RTDに関する消費者飲用実態調査(20-60代男女対象)
2017年04月07日サントリーは、RTDに関する消費者飲用実態調査(サントリーRTDレポート2017)を発表。
【調査結果サマリー】
I.RTD※1市場について
-2016年のRTD市場は9年連続で前年を超え、過去最大の市場規模に成長
-RTD市場は引き続き好調に推移し、2017年もさらに拡大するものと推定
II.消費者飲用実態調査
(1)RTDを自宅で飲む機会が増加。食中RTDユーザー※2にはレモンフレーバーが人気
-1年前と比較して自宅で飲む機会が最も増えたお酒のカテゴリーは「RTD」
-食中RTDユーザーが自宅で飲むことがある/好きなRTDフレーバーはともに「レモン」が1位
-RTDレモンフレーバーの味わいに関する多様なニーズが存在。「しっかりとした果実感」「食事に合う」「お酒らしさ」「味が甘くない」など
(2)本格酒類※3を併飲するRTDユーザーは約5割
-RTDユーザー※4の6割以上が、RTD飲酒歴は5年以上と長く飲用
RTDユーザーの約半数が、RTDと本格酒類を併飲
-RTDと本格酒類の併飲者がRTDに求めるのは“甘くなくてお酒らしい味わい”
(3)アルコール度数の異なるRTDを併飲する人の3割以上が、意識してアルコール度数の異なるRTDを飲み分けている
-アルコール度数の低いRTDを日常的に飲む人が約7割
-アルコール度数の低いRTDと高いRTDを日常的に併飲する人の3割以上は、異なる度数を意識して飲み分けている
(4)“品質重視”と“プレミアム志向”がみられるRTDユーザー
-RTDユーザーは“価格”よりも“品質”重視
-“プレミアムなRTD”に求めるのは「品質へのこだわり」「日常を贅沢な気分にしてくれる」
(5)“プレミアムフライデー※5”による飲酒動向変化
-“プレミアムフライデー”の認知率は6割以上
内容まで詳しく知っているのは2割以上
-プレミアムフライデーの内容まで詳しく知っているRTDユーザーは、プレミアムフライデーにRTDを選ぶ際、「日常を贅沢な気分にしてくれる」「品質へのこだわり」を重視
※1 「Ready to Drink」の略語。そのまますぐ飲める缶チューハイや缶カクテル、缶ハイボールなど低アルコール飲料を表しています。
※2 本レポートでは、最近1ヶ月に自宅でRTDの飲用経験があり、食事中にRTDを飲むことがある人を「食中RTDユーザー」としています。
※3 本レポートでは、焼酎、ワイン、ウイスキーを総称し「本格酒類」としています。
※4 本レポートでは、最近1ヶ月に自宅でRTDの飲用経験がある人を「RTDユーザー」としています。
※5 月末の金曜日を「プレミアムフライデー」と銘打ち、午後3時に仕事を終了し退社できるようにすることで、余暇の時間を創出し、買い物や旅行など普段できない豊かな体験を促すという、経済産業省が推進する活動です。
I.RTD市場について
〈市場全体の動向〉
2016年のRTD市場は、1億6,789万ケース(対前年112%)程度と伸長し、9年連続で前年を超え、過去最大の市場規模に成長しました。
RTD市場は引き続き好調に推移し、2017年は1億7,920万ケース(対前年107%)程度に拡大するものと推定されます。(図1)
II.消費者飲用実態調査
<調査概要>
・調査会社:(株)マクロミル
・調査対象:
(1)最近1ヶ月にアルコールを飲用した20-60代の男女4,000人
(2)(1)のうち、最近1ヶ月に自宅でRTDの飲用経験がある人1,843人
(3)(2)のうち、食事中にRTDを飲む人1,303人
・調査方法:インターネット調査
・調査日:2017年1月27日~30日
(1)RTDを自宅で飲む機会が増加。食中RTDユーザーにはレモンフレーバーが人気
(1)-1)
“自宅でお酒を飲む機会”は増加傾向
1年前と比較して、自宅でお酒を飲む機会の増減を聞いたところ、「増えた」と答えた人が24.4%となり、「減った」(15.5%)を上回りました。(図2)
(1)-2)
自宅で飲む機会が最も増えたお酒のカテゴリーは「RTD」
酒類各カテゴリーについて、1年前と比較して、自宅で飲む機会の増減を聞いたところ、RTDは「増えた」と答えた人が16.5%と、全カテゴリーの中で最も多いことがわかりました。(図3)
(1)-3)
自宅でRTDを飲む機会が増えた理由は
「気軽に飲めそう」「味の種類が豊富」「おいしい商品が増えた」
