朝食に関する調査 

2014年02月26日
アサヒグループホールディングスの青山ハッピー研究所は、生活の中のちょっとしたことや、旬な話題をタイムリーに調査する「毎週アンケート」において、「朝食」をテーマにアンケート調査を実施。

【調査サマリー】

・全体の9割以上が「朝食を食べる」と回答-シニア層ほど朝食摂取率が高い

・「朝食」より「睡眠」を優先!-ストレスや仕事の疲労も影響

・朝食タイムは「15分間未満」が主流-忙しい朝は「着替えながら…」の人も

・第一優先は栄養バランスよりも「胃に入れること」「素早く準備・食べられること」

・朝食メニューのトップは「トースト・パン類」-トッピング変えるだけの時短フード

・「ご飯&味噌汁」の和朝食も人気-「猫まんま」が朝の定番という声も

・「ヨーグルト」「納豆」など、腸を働かせるために「発酵食品」を積極的に摂取!


【調査結果】

全体の9割以上が「朝食を食べる」と回答-シニア層ほど朝食摂取率が高い

まず毎日、朝食を食べている人はどのくらいいるのでしょうか。「1日の活力源になるので朝食は毎朝必ず食べるようにしている」(男性30代、福岡県)など、「ほぼ毎日食べている」と回答した人は81.7%。さらに「ときどき食べている」という声も9.5%を数え、全体の9割以上の人びとが「朝食」を摂っていることが明らかになりました。自由回答の中には「多くの人は夕食に重点を置いているが、私は真逆。比重でいえば、朝食5:昼食3~4:夕食1~2」(男性30代、東京都)など、3食の中で「朝食」を最も重視しているという人もいました。

年代別ではいかがでしょうか。「ほぼ毎日食べている」という声は20代、30代では70%前後に留まったものの、40代で81.0%、50代で86.8%と徐々に増加。さらに70代以上ではピークの96.9%に達し、年代と共に朝食をしっかりと摂っていることがうかがえます。こうした背景には「退職後は時間がたっぷりあるので、パンかご飯の主食は必ず摂る」(女性60代、北海道)など、現役時代に比べてゆっくりと朝食時間を過ごすシニア層も少なくありませんでした。

「朝食」より「睡眠」を優先!-ストレスや仕事の疲労も影響

その一方、「(朝食を)ほとんど食べない」という声も全体8.8%。また若い20代で14.0%、30代で11.4%を占めました。ではなぜ、朝食を食べないのでしょうか。次にその理由を見ていきましょう。最も回答が多かったのは「時間がない(食べている余裕がない)」(37.1%)でした。「学生時代は毎日朝食を食べていたのですが、社会人になってから朝の余裕がない」(女性30代、山口県)など、食事時間を惜しみ仕事に向かうという声。さらに「少しでも寝ていたい願望のほうが勝ってしまう」(女性40代、兵庫県)など、3位にも「ギリギリまで寝ているので」(32.9%)が挙げられ、ストレスや仕事の疲労も多いせいか、「朝食抜き」の理由として「睡眠優先」が目立ちました。

■朝食を食べない理由は?
1 時間がない(食べている余裕がない)     37.1%
2 お腹が空いていない     35.7%
3 ギリギリまで寝ているので     32.9%
4 朝は気分が悪い(食べられない)     28.6%
5 もともと食べる習慣がない     17.1%

次に2位は「お腹が空いてない」(35.7%)。「お腹が空いておらず、食事をする気にならないので」(男性30代、東京都)など、午前中は食欲が湧かないという声。さらに「満員電車で揺られるので」(男性50代、東京都)など、4位にも「朝は気分が悪い(食べられない)」(28.6%)が挙げられ、無理に食事を摂らないという声が寄せられました。現代人のライフスタイルや不規則な食生活が、朝食摂取に少なからず影響を与えているのかもしれません。そのほか、見逃せないのが6位「1日2食で十分健康」(15.7%)です。「以前は、朝食を摂らないと健康に良くないと言われていたが、最近の医学では朝食抜きの方が体にいいという説もあるそう。私は1日2食で健康なので、このままでいいと思っている」(女性40代、愛知県)など、新たな考えを実践する人もいました。

