「家事シェア」実態と意識調査(25~49歳の男女で子どもあり共働き世帯) 

2019年04月05日

ノーリツは、1,188万世帯となった共働き世帯(17年度)の、おふろ掃除や調理を中心とした「家事シェア」(家事の分担)実態や意識を探るべく、調査を実施しました。

調査結果ダイジェスト


  • 若いほど、「おふろ掃除」も「調理」も男性(夫)の担当率が上がる。25~34歳のミレニアル世代男性が「おふろ掃除」を担当する率は45~49歳より24.6ポイント高い。
  • いっぽう、「調理」は全世代で主に女性(妻)が担い、女性自身も約63.8%が「自分がやるべき」と考えている。
  • 女性(妻)が誰かに任せたい家事トップ3は「おふろ掃除」「食後の洗いもの」「調理」。
  • 25~34歳のミレニアル世代家庭の3軒に1軒でIoT家電やスマート家電を導入。45~49歳の導入率はその1/5。
  • スマートスピーカーでIoT家電を使いこなし、「できた時間でやりたいこと」は男女ともに、「自分の趣味」「子どもと遊ぶ」「睡眠を十分にとる」

調査結果


1.共働き世帯のおふろ掃除について

■若いほど、おふろ掃除も調理も男性(夫)の担当率が上がる。
25~34 歳のミレニアル世代男性がおふろ掃除を担当する率は 45~49 歳より 24.6 ポイント高い。


普段の生活の中でのおふろ掃除の担当は、男性の半数が「自分」と回答、特に、新しい感覚・行動を持つと言われるミレニアル世代の中心層 25~34 歳の男性では 61.0%で、男性の 45~49 歳の 36.4%に比べると 24.6 ポイント高くなっています。ミレニアル世代男性の間では、おふろ掃除をすることはごく日常のことなのかもしれません。

本当は誰がおふろ掃除を担当するとよいかについては、男性の 25~29 歳は 72.1%が、30~34 歳の 61.4%が「自分」と回答。ミレニアル世代男性は、実態のみならず意識も高い様子がうかがえました。若くなるほど、「自分がやらねば」と考えていることが明らかになりました。女性は、35~39 歳が「夫」と答える率が突出しており、子育てのピークで夫の家事参加への希望が高いことがうかがえます。

ちなみに、子どもの頃だれがおふろ掃除を担当していたかについては、男性の 6 割が「母親」と回答しましたが、2 割が「子ども(自分)がやっていた」と回答、お手伝い経験もあることがわかりました。ミレニアル世代男性はこの経験を活かして現在おふろ掃除を行っているのかもしれません。

2.共働き世帯の調理について

■調理は全世代で主に女性(妻)が担い、全世代で女性自身も「自分がやるべき」と考えている。

普段の調理の担当については、25 歳~34 歳のミレニアル世代男性は「自分」と回答する率が高い傾向がわかりました。
男性の 45~49 歳の 4.5%に対し 25~34 歳は 27.7%と実に 23.2 ポイント差となりました。逆に、「妻が調理している」という回答は、年代が上がるにつれて増える傾向がありました。また、女性(妻)は、全年代通じて「自分が調理している」という回答がトップに。共働きでも、調理に関しては女性が担っている状況が浮き彫りになりました。

「本当は誰が調理を担当するとよいと思いますか?」の質問に、男性は、「妻にやってほしい」という回答がトップなものの、若いほど率が下がる傾向にあります。「自分」と回答する率は 25~29 歳が最も高く 27.9%となりました。女性は、世代を通じて「自分がやるとよい」という回答が 6 割以上です。食事の時間帯の在宅率や、栄養バランスの面などで、夫には任せられないのが現実なのでしょうか。

3.家事の負担軽減と IoT 機器への意識

おふろ掃除と調理を誰が担っているかを見てきましたが、続いて、こうした家事の負担の軽減について、そして今注目のIoT(モノのインターネット)機器への意識を調べました。

