 ユースキンA」で65レシートとなりました。

これらの購入者をいつも購入しているロイヤルユーザー、以前に何度か購入しているライトユーザー、初めて購入したトライアルユーザーに分けてみると、ロイヤルユーザー率が最も高いのは「ユースキン製薬 ユースキンA」で52.3%がいつも購入していると答えています。また、トライアルユーザー率が高いのは「クラシエホームプロダクツ アロマリゾート」で76%がトライアルユーザーでした。

◆シリーズによって購入決定要素に差
 
今回購入したシリーズの購入決定要素を聞いたところ、全体では72.1%が機能・効果を挙げました。その中で上位5シリーズを見ると、「コーセー コエンリッチ Q10 ホワイトハンドクリームN」は86.7%が、「ユースキン製薬 ユースキンA」は95.4%の購入者が「機能・効果」を購入決定要素としていることがわかりました。この2つのシリーズは「成分・原材料」を購入決定要素に掲げる方が他シリーズより多く、「体に良い」の項目でも全体に比べ購入決定要素に掲げる方が多いのが特徴です。

◆家庭の常備品と位置づけられている「ユースキンA」と「ニベアクリーム」
 
実際に購入を決定した理由を聞いたところ、総計では「魅力的な商品特徴があったから」、「価格がお手頃だったから」がそれぞれ87.1%、70.1%となりました。また、「ニベア ニベアクリーム」と「ユースキン製薬 ユースキンA」では約50%の方が「家族が気に入っているから」と答えており、家庭の常備品となっている様子がうかがえました。一方で特徴的だったのが「コーセー コエンリッチ Q10 ホワイトハンドクリームN」で、「価格がお手頃だったから」が84.9%、「試し買いしてみたくなったから」が45.2%、「よく売れていそうだったから」が49.4%、「特売・セールされていたから」が58.4%、「パッケージに魅かれたから」が40.4%となっており、プロモーションによる店頭での訴求力が商品購入意欲を刺激している様子が推測できます。

◆10月を境にプロモーション売り場での購入率がアップ
 
ハンドクリームカテゴリーの購入場所を1週間単位で見ると、8月26日週には定番売り場(上段、中段、下段)での購入率が90%を超えていましたが、11月18日週では65%を切る数値になっており、その分プロモーション売り場(上段、中段、下段、吊り下げ販売台、特殊形状販売台など)での購入率が高まっております。特に購入場所の変化が大きく現れたのが10月1日を挟む9月30日週でした。これは手指の乾燥対策を訴求するハンドクリームのプロモーション売り場の展開率が高まったことで、消費者の購入につながっていると推測され、シーズナルなプロモーションが奏功していると言えそうです。

ハンドクリームカテゴリーは、季節性が高く、秋に突入し実際に寒さを感じるとともに店頭でプロモーション売り場を見て、購入意欲を喚起される商材です。購入要素として、もともと手・指の荒れ防止効果が主流でしたが、「花王 アトリックス」や「ニベア ニベアクリーム」のように使いやすさといった機能性や、「クラシエホームプロダクツ アロマリゾート」のように香りなどを求める方も増えているようです。

商品の特徴によってロイヤリティーに差はありますが、一度家庭の常備品として認識されると、末永く愛用してもらいやすいカテゴリーであると言えそうですので、いかにしてトライアルユーザーをライトユーザーに、ライトユーザーをロイヤルユーザーに育成していくかがブランド戦略の鍵を握りそうです。

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[ソフトブレーン・フィールド]
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