朝食タイムは「15分間未満」が主流-忙しい朝は「着替えながら…」の人も

「朝食抜き派」の中には「時間がない」「ギリギリまで寝ていたい」という声も目立ちましたが、では「朝食摂取派」は朝食にどのくらいの時間を費やしているのでしょうか。「あまり時間をかけずに作れてさっと食べられるものが多い」(女性40代、埼玉県)など、最も回答が多かったのは「5~10分間未満」(31.2%)。さらに「10~15分間」(28.6%)が続き、全体の7割以上の人びとが「15分間未満」の短時間で朝食を済ませていることが明らかとなりました。自由回答の中には「バナナ1本だけだが、食べないよりはいい」(女性50代、北海道)など、着替えや外出準備をしながら食事を摂る人もいました。

年代別ではいかがでしょうか。「15分間未満」という声は、働き盛りの20~50代で70、80%台をキープしていたものの、60代以上では一気に58.6%台まで急減。その反面、「15分間以上」という声は60代で41.4%、70代以上でも48.4%を数え、若い世代に比べてシニア層では少し余裕のある朝食時間を過ごしていることがうかがえます。
年代別:朝食に費やす時間は?

第一優先は栄養バランスよりも「胃に入れること」「素早く準備・食べられること」

「15分間未満」の短い朝食タイムが主流であることが判明しましたが、昼食、夕食に比べて短い食事に求めるものとは一体何でしょうか。最も回答が多かったのは「とにかく腹に何かを入れること」(38.4%)でした。「とにかくパン一枚を胃にほりこんで会社行く」(男性40代、愛知県)、「頭を働かせるため、糖分を取ることを重視している」(男性50代、奈良県)など、栄養バランスは二の次で、まずは何か胃に入れることを第一優先にする声。中には「昔、朝食を食べなかったら、朝の通勤で貧血を起こしたので」(女性30代、埼玉県)など、朝食抜きの苦い経験から、体を正常に働かせるために「朝食」は必須という人もいました。

■朝食で重視していることは?
1 とにかく腹に何か入れること     38.4%
2 支度・準備に時間の掛からないもの     33.0%
3 時間を掛けずに食べられるもの     32.2%
4 栄養バランス     28.2%
5 十分なカロリー&エネルギーの確保     17.4%

「おかずを作るのは大変なので、夕食のおかずや味噌汁を多めに作ってジップロックで保管しておく」(女性40代、神奈川県)など、次に回答が目立ったのは「支度・準備に時間の掛からないもの」(33.0%)。さらに「菓子パンなど 動きながら食べられるもの」(男性40代、兵庫県)など、3位にも「時間を掛けずに食べられるもの」(32.2%)が挙げられ、朝食に求められるのは「時短」であることがうかがえます。そのほか、「空腹を感じない程度の量にして昼食をしっかり食べる」(女性30代、東京都)、「胃に優しいヨーグルトとシリアル」(女性50代、福島県)など、食べ過ぎず、胃に負担も少ないあっさりした食事を心がける人も少なくありませんでした。

朝食メニューのトップは「トースト・パン類」-トッピング変えるだけの時短フード

では、皆さんのご家庭の朝食の定番メニューは何でしょうか。人気ナンバーワンは「トースト・パン類」(66.7%)でした。「その日の気分で、トーストした食パンに甘いジャムや餡子など塗って食べている」(男性50代、福岡県)、「食パンに辛子でといた納豆を塗る」(男性60代、愛知県)など、余計な調理を必要としない「パン」は、トッピングしだいで食べ飽きないという声が多く、時短フードの代表格と言えそうです。中には「ホームベーカリーで焼きたてのパンを食べるのが、我が家の定番」(女性40代、東京都)など、本格的な焼きたてパンの香りで、朝を迎えるご家庭もありました。

■朝食の定番メニューは?
1 トースト・パン類     66.7%
2 ご飯(米)     45.3%
3 コーヒー     41.9%
4 ヨーグルト     34.7%
5 味噌汁     34.5%
6 卵料理(目玉焼き、玉子焼きなど)  33.7%
7 フルーツ(りんご、バナナなど)  25.9%
8 牛乳 25.8%
9 納豆 23.7%
10 サラダ(生野菜、温野菜)     23.3%