■女性(妻)が誰かに任せたい家事トップ 3 は、「おふろ掃除」「食後の洗いもの」「調理」。

まず、家事に関して「普段の家事で誰かに任せたいと思うのは何ですか?」と尋ねたところ、女性のトップ回答は「おふろ掃除」と「食後の洗いもの」で同率一位、続いて「調理」が挙がりました。「おふろ掃除」は、男女全体でも約 3 人に 1 人が挙げている、誰かにやってもらいたい家事といえます。男女ともに高かったのは、「調理」でした。

この「おふろ」に関して、重視したい点も尋ねたところ、女性のトップ回答は「掃除がしやすいこと」73.0%となり、「自動で浴槽洗いなどの機能」も 38.4%となりました。この 2 つは、男性と比べてそれぞれ 8.6 ポイント・12.8 ポイント上回り、他の回答よりも開きが大きいものとなりました。女性にとっては、おふろの掃除性は日常から気になっているポイントであることがうかがえます。

■25~34 歳のミレニアル世代家庭の 3 軒に 1 軒で IoT 家電やスマート家電を導入済み、45~49 歳の導入率はその 1/5。

現在、家事の負担を軽減する働きのある IoT 家電やスマート家電(食器洗い機や掃除ロボットなど)が話題となっていますが、実態と意識も聞きました。すでに利用している人の合計は、25~29 歳が最も多く 33.3%、30~34 歳は 30.8%と、ミレニアル世代家庭の 3 軒に 1 軒の割合で普及していることがわかりました。年代が上になるほど利用率は下がり、45~49 歳では 6.3%と、25~29 歳の 33.3%に比べ 1/5 近くまで落ち込みます。ミレニアル世代が IoT 家電を使いこなしている様子がうかがえます。「すでに利用していて便利」と感じる割合は、35~39 歳で最も高くなりました。子育てのピークで役に立っているのでしょうか。スマートスピーカー、エアコン、テレビが現在使われている IoT 家電のトップ 3 でした。

ちなみに、「どういった IoT 家電があると便利だと思うか」と自由回答で聞いたところ、「自動で、吸盤でくっつきながら移動して、隅々までおふろ掃除してくれる家電」、「今あるもの(食材)でメニューを決めてくれる」、「洗濯から干し、たたみまでを自動でやってくれる」などが挙がっていました。

すでに共働き世帯に活用されているスマートスピーカーですが、どんな家事に活用したいかを尋ねたところ、男性の回答のトップは「カーテンや照明、エアコンなどのスイッチ操作」「床などの掃除」「おふろのお湯はり」でした。女性は、「床などの掃除」「スイッチ操作」「食器洗い」、そして「おふろのお湯はり」と「おふろの浴槽掃除」が挙がり、女性のほうが「掃除」に期待が高いことがうかがえました。今後さらにスマートスピーカーでできることに関する知識が広がると、活用したい家事の幅も広がるかもしれません。

■スマートスピーカーで IoT 家電を使いこなし、できた時間でやりたいことは、男女ともに、「自分の趣味」、「子どもと遊ぶ」、「睡眠を十分にとる」。

最後に、スマートスピーカーで IoT 家電を使いこなし、できた時間でやりたいことを聞いてみいました。男女でトップ 3 が同じという結果となり、「自分の趣味」、「子どもと遊ぶ」、「睡眠を十分にとる」となりました。「子どもと遊ぶ」では、男性のほうが女性より 7.5 ポイント上回り、「睡眠を十分にとる」では、女性のほうが男性より 5.9 ポイント上回るという結果となりました。
共働きで、仕事に家事に育児にと同じような忙しさを抱える現代の夫婦。やりたいことの性差が縮まってきているのかもしれません。

調査概要


■調査時期 :2019年2月25日から3月4日まで
■調査エリア :一都三県(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)・愛知県・京阪神(京都府・大阪府・兵庫県)
■調査対象 :25~49歳の男女で共働き世帯、子どもあり、n=404
■実施方法 :インターネットによる調査

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