日本生活協同組合連合会(日本生協連)は、宅配サービスの利用経験があり、子どもと同居している20歳~59歳の女性に対し、「宅配サービスに関する消費者実態調査2015」をモバイルリサーチ(携帯電話によるインターネットリサーチ)で実施し、1,000名の有効サンプルの集計結果を公開しました。

※ここでいう「宅配サービス」とは、指定した場所(自宅や職場など)へ食材・生活用品などを配達してくれるサービス(食材配達サービス、ネットスーパー、生協の宅配など)を指します。出前・デリバリー(宅配ピザや宅配寿司など)、通販サイトなどでの名産品・スイーツ、本・CDなどの取り寄せは除きます。

【調査結果サマリー】

==宅配サービスの利用実態==
宅配サービス利用のきっかけ 4人に1人が「妊娠・出産」
宅配サービス利用開始には周囲のクチコミも影響
宅配サービス現利用者の7割強が「週に1回以上」利用

==宅配サービスのメリット==
宅配サービスのメリットを実感したシーン 「子育て・妊娠・出産」「体調不良」「悪天候」
フルタイムワーママの過半数が「仕事が忙しい時、宅配サービスがあって助かった!」と回答
宅配サービスでもたらされた変化 「時間の余裕」「買う品物のバラエティが豊かに」
宅配サービスを利用して「食の安全を意識するようになった」 50代の4人に1人

==宅配サービスで“あったらいいな”と思うこと==
“宅配サービスの注文をスマホアプリで完結できたらいいな” 20代の6割半
宅配サービスの利用で使うスマホアプリに“リコメンド機能”を期待 5人に1人
配達員についでにお願いできたら嬉しいこと 「リサイクル品回収」「不用品回収」「重い荷物の移動」

==“食”を通じた、人と人のつながり==
“食”を通じて人と人のつながりを感じる時 「生産者の存在を感じた時」や「お裾分けで交流した時」
「大切な家族や友人と食卓を囲む楽しさ」や「料理をおいしいと喜ばれる幸せ」が絆を育む

==北陸の料理や食材について==
お取り寄せしたい北陸グルメ 1位「カニ」 2位「和菓子」 3位「ます寿司」
若年層はB級北陸グルメにも注目? 20代の5人に1人が「ソースカツ丼」をお取り寄せ希望
北陸に行ったらまずはカニ? 現地で食べたい北陸料理・食材ランキング 「カニ」が圧勝

==もしも宅配サービスの配達員が有名人だったら==
配達時の会話が楽しみな有名人 1位「明石家さんまさん」 2位「マツコ・デラックスさん」 3位「大泉洋さん」
料理レシピを教えてほしいのは 1位はダントツで「速水もこみちさん」
子どもの進学について相談したいのは 1位「尾木ママ」 2位「林修さん」

【調査結果】

==宅配サービスの利用実態==
◆ 宅配サービス利用のきっかけ 4人に1人が「妊娠・出産」
◆ 宅配サービス利用開始には周囲のクチコミも影響
◆ 宅配サービス現利用者の7割強が「週に1回以上」利用

宅配サービスの利用経験があり、子どもと同居している20歳~59歳の女性(全回答者:1,000名)に、宅配サービスを利用したきっかけを聞いたところ、最多は「チラシ・パンフレット」(26.9%)、僅差で「妊娠・出産」(25.4%)が続きました。以下、「ご近所の方のクチコミ」(15.7%)、「家族に勧められた」(13.0%)、「ママ友のクチコミ」(12.0%)と続き、周囲の人からの勧めにより利用を始める人もみられました。
年代別にみると、20代・30代では「妊娠・出産」がきっかけとなった割合が最も高く(20代36.0%、30代34.4%)なりました。比較的若い年代においては、思うように買い物に出かけられないことも多い出産前後が、宅配サービスを利用し始めるきっかけになりやすいようです。

また、宅配サービスを利用する頻度について聞いたところ、宅配サービスを現在利用している人(519名)では、「週に1回以上」が7割強(71.7%)となりました。利用者の大半が、週に1回は使っていることから、宅配サービスが利用者の日常生活に密接に関わっていることが窺える結果となりました。

==宅配サービスのメリット==
◆ 宅配サービスのメリットを実感したシーン 「子育て・妊娠・出産」「体調不良」「悪天候」
◆ フルタイムワーママの過半数が「仕事が忙しい時、宅配サービスがあって助かった!」と回答
◆ 宅配サービスでもたらされた変化 「時間の余裕」「買う品物のバラエティが豊かに」
◆ 宅配サービスを利用して「食の安全を意識するようになった」 50代の4人に1人

