プラネットは、消費財や暮らしにまつわるトピックスをお届けする 『Fromプラネット』 の第107号として、日焼け・UV対策に関する意識調査の結果を発表。

調査結果


■洗濯物を干すときや部屋の中でも…女性が恐れる“日常の紫外線”

 春本番。これから初夏へ向かって、紫外線が気になり始める人もいるかもしれません。今回は、「日焼け・UV対策」をテーマにアンケートを行い、日常生活で日焼けが気になるシーンや日焼け止めを塗る部位、UVカット用品選びで重視することなどを聞きました。すると、日焼け対策における男女間の意識のギャップも見えてきました。

 はじめに、ふだんの生活の中で日焼けや紫外線がどの程度気になるかを日常のシーンごとに答えてもらいました。すると、質問項目に挙げた日常シーンの中で“気になる”計が最も高かったのは[庭やベランダに洗濯物を干すとき]、次いで[自動車の運転・乗車中]。どちらも40%を超えていました。日常生活で日焼けや紫外線を気にしている人が想像以上に多いことがわかります。[(自宅や職場など)外光の入る室内・屋内で][バス・電車などに乗車中]のように屋内にいても、3割前後が日焼け・紫外線を意識。肌を守るためには部屋の中でも気が抜けないようです。

 一見してわかるのが、男女差が大きいこと。どのシーンについても、女性の“気になる”計は男性を大きく上回っていました。女性で最も“気になる”計が高かったのが[通勤・通学のとき]で、4人のうち3人が気にしています。これに対して、男性で“気になる”計が最も高かったのは[自動車の運転・乗車中]ですが、こちらは2割に過ぎません。男性では1割以下しか気にしていない[ゴミ出しに収集所へ行くとき]、女性の“気になる”計は4割以上にも。ふだんの生活のわずかな時間でも、女性がいかに日焼け・紫外線を意識しているかがわかります。

■日焼け止めを「一年中使っている」人が多い、意外なエリアとは?

 日焼け・UV対策のため、日焼け止めやUVカット効果のあるスキンケア・メイク用品を使用する人は多いと思います。ここからは、日焼け止めやUVカット用品を使っている人を対象にいろんな角度から質問をしました。まず聞いたのは、日やけ止めを何月から使い始めるか。すると、個別の月で最も数値が高かったのは「5月」。しかし男女別に見ると、女性では「一年中使っている」が最も高く、4割超でした。一方、男性では「5月」に次いで「7月」が高く、「一年中使っている」は女性のわずか4分の1。女性と違って、夏の日差しを感じて初めて日焼け止めを使う人が多いようです。

 エリア別では、3か月ごとの集計結果を調べました。いずれのエリアでも“4月〜6月”までに使い始める割合が最も高い点では変わりませんが、他のエリアに比べて“1月〜3月”が高かったのが「東海」。太平洋に面したエリアであり、日焼け止めを使い始めるタイミングが早いようです。一方、“7月〜9月”という遅い時期に使い始める割合が高かったのが、日本海側から内陸に位置する「甲信越」でした。また「一年中使っている」が半数近くと思いがけず高かったのが、夏でも涼しい「北海道」。冬にも、雪の照り返しを気にして日焼け止めを使う人が多いのかもしれません。

■女性の若年層は「くちびる」、高齢層は「目元」を重点的に対策する?

 次に、日焼け止めやUVカット用品を使う部位を聞きました。男女別では、ほぼすべての項目で女性の数値が男性を上回っていますが、「耳」では男性が女性を大きく上回っていました。男性のほうが耳を露出したヘアスタイルが多いからでしょうか。性年代別では、女性の20代・30代の高さが目立ちます。「腕」「脚」など、加齢に従い女性が露出を控えるようになると思われる部位は、年代とともに数値が低下。「足首・足の甲」や「くちびる」も、70代以上では1ケタまで低下しています。一方で、「首・胸元」「目元」など、20代・30代よりも70代以上で高くなっている部位も。同じ顔の中でも、「くちびる」は20代、「目元」は70代以上のほうが気にしているという、興味深い結果となりました。

■UVカット機能だけでは足りない! 女性が求める“軽さ” “落としやすさ”

 今度は、よく使う日焼け止め・UVカット用品のタイプを聞きました(表4)。すると、女性では1位が「化粧下地」、2位が「ファンデーション」。女性の場合、メイクとUV対策を兼ねている人が多いと考えられます。また男女差を見ると、「リップクリーム・口紅」と「ジェル」も、男性に比べ特に女性で高くなっていました。女性の年代別に見ると、この2つは若年層ほどよく使われていることがわかります。