「トースト・パン類」のパートナーといえば、3位の「コーヒー」(41.9%)。「コーヒーは毎日飲まないと(朝が)始まらない。香りに元気をもらっている」(女性30代、神奈川県)など、コーヒーが持つ香りや苦み、カフェインで眠気を覚ますという声。さらに「ちょっと蜂蜜入れたホット牛乳をレンジで温めて飲む」(男性30代、和歌山県)など、8位にも「牛乳」(25.8%)が挙げられ、「トースト・パン類」に合う朝一番ドリンクとして「コーヒー」「牛乳」に人気が集まりました。また自由回答の中には「カフェオレが大好きなので、毎朝やる気を出すのには欠かせません」(女性20代、愛知県)など、ミルク入りのコーヒーを定番とする人もいました。

「ご飯&味噌汁」の和朝食も人気-「猫まんま」が朝の定番という声も

「トースト・パン派」が目立った一方、2位は「ご飯(米)」(45.3%)。「白米は1日頑張れそうな気がする」(男性50代、大阪府)など、和食の王道である「白いご飯」は糖質・タンパク質が豊富で、1日の活力を効率的にエネルギーに変えられる食事の一つ。また「トースト・パン」のパートナーが「コーヒー」「牛乳」であるならば、「ご飯」に欠かせないのは5位「味噌汁」(34.5%)です。「昔ながらのあっさりした具沢山のお味噌汁を飲む」(男性70代、愛知県)など、カラダを暖め、豊かな香りで癒しを与える「味噌汁」は、「白いご飯」と共に日本の朝にふさわしいメニューとして顕在でした。自由回答の中に「ご飯に味噌汁をかけて食べるのが好き」(女性40代、東京都)など、「猫まんま」がお気に入りという声も寄せられました。

「トースト・パン」「ご飯」の主食のほか、サイドメニューで目立ったのは6位「卵料理」(33.7%)でした。「朝は必ず卵料理。目玉焼きのときは、豚のこま切れを少々、にんじん1本、たまねぎ1個を炒めてからその上目玉焼きを作る」(女性30代、広島県)など、目玉焼き、玉子焼き、スクランブルエッグなどバリエーションに富み、ご飯でもパンでも合う「卵料理」は人気の高い「朝食のおかず」となっていることがうかがえます。

「ヨーグルト」「納豆」など、腸を働かせるために「発酵食品」を積極的に摂取!

また注目しなければならないのは、4位「ヨーグルト」(34.7%)です。「ヨーグルト!!コラーゲン粉末やきなこ、ゆであずきをたっぷり混ぜ込んだものを、たくさん食べる」(女性40代、北海道)など、健康に配慮して様々なトッピングを加えたモーニングヨーグルトを必ず食べるという声。さらに「年齢を重ねるとお通じがよくありません。そのため毎朝、納豆を欠かさず頂いている」(女性50代、愛知県)など、同様9位にも「納豆」(23.7%)が挙げられ、味噌汁やヨーグルト、納豆など「発酵食品」を一品加えるという声も目立ちました。「腸の働き」を重視するのは、朝食ならではの特徴の一つと言えそうです。

今回は1日の始まりである「朝食」をテーマに、皆さんの忙しい朝の食習慣を聞いてきました。「(朝食を)ほぼ毎日食べている」(81.7%)、「ときどき食べている」(9.5%)という声は9割以上を数え、思った以上に「朝食」の摂取率が高いことが明らかとなりました。とはいえ、朝食タイムは「15分未満」(73.9%)という声が圧倒。さらに朝食に求めるものは「栄養バランス」は二の次で、外出準備をしながら「素早く準備・食べられること」を第一優先にする人が目立ちました。特に夜型になりがちな現代人では「昼食から夕食まで」の時間に比べ、「朝食から昼食まで」の間隔が短いという声も多く、朝食はあくまでも昼食への繋ぎ。「今日は何にしようかな?」という食の楽しみよりも、「カラダを覚ます」「お通じをよくする」「頭を働かせる」など、「朝食=1日動くための準備体操」のようなものと捉えている人が多いようです。今回のレポート結果を参考にしながら、一日を快適に過ごせる自分なりの「朝食の在り方」を、もう一度考えてみてはいかがでしょうか。


【調査概要】
調査対象:全国の20歳以上の男女
有効回答数:822人
調査方法:インターネット調査
調査期間:2014年2月19日~2月24日

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