宅配サービスを利用している人は、どのようなメリットを実感しているのでしょうか。
全回答者(1,000名)に、宅配サービスがあってよかったと感じたのはどのようなシーンか聞いたところ、「子どもが小さい時」(55.6%)が最多回答となり、次いで「出産後」(41.5%)、「体調不良時」(32.2%)、「仕事が忙しい時」(31.1%)、「悪天候時」(30.9%)、「妊娠中」(29.4%)と続きました。妊娠・出産の時期のほか、体調不良など買い物に行くのが難しい状況においても、宅配サービスがあってよかったと実感しているようです。
就業状況別にみると、フルタイム勤務の人では過半数(56.5%)、パート・アルバイトの人では4割強(42.4%)が「仕事が忙しい時」に宅配サービスがあってよかったと回答していて、宅配サービスがワーママ(子どもがいる働く女性)の強い味方となっていることが窺えました。

では、宅配サービスは、利用者やその家族の日常生活に、どのような変化をもたらしているのでしょうか。
全回答者(1,000名)に聞いたところ、「自身の時間に余裕ができた」が3割(29.4%)で最多となりました。宅配サービスの利用は、時間的な余裕をもたらすようです。また、「購入するものや選択の幅が広がった」を3割弱(28.8%)が挙げ、宅配サービスで扱われる、近所の店やスーパーでは売っていない商品を目にすることで、購入や選択の幅が広がったと感じる人も多いようです。
年代別にみると、50代では4人に1人(25.6%)が「食の安全を意識するようになった」と回答しました。食の安全を確保する取り組みなどに対して、より関心を高めるようになったという点も、変化のひとつとして挙がっています。

==宅配サービスで“あったらいいな”と思うこと==
◆ “宅配サービスの注文をスマホアプリで完結できたらいいな” 20代の6割半
◆ 宅配サービスの利用で使うスマホアプリに“リコメンド機能”を期待 5人に1人
◆ 配達員についでにお願いできたら嬉しいこと 「リサイクル品回収」「不用品回収」「重い荷物の移動」

では、宅配サービスがより便利になるためには、どのようなことが求められているのでしょうか。利用者が年々増加しているスマートフォンにフォーカスし、宅配サービスをより便利にするため、スマートフォンアプリに“あったらいいな”と思う機能を、全回答者(1,000名)に聞きました。
最も回答が多かったのは「カタログ閲覧から注文までをスマートフォンだけで完結できる」機能で、過半数(53.9%)が挙げており、ニーズを感じられる結果となりました。また、「過去の注文履歴(日付、商品、数量、金額など)が確認できる」(35.8%)、「画像などで、実際に届く商品をチェックできる」(33.9%)、「配達状況がリアルタイムで確認できる」(31.2%)が3割台で続き、注文に関する利便性を向上させる機能が上位に入りました。それらに次いで、「料理のメニューに合わせて品物を選んでくれる」(22.8%)、「自分に合ったおすすめ商品が表示される(リコメンド機能)」(19.2%)が2割前後となり、アプリがおすすめ商品を選んでくれる機能を求める声もみられました。
年代別にみると、若い年齢層ほど「カタログ閲覧から注文までをスマートフォンだけで完結できる」の割合が高く、20代では6割半(64.4%)となっています。若年層は、スマートフォンで時や場所を選ばず手軽に買い物できたらいいな、と思っているようです。

また、宅配サービスで配達をしてもらった時に、“配達員についでにこんなことをお願いできたらよかったなぁ・助かっただろうなぁ”と思うことについて聞いたところ、「(牛乳パックなど)リサイクル品の回収」(35.8%)、「不用品の回収」(35.6%)がともに3割半となり、リサイクル品や不用品を回収してほしいとの意向があることがわかりました。また、「重い荷物の移動」(16.3%)や「大型ゴミの運び出し」(14.9%)といった回答も1割半ほど挙がりました。定期的に自宅に来てくれる配達員に、日常生活の中にある“ちょっとした困りごと”に対応してもらえたら助かる、と感じているようです。

==“食”を通じた、人と人のつながり==
◆ “食”を通じて人と人のつながりを感じる時 「生産者の存在を感じた時」や「お裾分けで交流した時」
◆ 「大切な家族や友人と食卓を囲む楽しさ」や「料理をおいしいと喜ばれる幸せ」が絆を育む

生協は、宅配サービスを通じて、生活の根本となる“食”を中心に人々の日常生活を支えると共に、家庭や地域などにおいて、人と人とをつなぐ役割も担っています。
そこで、全回答者(1,000名)に、“食”に関連したことで、日常生活でふと“人と人がつながっている”と感じたり、気付いたりしたことについて、自由回答形式で回答を募りました。
多くみられたのは、【生産者・流通に関わる人の存在を感じた時】に関連する回答で、「直接お会いする事はまずない生産者の方が丁寧に作って下さっているからこそ、こうやって簡単に手に入れて食べる事ができるのだなと感じます。」(20代)といった回答が挙がりました。
また、【親戚や近所の方とお裾分けによる交流をした時】に関連する回答もみられ、「親戚に食材を頂いたり、頂いた食材をご近所さんやママ友とお互いにやりとりしたりしています。そのような時に皆に助けられていると強く感じます。」(40代)など、お裾分けを通じたコミュニケーションにより、人と人とのつながりや助け合いを感じている人もいるようです。
そのほか、【家族や友人と食卓を囲んだ時】や【料理をおいしいと言われた時】に関連した内容も多く、「食を通じて、家族や友達と一緒に食事をしながら会話する楽しさがある。人と人が繋がっていると実感しました。」(40代)や「子どもがいつもお母さんのご飯はおいしいねっと言ってくれること。」(20代)といった回答もありました。
食はいのちをつなぐものであるのと同時に、家族や友人、近所の人、生産者や流通に携わる人など、様々な“人と人のつながり、絆”を生み出している、という様子が表れた結果となりました。