自宅でRTDを飲む機会が増えた人に理由を聞いたところ、1位は「気軽に飲めそうだから」(61.6%)、2位は「味の種類が豊富で、色々選べるから」(36.0%)、3位は「味がおいしい商品が増えたから」(31.6%)でした。(図4)
RTDは、自宅で気軽においしく飲めるお酒という認識があるようです。
(1)-4)
最近自宅で飲んだお酒/自宅で食事をするときに飲むお酒はともに
「RTD」がビールに次いで2位
最近1ヶ月に自分で選択・購入して自宅で飲んだお酒について聞いたところ、「RTD」が46.1%と、「ビール」(61.9%)に次いで2位となりました。(表1)
また、自宅で食事をする人に、自宅で食事をするときに飲むことがあるお酒を聞いたところ、「RTD」が38.4%と、「ビール」(65.3%)に次いで2位となりました。(表2)
(1)-5)
食中RTDユーザーが自宅で飲むことがある/
好きなRTDフレーバーはともに「レモン」が1位
食中RTDユーザーに、普段自宅で飲むことがあるRTDのフレーバーを聞いたところ、1位は「レモン」(72.4%)でした。(図5)
また、好きなRTDのフレーバーを聞いたところ、「レモン」と「グレープフルーツ」(51.7%)が1位となりました。(図6)
(1)-6)
RTDレモンフレーバーの味わいに関する多様なニーズが存在。
好意者が求める味わいは「しっかりとした果実感」「食事に合う」
「お酒らしさ」「味が甘くない」など
食中RTDユーザーのうち、RTDレモンフレーバーを普段自宅で飲む、かつレモンフレーバーが好きだと答えた人に、RTDレモンフレーバーに求める味のタイプを聞いたところ、「しっかりとした果実感が感じられること」(57.5%)のほか、「食事に合うこと」(52.4%)、「軽快なのどごしを感じること」(43.2%)、「お酒らしさがあること」(39.6%)、「炭酸感があること」(37.7%)、「味が甘くないこと」(32.1%)、など幅広い回答があげられました。(図7)
RTDのレモンフレーバーに対しては、味わいに関する多様なニーズがあるようです。
(2)本格酒類を併飲するRTDユーザーは約5割
(2)-1)
RTDユーザーの6割以上が、RTD飲酒歴は5年以上と長く飲用
RTDユーザーの約半数が、RTDと本格酒類を併飲
RTDユーザーに、自宅でのRTDの飲酒歴を聞いたところ、5年以上飲用している人が6割以上(65.9%)でした。また、10年以上飲用している人は約5割(48.2%)でした。(図8)
また、1ヶ月以内に自分で選択・購入して自宅で飲んだお酒について聞いたところ、RTDと本格酒類を併飲している人が約5割(47.1%)にのぼることがわかりました。(図9)
RTDユーザーの多くが自宅でRTDを長く飲み続けており、本格酒類との併飲が約半数を占めることがわかりました。
(2)-2)
RTDと本格酒類の併飲者がRTDに求めるのは
“甘くなくてお酒らしい味わい”
1年以内にRTDを飲用し、かつ、RTDと本格酒類を1ヶ月以内に自宅で併飲している人に、RTDに対して好む味わいについて聞いたところ、“強い方がよい”という回答が多かったのは「スッキリさ」(90.1%)、「味わい・コク」(87.6%)、「お酒らしさ」(84.0%)でした。逆に“強い方がよい”という回答が少なかったのは、「甘み」(36.1%)でした。(図10)
RTDと本格酒類の併飲者の多くが、RTDに対して、甘くなくてお酒らしい味わいを求めているようです。
(3)アルコール度数の異なるRTDを併飲する人の3割以上が、意識してアルコール度数の異なるRTDを飲み分けている
(3)-1)
アルコール度数の低いRTDを日常的に飲む人が約7割
RTDユーザーのうち、アルコール度数の低いRTDを日常的に飲む人の割合(「よく飲む」「時々飲む」の合計)が約7割(69.8%)であることがわかりました。(図11)
(3)-2)
アルコール度数の低いRTDを日常的に飲む人の約6割は
アルコール度数の高いRTDを併飲
アルコール度数の低いRTDを日常的に飲む人のうち、アルコール度数の高いRTDも日常的に飲む人の割合は約6割(59.5%)にのぼることがわかりました。(図12)
(3)-3)
アルコール度数の低いRTDと高いRTDを日常的に併飲する人が、
アルコール度数の低いRTDを飲む理由は
「飲みやすく気軽に飲める」