 表5は、日焼け止めやUVカット用品選びで重視することを聞いた結果です。男女ともに最も高いのは「UVカット効果の強さ(SPF値の高さ)」でしたが、男女差を見ると、ほとんどの項目で女性が男性を上回っていました。男性のほうが高かったのは「UVカット効果の強さ」や「持続時間の長さ」など、効果の強さに関わる項目。これに対して女性は、「使い心地、肌への使用感」や「洗い落としやすさ」「使い勝手のよさ(手早く使える)」など、効果以外の要素も男性に比べて重視していました。「低刺激・敏感肌用」「いやなにおいがしないこと」なども気になるポイントで、“軽さ”を求めているようです。

 ドラッグストアでの売り上げランキング(表6)を見ると、トップ10内にジェルタイプが4点。みずみずしく肌なじみのいいジェルタイプは、「使い心地・肌への使用感」を重視する女性に支持されていると考えられます。そのほかのアイテムも、UVカット効果の高さやウォータープルーフはもちろん、“せっけんで落とせる”“無添加・低刺激”“保湿・美容ケア”…など、女性が重視する機能を兼ね備えたものが多くなっています。注目したいのは4位。肌のトーンをよくする効果をうたったアイテムは、SNS時代のニーズに合致したことでヒットしたようです。

■室内でも短時間でも欠かせない、日焼け対策にまつわるエピソード

 最後に、日焼け・UV対策に関するエピソードを寄せてもらいました。回答を見ていて明らかだったのが、男性と女性の“温度差”。女性ほど入念な対策をしている男性は少なく、むしろ「日焼けしたい」「気にしない」という声も目立ちました。ここで紹介するエピソードも女性の回答が中心となっています。予想外に多かったのが、日焼け止めが苦手な人。そんな人も今度は低刺激性のものや洗い落としやすいアイテムを試してみるといいかもしれません。

《 日焼け・紫外線が気になる季節、あなたの対策は? 》
【外出時の対策】
● 外へ出るときは少しの時間でも紫外線が気になるので、長袖は必需品。買い物は午前中や、日が落ちそうになってから行くことが多い。(女性・30代)
● 徒歩で外勤中、信号待ちのときは日陰に入る。運転するときは右腕にタオルをかける。(女性・50代)
● 夏場はできるだけ建物の中を通っていく。また外を歩く際にも日陰を選んで進む。(男性・50代)
● バスや電車では日に当たらない側に乗車している。(女性・50代)

【室内でも、短時間でも!】
● 朝早くゴミを捨てるときも化粧をする。(女性・60代)
● 洗濯物を干すときは室内でハンガーに掛け、ベランダでは引っ掛けるだけで済むようにしている。(女性・40代)
● ベランダで洗濯物やふとんを干すときなどは、つばの広い帽子をかぶり、サングラスをかける。(女性・50代)
● 部屋の中の紫外線が気になるので、窓ガラスに紫外線カットのフイルムを張っています。(男性・50代)
● 部屋の西側に窓があるので西日が気になります。朝起きたらすぐに日焼け止めを塗ります。(女性・30代)

【日焼け止めが苦手な人の対策】
● 日焼け止め独特のにおいで具合が悪くなり嘔吐したことがある。肌もかなり敏感肌なので、なるべくにおいの少ないもの、子どもでも使えるような低刺激のものを使用するようにしている。(女性・20代)
● 日焼け止めがあまり得意ではないので、長袖やアームカバーなど、衣類でおおいます。夏場は昼間の外出を避け、夜買い物に出かけたりします。首まわりにもショールのようなマフラーをします。(女性・40代)

【男性は、むしろ焼けたい?】
● どちらかといえば黒く日焼けしたい。(男性・20代)
● 日焼けは気にしない。むしろ日焼けしたいので道では日の当たるところを好んで歩く。(男性・70代以上)

【うっかり焼いてしまった…失敗エピソード】
● 窓際に座ってご飯を食べていたらきれいに顔と体半分が日焼けしました。(女性・30代)
● 顔や手、腕、足は日焼け止めをつけたのに、首回りを忘れ、服のえりの形がくっきり。(女性・40代)
● 夏、サンダルをはいていて、足の甲への対策を怠っていたら、サンダルのデザインのままに焼けてしまった。冬になってもそれが残っていて恥ずかしい。(女性・40代)

調査概要


■調査機関:インターワイヤード株式会社が運営するネットリサーチ『DIMSDRIVE』実施のアンケート「日焼け・UV対策」。
■期間:2019年2月21日~3月8日、DIMSDRIVEモニター3,921人から回答を得ています。

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
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