==北陸の料理や食材について==

◆ お取り寄せしたい北陸グルメ 1位「カニ」 2位「和菓子」 3位「ます寿司」
◆ 若年層はB級北陸グルメにも注目? 20代の5人に1人が「ソースカツ丼」をお取り寄せ希望
◆ 北陸に行ったらまずはカニ? 現地で食べたい北陸料理・食材ランキング 「カニ」が圧勝

宅配サービスでは、スーパーなどであまりみかけない、産地直送品やお取り寄せ品などの地方色豊かな食品を目にすることも多いですが、今年3月14日の北陸新幹線の長野~金沢間の開業にちなんで、北陸の料理や食材について質問しました。
全回答者(1,000名)に、≪お取り寄せしたい北陸料理や食材≫を聞いたところ、トップは「カニ」(42.9%)となりました。越前ガニをはじめとする北陸のカニで、家庭の食卓を彩りたいと考える人が多いようです。次いで2位は「和菓子」(33.3%)、3位は「ます寿司」(20.9%)となり、古都の伝統を感じさせる和菓子や海産物を使った郷土料理に人気が集まりました。
年代別では、20代では「ソースカツ丼」(20.0%)の割合が他の年代に比べて高くなり、B級グルメの人気が垣間見える結果となりました。また、40代・50代では「和菓子」のお取り寄せ意向が約4割(40代38.8%、50代39.2%)で、他の年代より高くなりました。

続いて、≪現地で食べたい北陸料理や食材≫を聞いたところ、1位は「カニ」(60.9%)で、2位「ブリ」(30.8%)の倍近い割合となりました。お取り寄せでの人気もさることながら、やはり現地に行って、獲れたてのカニを楽しみたいと考えている人も多いようです。

また、≪調理してみたい北陸料理や食材≫を聞いたところ、1位は「ブリ」(19.7%)となり、北陸の脂ののったブリを使って、料理の腕をふるいたいと考えられているようです。以下、「カニ」(17.1%)、「ホタルイカ」(10.3%)、次いで「ノドグロ」(10.1%)と続き、北陸名産の海の幸が上位を占める結果となりました。

==もしも宅配サービスの配達員が有名人だったら==
◆ 配達時の会話が楽しみな有名人 1位「明石家さんまさん」 2位「マツコ・デラックスさん」 3位「大泉洋さん」
◆ 料理レシピを教えてほしいのは 1位はダントツで「速水もこみちさん」
◆ 子どもの進学について相談したいのは 1位「尾木ママ」 2位「林修さん」

最後に、全回答者(1,000名)に、“もし、宅配サービスの配達員だったら、配達の際の会話が楽しみだと思う有名人”を自由回答形式で募ったところ、1位は「明石家さんまさん」(114件)、2位は「マツコ・デラックスさん」(40件)、3位は「大泉洋さん」(22件)となり、ちょっとした会話でも楽ませてくれそうな有名人がランクインしました。
次に、“もし、宅配サービスの配達員だったら、料理レシピを教えてほしい有名人”を自由回答で募ったところ、1位は朝の情報番組で料理コーナーを担当する「速水もこみちさん」(253件)が、250件超とダントツの結果となりました。以下、2位は「ギャル曽根さん」(78件)、3位は「北斗晶さん」(53件)と、レシピ本も出版している料理上手な有名人が上位に挙がる結果になりました。
そして、“もし、宅配サービスの配達員だったら、子どもの進学について相談したいと思う有名人”を自由回答で募ったところ、1位の「尾木直樹さん(尾木ママ)」(228件)、2位の「林修さん」(102件)にそれぞれ3桁の票が集まり、教育のプロが1位、2位となりました。


【調査概要】
・調査タイトル:「宅配サービスに関する消費者実態調査2015」
・調査対象:ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする宅配サービスの利用経験があり、子どもと同居している20歳~59歳の女性
・調査期間:2015年2月20日~2月24日
・調査方法:インターネット調査(モバイルリサーチ)
・調査地域:全国
・有効回答数:1,000サンプル(有効回答から各年代が均等になるよう1,000サンプルを抽出)
・調査協力会社:ネットエイジア株式会社

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[日本生協連]
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