アルコール度数の低いRTDと高いRTDを日常的に併飲している人に、アルコール度数の低いRTDを飲む理由を聞いたところ、「飲みやすく気軽に飲めるから」(62.4%)、「のんびりリラックスした気分を味わえるから」(58.0%)が多い回答でした。(図13)
(3)-4)
アルコール度数の低いRTDと高いRTDを日常的に併飲する人の
3割以上は、異なる度数を意識して飲み分けている
アルコール度数の低いRTDと高いRTDを日常的に併飲している人に、主にどの程度のアルコール度数のRTDを選ぶか聞いたところ、「場合によって、アルコール度数の異なるものを選ぶ」と答えた人が3割以上(35.9%)となりました。(図14)
(4)“品質重視”と“プレミアム志向”がみられるRTDユーザー
(4)-1)
暮らしの中でお酒にこだわりたい人は、6割以上
日々の暮らしの中で、お酒にどの程度こだわりたいか聞いたところ、62.9%が「こだわりたい」と答えました。中でもRTDユーザーは、64.9%と全体と比べて高い結果となりました。(図15)
(4)-2)
RTDユーザーがこだわりたいお酒は
「RTD」が「ビール」に次いで2位
RTDユーザーのうち、日々の暮らしの中でお酒にこだわりたいと答えた人に、こだわりたいお酒のカテゴリーを聞いたところ、「RTD」が45.4%と、「ビール」(57.2%)に次いで2位となりました。(表3)
(4)-3)
RTDユーザーは“価格”よりも“品質”重視
RTDユーザーに、RTDを自宅で飲むために買うとき品質の良さと価格の安さのどちらを重視するか聞いたところ、「品質の良さ」が64.9%と、「価格の安さ」(35.1%)よりも多くなりました。
RTDユーザーは、“価格”よりも“品質”重視の人が多いようです。(図16)
(4)-4)
RTDユーザーが買いたい“プレミアムなお酒”は
「RTD」が5割以上と「ビール」並み
RTDユーザーに、品質にこだわっているプレミアムな商品を買いたいと思うかを、お酒のカテゴリー別に聞いたところ、RTDでは「買いたい」という回答が56.9%となり、ビールの54.5%とほぼ同等の結果になりました。
RTDユーザーは、RTDに対して、ビール並みにプレミアムな商品を求めているようです。(図17)
(4)-5)
“プレミアムなRTD”に求めるのは
「品質へのこだわり」「日常を贅沢な気分にしてくれる」
RTDユーザーのうち、プレミアムなRTDを買いたいと答えた人に、買いたいと思うプレミアムなRTDの特徴を聞いたところ、「商品の品質にこだわっている」(57.8%)、「日常を少し贅沢な気分にしてくれる」(48.7%)が上位となりました。(図18)
(5)“プレミアムフライデー”による飲酒動向変化
(5)-1)
“プレミアムフライデー”の認知率は6割以上
内容まで詳しく知っているのは2割以上
“プレミアムフライデー”について聞いたところ、認知率は61.6%と、6割を超えることがわかりました。内容まで詳しく知っていると答えた人は24.8%でした。
また、RTDユーザーに限ると、認知率は64.6%。内容まで詳しく知っていると答えた人は26.1%と、全体よりも高いことがわかりました。(図19)
(5)-2)
プレミアムフライデーの内容まで詳しく知っている人は、
プレミアムフライデーでお酒を飲む機会が増える傾向
プレミアムフライデーの内容まで詳しく知っていると答えた人に、プレミアムフライデー実施時のお酒を飲む機会の変化について聞いたところ、「自宅内」では、「増える」(22.2%)が「減る」(1.9%)を大きく上回りました。(図20)
一方、「自宅外」でも、「増える」(27.5%)が「減る」(3.6%)を大きく上回りました。(図21)
これらの傾向は、RTDユーザーのほうが、より顕著な結果となりました。
(5)-3)
プレミアムフライデーの内容まで詳しく知っているRTDユーザーは、
プレミアムフライデーにRTDを選ぶ際
「日常を贅沢な気分にしてくれる」「品質へのこだわり」を重視
RTDユーザーのうち、プレミアムフライデーの内容まで詳しく知っていると答えた人に、プレミアムフライデー実施時に、普段自宅で飲むRTDの特徴で重視するようになることを聞いたところ、「日常を少し贅沢な気分にしてくれること」(39.5%)、「商品の品質にこだわっていること」(39.1%)が上位となりました。(図22)
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